これぞ牙狼、これぞ魔戒騎士「牙狼〈GARO〉DIVINE FLAME」レビュー

評価★★★★★(90点)78分
炎ノ刻印-DIVINE FLAME-

あらすじ
黄金騎士「牙狼」の称号を受け継いだレオンは、バリアンテ王国の王子アルフォンソと共に次代の騎士の育成に心血を注いでいた。そんな彼らに、隣国バゼリアに巣食うホラーの討伐命令が下される。しかし同じ頃、次代の騎士候補が何者かに拉致されてしまう。

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これぞ牙狼、これぞ魔戒騎士

本作品は牙狼 GARO 炎の刻印の激情アニメ化作品。
なお、総集編ではなく正式な続編作品となっている。

見だして感じるのは強烈な「GARO感」だ。
もともと深夜の特撮ドラマとして製作されたシリーズであり、
大人向けに製作された作品なだけに「セクシー要素」と「グロ要素」が
強いシリーズだ。

テレビアニメである炎の刻印でもセクシーシーンはあったものの、
そこまで過激ではなく、グロ描写も控えめだった。
しかし本作品は劇場版でありPG12という年齢制限まで行っている。
そのおかげで冒頭から「エロ」である(笑)

スクリーンいっぱいに裸の男女のイチャイチャが描かれ、
女性の乳首なども普通に描写される。
いかにも「GARO」らしいセクシー要素と、その直後のホラーによる
残忍な惨殺シーンはアニメシリーズではそこまで感じなかった
実写の「GAROシリーズ」本来の面白さを冒頭から感じさせる。

更に戦闘シーン。まさに驚愕だ。
スクリーンの端から端、四隅を舐め回すように動きまわる戦闘シーンは超高速だ。
ホラーと魔戒騎士が高速で動きつつも魅せるシーンでは「ピタッ!」と止まる。
CG特有の軽さを一切感じさせない、静と動の使い分けで
高速かつ重厚感溢れる戦闘シーンになっている。

静と動を激しく繰り返しつつ、様々なカメラアングルで戦闘シーンを写し、
これでもか!というぐらいに動きまわる戦闘シーンは
「息をする」のも忘れるくらいのすさまじい戦闘シーンだ。
しかも、冒頭の戦闘シーンは「JAMPROJECT」の曲まで流れる、
あまりにも素晴らしい戦闘シーンの思わず素で
「おぉ・・・」と劇場でぼやいてしまうほどの戦闘シーンだ(笑)

しかも、これが冒頭だけではない、全ての戦闘シーンが動き回っている。
アップ、引き、ローアングル、後ろ、前から、
様々な方向から戦闘シーンを色々な角度で目まぐるしくアングルを変えながら
映すことによって、本当に画面の隅から隅まで
余すこと無く使った迫力満載の戦闘シーンが描かれる。

ただ早いだけの戦闘シーンではない。
魔戒騎士たちの「戦闘テクニック」とでもいえばいいのか、
思わず「今のテクニック凄いww」と笑ってしまうほど練られた動きの数々が
素直に「面白い戦闘シーン」を作り上げており、
戦闘シーンを描く上でのセンスが凄すぎるのだ。

例えば森の中でのシーン。
裏切った魔戒騎士を馬で追いながら、
木々の間を縫うような戦闘シーンを繰り広げるのだが相手の武器が
「槍状」のものであることをいかし、
剣で弾いたと同時に木に槍を刺さらせ、勢いを殺し相手を強制的に転倒させる。

文章では伝わりきれないのが本当に残念なのだが、
単純な武器と武器がぶつかって高速で動き回る戦闘シーンではなく、
ちゃんと「戦闘の流れ」が事細かく考えられており、
その細かく考えられた戦闘シーンの流れを高速で描きつつも、
魅せる所はきちんと魅せる演出をすることで、
戦闘シーンのすさまじい迫力と面白さを作り上げている。

特に最後の戦闘シーンの「派手さ」は笑ってしまうほどだ(笑)
GAROシリーズのお約束ともいうべき派手GARO姿のおかげもあるのだが、
それまでの剣を使った戦闘シーンとは全く違う、
まるでロボットアニメのような戦闘シーンは、
もうすごすぎて笑ってしまう(笑)

そしてストーリー。
TVアニメの最終話から4年が経過したところからストーリーが始まる。
尺的にこの作品は約80分という短めなこともあり、
見る前は若干心配だったのだが、この80分という尺を
本当に上手く使っている。

冒頭ではGAROシリーズの魅力が詰まったストーリーを展開する。
魔戒騎士のかっこよさ、ホラーとの戦いの日常という
基本的なGAROシリーズのストーリーの面白さを垣間見えさせつつ、
自然に「炎の刻印」らしいストーリーになっていく。

ストーリーに関しては非常にシンプルとも言える、
だが、そのシンプルなストーリーの中で王道的な展開が光りまくる。
死んだはずの人物が一時的に生き返って共闘したり、親子の絆だったり、
いわゆる「予想できる」ストーリー展開ではあるのだが、
その予想出来てしまうストーリー展開をベタと感じさせず、
まさに「王道の面白さ」に変えているのは炎の刻印らしいストーリーだ。

80分という尺の中でその王道のストーリーの面白さを、
激しい戦闘シーンの中で展開させることによって、
全くもってダレだない。
いわゆる「不必要」に感じるシーンが全く無く、
80分という尺を最大限に使っている作品だ。

全体的に見て本当に素晴らしい作品だった。
GARoシリーズらしい面白さと炎の刻印というアニメ作品らしい面白さ、
その2つが80分という尺の中にぎゅ!とつめ込まれており、
劇場スクリーンをきちんと意識したまるで舐め回すようなカメラアングルと、
練りこまれた戦闘シーン、その戦闘シーンを盛り上げるストーリーと、
シンプルだが王道に熱く、素直に面白いといえる作品になっている。

欠点らしい欠点が本当にない。
GAROシリーズが好きならば間違いなく楽しめる、
炎の刻印を楽しんだのなら間違いなく面白いと思える。
あえて欠点を言うならば炎の刻印を見ていないと楽しめないが、
続編作品なので炎の刻印を見ずにこの作品を見る人は居ないだろう(苦笑)

ぜひ劇場で見てほしい作品だ。
あの戦闘シーンの細か過ぎる描写と圧倒的な戦闘シーンのセンスは
スクリーンで味わうべき戦闘シーンだ。
まさに息を呑むという表現にふさわしい戦闘シーンを、ぜひ劇場で味わって欲しい。

個人的には最後の戦闘シーンとストーリー展開にすっかりやられてしまった。
小さなロベルトがヘルマンの「双剣の魔戒剣」の構え、
必死に守ろと立ち向かう様子などもう、ちょっと涙腺がやばかった(苦笑)

ベタだけども、王道だけども、わかっているのに、面白いと思ってしまう。
本当に炎の刻印という作品らしい面白さを
最後の最後まで味あわせてくれた作品だった。

炎の刻印を見た方はぜひ、劇場に足を運んで欲しい。
まだ炎の刻印を見ていない方は急いで炎の刻印を見て
劇場に足を運んで欲しい(笑)