日常

「ぐんまちゃん 1話 こんにちは!ぐんまちゃん」レビュー

4.0
日常
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評価 ★★★☆☆(58点)

アニメ『ぐんまちゃん』予告動画2 |メディアプロモーション課 | 群馬県

あらすじ ここは“ひらがな”の「ぐんま」です。どこかにある不思議な世界。引用- Wikipedia

今期のダークホース、馬だけに

本作品は「群馬県」のマスコットキャラクターである
「ぐんまちゃん」が主人公のアニメ作品。
監督は本郷みつる、制作はアセンション

税金

この作品は群馬県の税金でできている。
群馬県は本作品の予算として「1億6238万円」を計上しており、
アニメを通じて群馬県の特産品の消費拡大を目的に
この作品の制作が始まっている。
冗談でもなんでもなく「税金」によって作られたアニメだ。

1エピソード7分、3エピソードで1話で
全13話という構成で作られており、
1クールのアニメのリアルな予算が明らかになった(笑)
大体1話あたり1200万というところだろうか。

しかも、監督はクレヨンしんちゃんなどでおなじみの本郷みつる氏。
制作はクレヨンしんちゃんでおなじみのシンエイ動画から
独立したプロデューサーの制作会社であるアセッションと、
「クレヨンしんちゃん」を作る気なのか?と思うほどの
ガチな制作陣営だ。

おそらくは役所の会議で
「クレヨンしんちゃんを作ってる監督と
クレヨンしんちゃんを作ってた人が作った制作会社です」
といったほうが予算がおりやすかったのかもしれない(笑)

更に声優陣は内田彩、小倉唯、山本希望など
群馬県出身の声優も起用されており、
群馬ムード全開のアニメだ。

そんな税金によって作られたアニメ、
気にならないという方が嘘になる。

ぐんまちゃん

ぐんまちゃんのキャラクターデザインはシンプルだ。
アニメのぐんまちゃんはどうやら「二代目」のようで
1代目と同様に「馬」をモチーフにしたデザインになっている。
ぐんまちゃんの歴史は意外と古く1代目は1983年に登場し、
二代目は1994年に登場し、2008年に県のマスコットとして
「ぐんまちゃん」に改名している。

そんなぐんまちゃんが住むのは「ぐんま」だ。
漢字ではなく、ひらがなの「ぐんま」だ。
ぐんまちゃんは「ゆるーくまーったり」と喋る。
そんなぐんまちゃんは喧嘩している二人(2匹)と出会う。

二人は「焼きまんじゅう」の餡で喧嘩をしている。
「群馬県の特産品の消費拡大」を目的にしているだけあって
わかりやすく、群馬県の特産品を題材にしている(笑)

非常にシンプルな内容ではあるものの、
そのシンプルさがキャラの可愛らしさにも繋がっている。
「ぐんまちゃん」を演ずる高橋花林さんの演技と声も素晴らしく、
どこか主体性がなくゆるーい「ぐんまちゃん」がシンプルにかわいい。

ぐんまちゃんのセリフ量は少ないものの、
ぐんまちゃんの心情をナレーションでカバーすることで
わかりやすいキャラクター描写と状況説明になっている。

パワー!

友達の喧嘩を止めたり、冒険にでかけたり、
埴輪と出会ったり。
そんなゆるい日常の中でのキャラクター描写が光っており、
子供向けの作品ではあるものの大人が見ても
妙に笑えてしまう面白さがある。

強烈なギャグがあるわけではない。
だが、この「ゆるさ」が妙に笑いのツボを刺激し、
毎エピソードで出てくる群馬に絡んだ色々なキャラクターたちが
物語を飽きさぜず、予想外な展開を生んでいる。

例えば、冒険にでかけて埴輪と出会い「古墳様」を紹介される。
そんな「古墳様」に埴輪がぐんまちゃんを紹介すると、
古墳様はこんな事を言う。

「ぐんまちゃん、ぐんとまあ、ちゃんとしておるな」

ダジャレである(笑)
センスがあるのかわからないダジャレで展開を生んでおり、
大人だからこそ先の展開がまるで予想できない。

予想外の展開の中での解決手段はぐんまちゃんのすごい力だ。
「ぐんまーパワー」
そんなゆるい叫び声と共に両手から解き放たれる力を浴びると
浴びた相手の怒りが収まりどうでもよくなってしまう。

なんともゆるいお話だ(笑)
日本というストレス社会に生きる社会人に今必要なアニメは
「ぐんまちゃん」かもしれない。

総評:群馬県民の血税がここに

もしかしたら2021年秋アニメのダークホース筆頭かもしれない。
誰が群馬県が税金で作ったアニメが面白いと予想していただろうか。
だれも注目していなかった馬がとんでもない速度で
目の前を走る馬を抜き去っていく、
そんなダークホースな作品と言えるかもしれない。

露骨な商品アピールは多いものの、逆に露骨さを強調することで
それすらもギャグにしており、まるで気にならない。
時折ブラックジョーク的なニュアンスを秘めたキャラも降り、
大人が見ても子どもが見ても楽しめる素晴らしい作品になっている。

1話30分で3エピソード構成だからこそダレることなく、
「ぐんまちゃん」というキャラの魅力と、
この作品に出てくるキャラクターたちが、
この作品らしい雰囲気を作り上げており
「ぐんまちゃん」だからこその面白さを作り上げている。

2話以降、マンネリやダレが生まれずに1話と同じような
ノリで最後まで突き進めば、この作品は
間違いなく2021年秋アニメのダークホースになる…かもしれない。

個人的な感想:ぐんまーぱわー

妙に癖になるアニメだ。
キャラクターのデザインはシンプルで
どこかで見たようなキャラクターなのにも関わらず、
1話をみたら「ぐんまちゃん」のあのゆるさが
頭に残り続けてしまう。

大人も子どもも楽しめる、1クールだけなのが惜しいと感じるほど
シンプルにキャラの可愛さと群馬の魅力を感じられるアニメだ。

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出演声優 – 高橋花林 内田彩 小倉唯 田村睦心

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