「スロウスタート」レビュー

2018年4月19日

評価 ★★★★☆(61点) 全12話

あらすじ 中学3年生の一之瀬花名は高校入試の前日におたふく風邪に罹患して受験できなかったことから進学できず、高校受験浪人(作中では「中学浪人」と称される)になってしまう引用- Wikipedia

先生と女生徒の百合は反則です。

原作はまんがタイムキララで連載中の漫画作品。
監督は橋本裕之、制作はA-1 Pictures→CloverWorks

見出して感じるのは「きらら系」らしいキャラクターデザインだろう。
目が大きくふわっとしていて可愛らしいキャラクターは、
「日常萌え」「きらら系」が好きな方には
たまらないと感じさせるほど、可愛らしい。


引用元:©篤見唯子・芳文社/スロウスタート製作委員会

同時に妙にエロい(笑)
冒頭からやたらと胸の大きさを強調しているキャラが居るかと思えば、
主人公たちが通う学校の制服のスカートの丈が明らかに短い。
正直、普通に立っているだけでもパンツが見えてもおかしくないほどの
短さとフェチズムを感じる描写の数々はきらら系では珍しい。

特に「足」に関してはこだわりすら感じる。
メインキャラは4人いる、その4人の足の描写が全部違う。
ハイソックス、ニーソ、普通の靴下、黒パンストと、
4人が履いている「靴下」の描写がそれぞれ違っており、
「脚フェチ」でなければここまでこだわって描かないだろう(笑)

着替えなどのシーンもきっちりあり、入浴シーンや水着などもばっちりだ。
そこに期待しすぎると肩透かしを食らうかもしれないが、
この手のアニメとしては割と肌色成分が多い。


引用元:©篤見唯子・芳文社/スロウスタート製作委員会

ストーリー的には日常ものだ。
高校受験前日、「おたふく風邪」になってしまい1年の浪人をよぎなくされ、
1年越しの高校生活が遅ればせながら始まるという所から話が始まる。
「浪人」=スロウスタート状態がこの作品の特徴だ。

1年の浪人生活でひきこもりになってしまい、
高校は知り合いが誰ひとり居ない。
そんな不安の中で新しい出会いと1年遅れの生活が始まる。

非常に優しい世界観だ。
「きらら系」だからこそなのかもしれないが、
彼女の浪人がバレない、彼女の親も攻めたりはしない。
本人が気にしているだけで、周りは別に気にしていない。
だからこそ「ふわーっとした雰囲気」で日常が描かれ、
一人ひとりのキャラクターも可愛らしい。


引用元:©篤見唯子・芳文社/スロウスタート製作委員会

ただ良くも悪くも、この「浪人設定」を使いこなせていない。
主人公に引け目があるというだけで、しかも理由はおたふくだ。
これで犯罪を犯して少年院1年入ってましたという理由だったり、
バレるかもしれない!?という展開がもう少しすれば違ったかもしれないが、
正直、存在感の薄い設定だ。

コミュ障で中学時代友だちがいなかったなどの設定でも違和感がなかったほど、
浪人設定がふわふわとしており、他の日常萌えアニメと
これ!という差別化が出来ているとは言えない。

主人公よりも、主人公と同じアパートに住んでいる浪人生のほうが、
よっぽど浪人エピソードがしっかりしており、浪人生らしい。
終盤に仲良くなったからこそ友人たちに「浪人した」と
話すべきか悩むようなシーンはあるものの、シリアスな展開にはならない。

この設定を使い余してる感じはあり、
浪人生という設定以外はオリジナルな要素はなく、
ストーリー自体はきらら系日常アニメでよくある感でしか無い。
悪く言えば典型的な美少女動物園な萌えアニメではあるものの、
キャラクターの魅力と雰囲気がいいからこそ楽しめる。


引用元:©篤見唯子・芳文社/スロウスタート製作委員会

メインキャラ4人のバランスもほどよく、
主人公の控えめな感じ、ロリなキャラ、元気なキャラ、お姉さんキャラと、
バランスよく立ち位置がわかりやすく、しっかりとしたキャラ付けがされており、
それぞれがそれぞれに可愛らしい。

一人ひとりをきっちりを掘り下げる話もあり、
だからこそ愛着がわき、1話1話をしっかりと楽しめる。
何気ないキャラクター同士の会話もほっこりとできてしまう。

サブキャラクターも素晴らしく、特に「先生」は素晴らしいキャラクターだ。
お姉さんキャラクターとの百合な話がたまに描かれれるのだが、
正直、別作品のような雰囲気はあるのだが、
素直に萌えれるうえに百合好きにはたまらないだろう。


引用元:©篤見唯子・芳文社/スロウスタート製作委員会

更に「雰囲気」。
言葉にするのが難しいのだが、優しさにあふれている。
いわゆる「萌え」な要素も多いのもだが、押し付けがましくなく、
ほどよい萌えとなんてことのない日常ストーリーが、純粋に癒やされる。

この作品に強烈な要素はない。
思わず叫びたくなるようなキャラの可愛さや、
鼻息を荒らくするようなセクシーシーン、
泣けるようなストーリーなどはない。

そういった意味では刺激の掛けるパンチの薄い作品ではあるのだが、
まるで「おかゆ」のようなほっこりとした優しさと、満足感があり、
1話から最終話までほっこりと楽しめる作品だ。


引用元:©篤見唯子・芳文社/スロウスタート製作委員会

総評

全体的に見てよくできている作品だ。
バランスの良いキャラクターと温かいストーリー、
日常萌えアニメ作品らしい内容と要素をしっかりと描きつつ、
嫌悪感を感じにくい塩梅の萌えとほどよいセクシー描写と、
よくある美少女動物園なのだが、抵抗感なく見れる。

浪人生という主人公の設定はあまりいかせておらず、
その点はやや残念ではあり、オリジナルの要素は薄いのだが、
この作品の「雰囲気」はある種のオリジナル性を感じ、
話が進むほどキャラの関係性がしっかりとして、楽しめる。

4人が仲良くなっていくという単純なストーリー展開なのだが、
その「仲良くなっていく」感じが微笑ましく、
そこにほどよいエロや百合があるからこそ、
飽きずに楽しめてる作品だ。


引用元:©篤見唯子・芳文社/スロウスタート製作委員会

個人的な感想

個人的には「十倉 栄依子」と「先生」の関係性がすごく好きだ。
あの年上のお姉さんと大人っぽい女の子の距離感や会話が、
なんともいえない「百合感」あふれる良さがり、
正直たまらなかった(笑)

売り上げ的には2000枚ほどと微妙な売り上げだ。
確かに売上につながるような強烈なインパクトのある作品ではないが、
ジワ売れして原作も売れ、2期につながってほしいところだ。