「同居人はひざ、時々、頭のうえ。」レビュー

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日常

評価 ★★★★☆(60点) 全12話

あらすじ ミステリー作家の青年朏素晴は、両親の墓参りをしていた際に出会った野良猫から新作の着想を得て、その後も連載の参考とするために猫を家で飼い始める。引用- Wikipedia

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ネコと家族になる物語

原作はCOMIC ポラリスで連載中の漫画作品。
監督は鈴木薫、制作はゼロジー。
原作は全国書店員が選んだおすすめコミック2017で
3位にランクインしたようだ。

気になる前髪の主人公


引用元:© みなつき・二ツ家あす・COMICポラリス/ひざうえ製作委員会

見出して感じるのは主人公の前髪の違和感だ。
額の中心で「クロス」しており、見るたびに気になる。
目にかかる中途半端な長さの髪は「切れ」と感じてしまう。

しかも、この主人公、ものすごく面倒くさい性格をしている。
若いミステリー小説家なのだが「ボソボソ」っと喋り、
明らかに人とのコミュニケーションに問題があるキャラクターだ。
両親が亡くなり、天涯孤独の身というのも原因だが
「人嫌い」というのが最も特徴的な要素だろう。

余談だが彼は小説家であるがゆえに小説をかいてるシーンも有るのだが、
ちょっと意味不明なことをしている。
原稿用紙に手書きしてるかとおもえば、ノートパソコンにも書いている。
ネタが思いついたときはメモ帳に書き記している。

清書と思わしき段階では完成原稿と思えるノートパソコンの画面を見ながら
わざわざ原稿用紙に下書きしている。謎だ。
逆ならまだ理解できるが、デジタルからアナログにわざわざ書き写すのは
ちょっと意味がわからない。

そんな彼の前に「野良猫」が現れるところから物語が始まる。


引用元:© みなつき・二ツ家あす・COMICポラリス/ひざうえ製作委員会

主人公のキャラデザに対して猫のキャラデザも気になる所だ。
ある意味、この作品の「象徴」足り得る存在のはずなのだが、
特にそのデザインに特徴が見えないのは少し残念な所だ。

猫の方にも「野良猫」だった過去や「兄弟」との別れを経験しており、
人間に拾われたことで野良猫から飼い猫になった状況の変化に
戸惑いつつも暮らしている。

この作品はAパートでは「人間」である主人公の視線、
Bパートでは「猫」の視線で描かれる。
言葉の通じない彼らだからこそ互いを理解出来ない行動もある。
猫の不可解な行動の理由を人間も考察するが、
逆に猫も人間の不可解な行動を猫も考察する。

その互いの、人間と猫の思考のズレがこの作品の面白さもでもある。
ほんとど全く同じシーンを「視点」を変えて描くという手法は面白い。
視点の変化と思考のズレが「ほのぼのギャグ」にもなっている。
ちょっと例えは極端だが「アンジャッシュ」のすれ違いコントを
猫と人間でやってるような感じだ。

アニマルセラピー


引用元:© みなつき・二ツ家あす・COMICポラリス/ひざうえ製作委員会

この作品がやりたいことはアニマルセラピーだ。
いろいろと問題の抱えている主人公が
「猫」と暮らし始める事で徐々に変化していく。

猫の餌を買うためにペットショップに行ったことで交友関係が広まったり、
落ち込んでるときに慰められたり、猫との生活の中で
少しずつつ「自分」を見直していき、
人間関係も広まっていく。

ストーリーとしてはわかりやすく、序盤をすぎた段階である程度、
「この作品のやりたいこと」は見えてくる。
ただ1話30分をやや使い余してる感じもあり、
AパートとBパートでの視点の切り替えのおかげでダレはしないものの、
やや冗長に感じるシーンも多い。

ただ、この冗長なテンポもこの作品の雰囲気を作り出してる部分もあり、
欠点とも言い難い。

猫あるある


引用元:© みなつき・二ツ家あす・COMICポラリス/ひざうえ製作委員会

主人公は猫を飼うのは初めてだ。
四苦八苦しながら猫に関する様々なことを学びつつ、
猫を飼うということを学んでいく。
このあたりは「猫あるある」という要素も含んでいる。

餌の上げ方だったり、首輪だったり、
猫を飼ったことがある人ならば「あるある」と思える内容になっており、
ネコ好きな人ならば楽しめるシーンも多い。
苦労しながらも猫に対して真剣に接する主人公に感情移入する人も多いだろう

何気ないシーンでの猫の仕草などもきちんとこだわっており、
そこに「猫の可愛さ」をしっかりと感じることができる

サブキャラ


引用元:© みなつき・二ツ家あす・COMICポラリス/ひざうえ製作委員会

この作品は結構サブキャラクターが多い。
幼馴染とその妹や弟、ペットショップの店員とその弟、担当編集者など
話が進むとどんどんと増えてくる。
それぞれのキャラクターが主人公と猫と絡むことでストーリーが進展し、
少しずつ主人公も変化していく。

ただあくまでもサブキャラ止まりのキャラも多い。
主人公に恋をしてる少女やペットショップの店員さんなど、
もう少しストーリーが広がりそうなキャラクターが居るものの、
あくまでもサブキャラ止まりになってる
キャラが多いのはもったいなさを感じる。

あまり物語を引き伸ばすような作品ではないだけに、
サブキャラはあくまでサブキャラとまりになってるのかもしれないが、
可愛いキャラも多いだけにもったいない。

変化


引用元:© みなつき・二ツ家あす・COMICポラリス/ひざうえ製作委員会

物語の序盤では主人公はコミュ障な青年だ。
しかし、猫と触れ合うことで人間とのふれあい方も変化していく。
拒んでいたサイン会だったり、人との何気ない関わり合いだったり、
そういった変化がこの作品ではストレートに感じられる。

特に「食事」の変化は大きい。
猫が来る前の主人公はほとんど食事をしない生活だった。
両親が亡くなり「一人」の生活では食事は後回しになりがちだったからだ。
それが猫がきたことで面倒を見るうちに、自分の食事も少し見直し
「うまい」という一言が言えるようになる。
家族が増えたからこその「食事」だ。

1クールの中でしっかりと主人公の変化が見えてくる。
ゆっくりとしたストーリーの中で1話1話確実に人との関わり方が変わり、
猫との関わり方が変わる、「変化」が1クールという
尺の中でしっかりと見える作品だ。

1クールできちんと「猫」と家族になる物語が紡げている。

総評:じっくりと面白さが伝わる作品


引用元:© みなつき・二ツ家あす・COMICポラリス/ひざうえ製作委員会

全体的に見てテンポの遅さはやや気になるものの、
猫と人間の関わりの中での日常と野良猫と天涯孤独だった主人公が
「家族」になるまでの物語が1クールの中できっちりと描けており、
その中で人嫌いだった主人公が人との付き合い方を考え直し、
変化していくさまもしっかりと味わえる。

好みは分かれる作品かもしれない。
1話30分構成よりも15分位の構成のほうが
冗長な部分が少なくサクサクと楽しめた部分もあり、
「猫と人間の日常」という要素はよくあるものだ。
キャラクターデザインもあまり特徴があるとは言えない。

だが「1クール」というストーリー構成をうまく使っている。
テンポが悪いと感じる部分はあるが、その分、
まったりとした雰囲気が出ており、大きな出来事はほとんど起きない。
深夜アニメというよりは朝か夕方アニメのような雰囲気もあるものの、
きっちりと1クールで完結しているのは高評価にもつながった。

大きな期待はせず、肩の力を抜いてすんなりと見れば
のほほんと楽しんで終盤で少し涙腺を刺激される。
そんな癒し系な作品だ。

個人的な感想:序盤は..


引用元:© みなつき・二ツ家あす・COMICポラリス/ひざうえ製作委員会

正直、1話の段階ではあまり面白さは感じなかった。
だが2話、3話と進んでいくうちにこの作品で描きたいことが明確になり、
その描きたいことがしっかりと見て取れる。

オリジナリティのある作品とは言い難い部分はあるものの、
1クールできっちりと物語を締めているというのもよかった。
変な伏線や2期を期待させるような展開ではなく、
1クールで「タイトルに帰結」する作品に私は弱い(笑)

名作といえるほどではないが、ほのぼのと楽しめる良いアニメだ。
動物好き、ネコ好きな方ならばより楽しめる作品だろう。

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