「DCスーパーヒーローズ vs 鷹の爪団」レビュー

評価 ★★★☆☆(56点) 全105分

あらすじ ジョーカー率いるヴィラン達が日本を急襲!いち早く危機を察知したジャスティス・リーグは鷹の爪団と合流するが、その中にバットマンの姿はない。引用- Wikipedia

島根は日本のゴッサムシティ

本作品は秘密結社鷹の爪の映画化作品。
毎年恒例になりつつある鷹の爪の映画だが、
本作品はなんと「DCスーパーヒーローズ 」とコラボしている。
監督はもちろんFROGMAN、なお制作はDLEと白組。
DLEだけでは無理だったようだ(笑)

久しぶりの予算メーター


引用元:© Warner Bros. Japan and DLE. DC characters and elements © & ™ DC Comics. Eagle Talon characters and elements © & ™ DLE. All Rights Reserved.

秘密結社鷹の爪という作品はいわゆるFLASHアニメであり、
低予算を売りにしている。鷹の爪のキャラのほとんどを
監督であるFROGMANが声を当ててるほど予算がない(笑)
そんな鷹の爪の映画は常に「予算」がつきまとう。

前前作までの映画ではその「予算」を目視化し、
予算メーターとして常に画面に表示し、
豪華な映像が流れるとそのメーターが激減し、映像が簡素化したりする。
予算のなさを逆手に取った面白い演出だったが前前作からなくなっていた。

そんな予算メーターが復活する。
「これぞ鷹の爪だ!」と久しぶりに感じることのできる予算と、
それを逆手に取ったスポンサーシステムは鷹の爪を好き方にはたまらない。
戦闘中に普通にソシャゲキャラが
予算のために出てくるのはこの作品くらいだろう。

予算食いのジャスティス・リーグ


引用元:© Warner Bros. Japan and DLE. DC characters and elements © & ™ DC Comics. Eagle Talon characters and elements © & ™ DLE. All Rights Reserved.

ジャスティス・リーグを知らない方に説明すると
バッドマン、スーパーマン、フラッシュ、サイボーグ、
ワンダーウーマン、アクアマンからなるスーパーヒーロ集団であり、
いわゆるアメコミヒーローだ。

彼らはハリウッドでは盛大な予算で実写化されており、
最新作のワンダーウーマンに至っては「1億4,900万ドル」らしい。
そんなハリウッドでは最大限の予算で実写化されるキャラクターが、
低予算の「鷹の爪」という作品に押し込められる(笑)

明らかに絵柄の違うスーパーヒーローやヴィランたちが
カクカクした動きで鷹の爪の世界観に存在する。
もはや、それだけで変な笑いが生まれる。
例えるなら「吉本新喜劇にトム・クルーズ」が出るようなものだ。
この絵面の違和感そのものがギャグになっている。

デラックスファイターとDCヒーローたちが知り合いというのも
鷹の爪ファンにとってはたまらないギャグポイントだろう。
彼らの戦闘シーンはDLEとは思えないほどの超絶作画とアクションで描かれる。
だが動けば動くほど予算ゲージが一気に無くなる。

そうなってしまうと鷹の爪映画のお約束「雑作画」になる。
彼らが超絶アクションによる戦闘を繰り広げてヴィランを倒すためには
予算が必要だが、予算がないため弱くなってしまう。
鷹の爪の世界観に詰め込まれたゆえの弱点が面白さにもなっている。

予算のためのバットマン


引用元:© Warner Bros. Japan and DLE. DC characters and elements © & ™ DC Comics. Eagle Talon characters and elements © & ™ DLE. All Rights Reserved.

本作品においてバットマンはめんどくさいキャラ+予算扱いである。
ある意味で皮肉だ。
バットマンは実写映画においても別に特殊能力はなく、
資金力で開発した武器やスーツと鍛えた肉体で戦っている。
ゆえにギャグ映画である鷹の爪の世界ではただの予算扱いだ(笑)

バットマンにどうにか復帰してもらうために
「過去改変」するさまは最大の笑いどころであり、
バットマンという作品を見たことがある方ならば楽しめる。

ただ他のジャスティス・リーグのヒーローもそうだが、
やはり「原作の映画」を見ている前提になってる部分もあり、
この作品をより面白く、より笑うためにはジャスティス・リーグの
作品を見ないといけない。他のキャラはどうでもいいが、
バットマンくらいは見ておいたほうが良いだろう。

この辺りはややハードルが高いところかもしれない。

予算ゲージを巧みに操る


引用元:© Warner Bros. Japan and DLE. DC characters and elements © & ™ DC Comics. Eagle Talon characters and elements © & ™ DLE. All Rights Reserved.

今回の予算ゲージの使い方はうまい。
むしろ予算ゲージを中心にした話の展開になっており、
そこに予算という名の「バッドマン」の葛藤が絡むことで、
映画としての盛り上がりところも生まれている。

終盤の予算が尽きた後からの、
バッドマンの資金力による作画は驚くほど動いており、
この作画でジャスティス・リーグjのアニメを見たいと感じさせるほど
3DCGと大胆なカメラワークによる戦闘シーンを描写している。
なお終盤のシーンはPowerd by GONZO及び白組である(笑)

そんな超作画中にも「スポンサー」の宣伝が入り、
その裏で所せましとジャスティス・リーグのキャラが戦っているシーンは
シュールの極みであり、
見事に「低予算アニメ映画」と「高級予算アメコミ」が合わさっている。

総評:ジャスティス・リーグをここまで低予算に描けるとは


引用元:© Warner Bros. Japan and DLE. DC characters and elements © & ™ DC Comics. Eagle Talon characters and elements © & ™ DLE. All Rights Reserved.

全体的に見て鷹の爪ファンならば確実に楽しめる作品だ。
鷹の爪というシュールかつ低予算な世界観にジャスティス・リーグという
アメコミヒーローを出すという無理難題なコラボなはずなのだが、
意外なほど自然に「鷹の爪」の世界観にジャスティス・リーグのキャラが
馴染みまくっており、最初から最後までしっかりと楽しめる。

ただジャスティス・リーグの純粋なファンが
どこまで許容できるか気になるところだ。
特にバットマンに関してはディスっている部分も多く、
純粋なファンは怒るかもしれない(笑)

時事ネタや政治ネタもやや多いところは気になる所であり、
相変わらずの島根ネタや予算ゲージなども、
いわゆる「内輪ネタ」に近く、鷹の爪ファンならば純粋に楽しめるが、
鷹の爪という作品のお約束やキャラを知らないと楽しみきれない部分もある。

ジャスティス・リーグが好きで鷹の爪も好き。
そんな人ならば間違いなく楽しめる作品なのだが、
ある意味、正反対の性質を持つ作品なだけに両者が好きな物好きが
どれだけ居るのか気になるところではある(笑)

個人的な感想:久しぶりに面白かった鷹の爪


引用元:© Warner Bros. Japan and DLE. DC characters and elements © & ™ DC Comics. Eagle Talon characters and elements © & ™ DLE. All Rights Reserved.

ここ2,3年の鷹の爪映画は予算ゲージが無くなったり、
マンネリ感のある内容が非常に多く、
この作品にもそこまで期待はしていなかったのだが、
驚くほど見事に鷹の爪らしい作品に仕上がっていた。

色々とこの作品を思う存分楽しめるためには
前提条件が多いため、ややコアなターゲット層になってるのが
高い評価をしにくい部分になってしまったが、
前提条件を満たしていれば楽しめる作品だ。

来年の鷹の爪映画が一体どうなるか、非常に気になるところである。

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