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これぞガルパン!劇場で見るべき第一話「ガールズ&パンツァー 最終章 第1話」レビュー

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評価 ★★★★☆(70点)全47分

あらすじ 学園に新たな騒動が巻き起こり、西住みほら大洗女子戦車道チームは、再び戦車道の試合に臨むことになるが……。引用 – Wikipedia

これぞガルパン!劇場で見るべき第一話

本作品はガールズ&パンツァーの劇場作品。
最終章と銘打っており、全6話構成になっており本レビューは1話になる。
監督はもちろん水島努、制作はアクタス

なお当サイトでは本来こういった分割上映の場合は
全話上映終了後に1つのレビューとしてまとめたものを記事にするが、
私が我慢できずに見に行ってしまったためレビュー記事にします。
2話以降も単独レビューするかどうかは未定です。
なおネタバレも含みますので気になる方は読まないことをおすすめします。

見出して感じるのは「これぞガルパンだ!」と言いたくなるような試合シーンだ。
劇場で見るからこそ感じられる砲撃音の響きと迫力は素晴らしく、
みぞおちに響くように染み渡る重低音はまさに「ガルパン」らしいシーンであり、
それを冒頭ですぐに感じさせてくれる。

そして始まる本編。
TVアニメ、劇場版からの続編となっており、時系列的には冬になっており、
3年生の面々が進路が決まっており卒業を控えているような状況だ。
冒頭で試合のシーンを描いておきながら、いざ始まると
ガルパンらしい「ほっこり」とした日常描写になる。

TVアニメ、劇場版ともに彼女たちが戦車で試合に挑んでいたのは
「学校が廃校になるのを防ぐ」という目的があった。
しかし、今作では二度あることは三度あるという方程式は当てはまらず、
「元副生徒会長を大学に進学させるため」というぶっ飛んだ理由になっている(笑)

もはや見ていない人にとっては何だその理由は?と思わず思ってしまうだろう。
しかし、このぶっ飛んだ理由に至るまでの経緯の描き方や流れ、
キャラクター描写が「ガルパンらしい緩さ」全開であり、
TVアニメと劇場版でしっかりとしたキャラクター描写を
メインキャラもサブキャラもしっかりやっていたからこそ許せてしまう。

更に新キャラ。
今作では「サメさんチーム」が新たに大洗女子学園の戦車チームに加わることになる。
ガルパンのキャラクターははっきりいって癖のあるキャラクターが多い。
特にサブキャラクターは描写する時間が限られているだけに、
大胆なキャラ付けがされていることが多いが、今作でもその大胆さは変わらない。

なにせ海賊である。
バレーボール部や歴女、自動車部など他のチームも癖のあるキャラは多いが、
新たに加わった「サメさんチーム」の癖の強さは尋常ではない。
なにせ自分たちの戦車に海賊旗を掲げている(笑)

このサメさんチームが加わるまでの流れを1話の前半では描いているが、
演出的にかなり遊びまくっているシーンが多い。
今作では今まで明かされなかった「学園艦」の内部に今作では潜入しており、
意外すぎる内部の現状と謎の「ホラーアドベンチャーゲーム」演出で
ギャグシーンに仕上げており、日常シーンでニヤニヤと笑ってしまう。

後半からは試合のシーンがたっぷりと描かれる。
もはやクォリティに関しては折り紙付きであり、
見ている側の期待を一切裏切らない描写と演出の数々はさすがとしか言いようがなく、
試合シーンのクォリティが一切妥協していないからこそ、
「劇場で見たくなる」アニメに仕上がっており、
劇場で見るからこそ戦車同士の試合をたっぷりと味わうことができる。

敵である「BC自由学園」もかなりのやり手だ。
余りネタバレになりすぎるのもあれなので詳細はぜひご覧いただきたいが、
あの「秋山殿」を利用して裏をかく戦法は新しく斬新だった。

ただ今回は40分だ。
全6話構成のうちの1話だからこそ仕方なくは有るのだが、
物凄く、ものすご~く良い所で終わってしまう。
試合も第一試合の途中までしか描かれず、続きが今スグにでも見たいくらいの
抜群の「引き」で終わっており、本当に良い所で1話が終わってしまう。

総評

全体的に見てぜひ劇場で見てほしい作品だ。
ガールズアンドパンツァーという作品を好きな人ならば確実に楽しめる要素を
40分という尺の中にこれでもか!と詰め込んでおり、
おなじみのキャラを出し惜しみぜずバンバンだし、
おなじみの展開とお馴染みの演出を魅せてくれる1話だ。
「ガルパンが帰ってきた!続きがまた見れる!」という感覚になれる作品だ。

惜しむべきは本当に良い所で終わりすぎている所だろう。
1話前半の大会に至るまでの経緯と新しいキャラが加わるまでの経緯を
描かないといけないから仕方なくは有るのだが、
あの試合を最後まで見たかったと思ってしまう。
ただ、そのせいで前半の日常パートが削られてしまうのももったいない。
圧倒的な尺不足だ(苦笑)

しかし、これが1話であと5話も楽しめると考えると、
最高の1話だったとしか言いようがない。
ガルパンらしいキャラ描写とガルパンらしい日常描写からのガルパンらしい試合。
ガールズアンドパンツァーという作品を好きな方のツボを制作側が
きちんと分かっており、ファンにとっては最高の1話だった。

個人的な感想

個人的にはあのホラーアドベンチャーゲーム演出が
本当に意味不明すぎて笑ってしまった。
無駄なクォリティで描かれる「FPS」視点での描写は必要性を一切感じないのだが、
その必要性を一切感じない演出をギャグに仕上げているのは
さすがとしか言いようがない。

サメさんチームとのバトルも無駄に作画に気合が入っており、
いろいろな作品を今まで数多く見てきたが、
「指相撲」をあそこまで迫力満点で描いたのはこの作品が初めてかもしれない(笑)

今から2話が本当に楽しみで仕方がない。
ただ問題は2話がいつなのかということだ。
TVシリーズ、劇場版ともにスケジュールでやらかしまくってる作品であり、
この1話も本当にギリギリ完成したようだ。
水島努監督には頑張っていただきたい(苦笑)

40分で尺的には短いが見ごたえはしっかりある。
ガルパンが好きならば、ガルパンを面白かったと思った人ならば、
ぜひ劇場でこの1話を味わっていただきたい。
きっと後悔はしないはずだ。

「」は面白い?つまらない?

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