評価 ★★★☆☆(50点) 全1話
あらすじ 葉曦(イェ・シー)は特に目立つところのないごく普通の女の子。何をやってもひどく下手くそではないれけど、特に上手でもなく、空気のように透明で存在感がなかった。李照(リー・ジャオ)に出会うまでは……。 引用- Wikipedia
中国きらら日常アニメ
本作品は中国のアニメ作品。
原作はWebコミック。制作は四次方动画。
中国の日常
この作品は以前から中国の日常アニメ、中国のきららアニメとして
注目されており、Xや匿名掲示板などでも話題になることが多かった。
中国アニメと言われなければ見た目だけだと日本アニメっぽさが凄まじく、
特にキャラクターデザインの違和感の無さは素晴らしいものがある。
明らかに「きらら系」アニメを意識したキャラデザは秀逸であり、
黒髪ショート、ピンクツインテ、紫メガネストレートと
メインキャラの3人はどこかで見たことがある要素はありながらも、
没個性では終わっていない特徴のあるデザインをしている。
そんな3人の日常が描かれている。
当然中国アニメであり、日本で正式に配信されているわけではなく、
現在はBiliBiliとYouTubeで公式に上がっているものしかない。
YouTubeだと中国語音声しかなく厳しいが、
BiliBiliはAIによる日本語字幕だったりもあるためギリギリ理解できる感じだ。
違和感0
いわゆる日常物ではあるものの、その見せ方がきらら系アニメっぽさが全開だ。
エフェクトなどの演出、構図やキャラクターの動き、
中国語での「演技」に到るまで違和感が一切ない。
背景だけは日本の学校ではなく中国の学校ぽさがあり、
シーンによってはリアルな背景の描写がややキャラに対して
浮いている感じがあったりするのだが、あえてそんなリアルな背景を
ややぼかし気味に映すことによる空間づくりも生まれている。
フェチズム的な要素もしっかりと感じるのは驚いたところだ。
さりげなく、キャラの「足」だけを写したり、
胸だけアップにしたりと、キャラごとのパーツをしっかり見せ、
そのパーツの差によるキャラ付け、キャラの印象も生まれている。
いわゆる「萌え」を感じさせるようなキャラのあざとい描写も多く、
中国というセクシーな描写に厳しい国で、
きちんと「主人公の胸」の大きさがアピールされているのは驚いた所だ。
主人公が肩もみを胸を揉まれると勘違いして恥ずかしがったり、
百合一歩手前の女性同士の関係性など、
どこかで見たことがあるが、決してパクリではない、
リスペクトを感じる描写の数々が盛り込まれている。
キャラの名前だけはAI字幕で見ていたということもあって
頭に入ってこない部分はあるものの、
映像だけ、アニメーション部分を見ているだけだと
相当日本のアニメ、日本の日常アニメを参考にしたんだろうなと感じる
描写の数々に思わずニヤニヤしてしまう。
学校
中国特有の文化のようなものは非常に面白い。
主人公たちがトイレに行くというシーンが有るのだが、
ここで主人公が「ティッシュ」を忘れていることに気づく。
ハンカチならまだしも、ティッシュだ。
中国の学校にはトイレットペーパーは備え付けられていない。
中国では当たり前のことなのかもしれないが、
トイレ1つにしろ文化の違いを大きく感じる。
なぜティッシュを忘れてあせるのか、そんな些細な事ですら
日本人だと疑問を感じ、引っ掛かりを覚えるところだが、文化の違いを
きちんと感じるところは面白く、思わず調べたくなる魅力がある。
調べた所、中国は北と南でもだいぶ文化が違うらしく、
北の方はいわゆる受験戦争などが厳しい学校が多く、
この作品で描かれているような学校模様ではないようだが、
逆にこの作品の舞台になっている南の方はそういった受験戦争の激しさもない。
それでも「夜自習」というものがあったりと勉強の厳しさは感じるようになっている。
中国の北の方に住む人が見ると「あり得ない」学校模様だが、
南の方に住む人が見ると「あり得る」学校模様に見える。
日本では絶対にありえないような、中国という国土の広さ、
日本との文化の違いをわずか30分のアニメの中で感じることが出来る。
ガール・ミーツ・ガール
主人公と仲のいい二人は興味小組というのに入っている。
これはいわゆる部活だ、だが主人公が入っていない。
仲の良い二人が自分のやりたいこと、好きなことをやっている中で、
彼女はそれを見つけきれていない。
些細な日常の中で、友達との交流の中で、
彼女は自分が本当にやりたいことを見つようとするなかで、
主人公はクールな美女と出会う。
この1話はまるで日本の日常アニメの1クール1話目のような始まりであり、
完璧な日本リスペクトアニメになっており、
エンディング曲までどことなく日常アニメっぽい曲であり、
最初から最後までしっかりと楽しめる作品に仕上がっていた。
総評:これが中国版きららアニメ!?
全体的に見て完成度の高さに驚く作品だ。
キャラクターデザイン、作画、アニメーション、背景。
どれもこれも日本のアニメ制作会社が制作したと言われても違和感がないどころか、
かなり高いクオリティになっており、驚かされてしまう。
もちろん日本人が見ると言語や中国の学校というものを知らないがゆえの
違和感こそあるものの、そこもまた文化の違いなどを楽しめる部分でもあり、
最初から最後まで感じる「日本のアニメ」に対するリスペクトの数々に
思わずニヤニヤしてしまう作品だ。
これで吹き替えされて日本のTVアニメとして1クールくらい放送されたら、
中国アニメに対する日本人の印象も大きく変わるだろう。
いまのところ特別編の1話しかないのが残念だが、
この調子でこのクォリティのものが継続して制作されるようになったらと
考えると日本もうかうかしていられない。
もちろん中国は色々と厳しい国であり、
この作品のセクシーな表現ややや百合的な表現もギリギリなところはあるだろう。
中国の中でもこの作品に対して「現実的ではないファンタジーだ」と
言う人も多いようで、こういう作品が中国で増えて、
こういう世界観、平和な日常に憧れる中国人が増えはじめれば、
中国という国は作品ごと、ジャンルごと規制する国だ。
海の向こうの国ではあるものの、そんな規制に負けずに
中国らしいアニメ文化を築き上げてほしいところだ。
個人的な感想:続きが見たい
これまではこの作品は短いPVだけだったりしたのだが、
本格的に30分のアニメになっていたことには驚いた。
いわゆる「聖地」、舞台となった学校もしっかりと存在しているようで、
そんなところも日本アニメ的だ(笑)
公式によれば続きも制作予定ではあるものの、
いわゆる自主制作に近い作品であるがゆえに続きはいつになるのかわからない。
自主制作だからこそ制作できたとも言える作品だが、
果たして今後、中国のアニメはどうなっていくのか。
気になるところだ。




