評価 ★★★☆☆(45点) 全12話
あらすじ 主人公不在の中で繰り広げられる5人の物語をお届けします!不登校から脱却した彼女たちが、生徒会の枠組みを超えて巻き起こす、青春日常コメディが開幕!引用- Wikipedia
これぞ平成
原作は2020年に発売されたアダルトゲーム。
クラウドファンディングを行い1億円の資金を集めアニメ化された。
監督はひらさわひさよし 、制作はハヤブサフィルム
1億円
1億円という金額はたしかに凄まじいインパクトがあるものの、
アニメ制作においては圧倒的に予算不足だ。
最近はアニメの制作費も高騰しており、1話3000万円以上かかる。
1クールのアニメを創るには3億以上は必要だ。
その3分の1しか集まっていない。
だが、この作品はそんな1億の枠の使い方が非常に上手く、
1クールのアニメではあるものの、いわゆる5分枠の短編アニメだ。
5分×12話、通常のアニメの3話分ほどの尺しかなく、
1億という予算内にきちんと収めた形になっている。
毎話のようにVTuberとコラボしていたりと、
少ない予算の中でどうアニメを創るのか、
どういうアニメを描くのかというのを考えられて制作されている。
唐突
ただ、1話5分のショートアニメということもあって
展開自体はかなり唐突だ。
1話ではゲームで言う主人公が不在のままヒロインたちが
いろいろなたこ焼きを作っている(笑)
5分アニメではあるものの作画のクォリティはかなりしっかりしており、
たこ焼きの断面まできちんと描きつつ、キャラクターたちの描写にも手を抜かず、
ときおりSDキャラを使いながらも、うまい画面構成で
作画枚数を削りつつも、それをあまり感じさせない。
ストーリー自体ははっきり言って毒にも薬にもならないものだ。
だが、美少女たちがただたこ焼きを食べるというだけで
5分もたす脚本は以外にすごく、変な間や空きも生まれない。
VTuber
この作品のメインキャラの一人は「VTuber」をしているという設定になっている。
それもあってアニメでは多くのVTuberと毎話コラボしており、
いろいろなVTuberとコラボすることで、そのVTuberのファンが
アニメを見てくれるきっかけにもなっており、うまい宣伝方法だ。
色々なVTuberが何の脈絡もなくひたすらに出るというのは
「バーチャルさんを見ている」を彷彿とさせる(笑)
EDを除くと本編は2分半ほどであり、
残りの1分ほどがこのVTuberコーナーになっている。
本編の3分の1がVTuberコーナーだ。
メインキャラの一人のVtuberとしてのLive2dなどは
アニメ化前から製作しているようで、それを流用しつつ、
あとはゲストのVTuberとコラボするだけで本編の3分の1を制作できている。
1億円という限られた予算をこういった工夫をすることによって、
本編の映像を安っぽくさせていない。
VTuberとのコラボというのもメインキャラの設定を考えれば
納得できるものであり、本編部分を邪魔するものでもない。
非常にうまいやり方だ。
ただこれは私の勉強不足ではあるものの出演している
9割のVTuberを知らなかった。
このあたりもバーチャルさんは見ているを彷彿とさせる要素だ(笑)
平成
当たり障りのない日常アニメということもあるが、
キャラクターデザインの雰囲気を含めて、
まさに「平成」のアニメっぽさ全開だ。
令和に入ってから一気にアダルトゲーム原作のアニメは減ったが、
それまでは多くのアニメが制作されており、
本作品の原作を製作している「まどそふと」が過去に制作した
「ワガママハイスペック」という作品もアニメ化されたことがある。
そんなまどそふとらしいキャラクターデザインと、
雰囲気が「平成」の深夜アニメを見ているかのような錯覚を覚え、
この毒にも薬にもならない雰囲気が逆にたまらない。
あの頃に放送されてたら有象無象の萌えアニメの1つだったかもしれない。
しかし、令和に制作、放送されているからこそ、
VTuberなどの新しい要素などはあるものの、
平成から続くド派手な髪色の女の子たち、生徒会という使い古された設定、
「ブルマ」な体操服な姿などの昭和に片足突っ込んだセクシー要素がたまらない。
アニメではあるものの久しぶりに「ブルマ」を見た。
最期にアニメキャラのブルマを見たのはいつだっただろうかと
どうでもいいことを一瞬考えてしまうほどだ(笑)
平成アニメ感全開の雰囲気はあの頃のアニメを楽しんでいた人にとっては
懐かしさを感じてしまい、毒にも薬にもならないストーリーではあるものの、
その懐かしさにノスタルジックな気持ちになってしまう。
作画
5人のヒロインたちはタイトル通り、
それぞれなにかクリエイティブなことを手掛けている。
イラストレーター、VTuber、小説家、読者モデル、声優。
そんなクリエイティブな要素を時折出しつつキャラを掘り下げている。
深く掘り下げるわけでもなく、深いストーリー展開があるわけでもないが、
どんなキャラかということは最低限伝わるようになっており、
原作ゲームをやっていないクトもキャラクターの雰囲気だけは伝わる。
彼女たちが気になったら原作をやってみてねという感じで、
原作の宣伝ではあるものの、アニメとして欠点らしい欠点がなく、
1クール、すっきりと5人の少女たちの日常を楽しめる
作品になっている作品だった。
総評:クラファンで1億集めた結果…バーチャルさんは見ている!?
全体的に見て作品の3分の1がバーチャルさんを見ている状態なのは
気になるところだが、本編の作画のクォリティはかなりしっかりとしており、
ときおり挟まれるセクシーシーンにはかなり気合が入っており、
なぜか料理の作画へのこだわりも感じる。
5人のメインキャラにスポットをあてつつ、
5人の日常を描きながら、
5人のヒロインがどんなキャラかを見ている側に把握させる。
原作をやっていれば楽しめる部分も大きいかもしれないが、
原作をやっていなくても楽しめる部分もきちんとある。
作品全体に漂う「平成臭」が令和がはじまって6年も過ぎた今だからこそ
懐かしさを感じるものになっており、
一周回って新しいと感じる人もいるかも知れない。
あの頃の深夜萌えアニメを楽しんでいた人にはたまらないものもある。
本編後のVTuberパートは個人的に知らない人が多かったものの、
本編のクォリティを保ちつつ、本編のじゃまにならない程度ではあるものの、
本編と関連のあるものにきちんとなっており、
バーチャルさんは見ているを彷彿とさせる部分があるが、
欠点には感じない部分だ。
欠点らしい欠点がなく、1億というクラウドファンディングの予算を
非常にうまく使ったということを感じさせるアニメになっており、
2期などはないだろうが、原作ゲーム自体も気になる
出来栄えになっている作品だった。
個人的な感想:クラウドファンディング
クラウドファンディングを使って製作したアニメは
失敗しやすい傾向にあるが、この作品は非常にうまく、
お金を出した人たちも納得の出来栄えだっただろう。
ギャルゲー、アダルトゲーム業界も
最近は映像化に再び積極的になってきているようで
またあの頃のように多くの作品がアニメ化されることを期待したい。