MMOアニメなのにログアウトできるだと!?「ファンタシースターオンライン2 ジ アニメーション」

評価★★★☆☆(50点)全12話
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あらすじ
夏休みが終わり学生寮へ戻ってきた橘イツキは、生徒会長の泉澄リナに突然呼び出され、2学期から空席となった生徒会の副会長に任命される。突然の事態に戸惑うイツキへ、リナは更に副会長の仕事として「PSO2をプレイするよう」依頼する。新通信技術「エーテル通信」によりPSO2が爆発的に普及している2027年現在、学園はPSO2の規制を考えており、それは生徒のプライベートの規制を意味していた。

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MMOアニメなのにログアウトできるだと!!?

原作はオンラインゲームな本作品。
2012年から続いている息の長いゲームだ。
監督は川口敬一郎、制作はテレコム・アニメーションフィルム

見だして感じるのはいかにもCGな戦闘シーンだろう。
作中のおける戦闘シーンは
「登場人物たちがプレイしているゲームの出来事」であるため、
普通なら欠点になるCG感は逆にゲーム内の戦闘シーンっぽさを強めており、
この作品に限っては悪くはないといえるだろう。

そして面白いのはこの作品はゲーム原作でありながら、
ゲーム原作アニメにありがちな単純な「ゲームそのままのアニメ化」ではない。
登場人物たちは「ファンタシースターオンライン2」を作中でプレイしており、
プレイヤーたちの日常とゲーム内での出来事を描いている。

ゲームプレイヤーを描く作品は他作品にもある。
.hackや最近ではSAOやオーバーロードなどが該当するが、
この作品はその多くのゲームプレイヤーが描かれる作品でお約束になっている
「ログアウトできずにゲームに閉じ込められる」作品ではない。
普通にゲームを楽しみ、普通にログアウトでき、
普通に現実世界での日常風景も描かれる。

ゲーム世界のストーリーや登場人物をそのまま描くと、失敗しやすい。
これはある種お約束的なものにもなっており、
格ゲー原作のものやテイルズ、アトリエシリーズなど、
タイトル自体は有名にもかかわらず、アニメはいまいちパッとしない作品が多い。

そんなゲーム原作アニメ市場の中で
「プレイヤーの日常とゲームを楽しむ様子」を描くのは新鮮だ。
クロスファイトビーダマンや爆転シュート ベイブレード、
爆走兄弟レッツ&ゴー!!といったおもちゃの販促アニメに近いノリがあり、
「おはスタ」などでやっていても違和感は少ないだろう。

主人公はそんな世界の中で「ファンタシースターオンライン2」をやったことがない、
きちんと主人公の目線で「ファンタシースターオンライン2」という
ゲームを初めてプレイしていくストーリーになっており、
販促感はかなり強いのだが、子供向けっぽい雰囲気もあり、
シンプルかつストーレートに作品の世界観に馴染むことが出来る

ただ良くも悪くもシンプルすぎてストレート過ぎる。
深夜アニメとしては癖のようなものもなく、
はっきり言ってなぜ「深夜アニメ」でやっているんだ?と感じるような内容だ。
更に言えば深夜アニメという枠にとらわれすぎて、
子供向けアニメの雰囲気がありながら内容が淡々としすぎている。

特に前半は淡々とキャラを増やしながらゲーム内容を紹介しているだけであり、
キャラクター的にも面白いエルキャラは少ない。
ヒロインである生徒会長の「お姉さんヒロイン」感は悪くはないのだが、
キャラクターの魅力は全体的に薄い。
ゲーム内容の紹介もそこまで詳しくはされないため、雰囲気で察するしか無い。

後半からはようやくストーリーが盛り上がってくるのだが、
前半と少し雰囲気が違う。
簡単にいえばゲームの世界だと思ってた「ファンタシースターオンライン2」が
実は現実の世界の地球とは違う惑星の話で・・・とありがちな感じの展開だ(笑)

分かりやすく言えば登場人物たちがゲームと思っていたのは
実は「アバター」のような感じで別惑星での出来事であり、
ゲームに参加しているはずが、いつの間にか
別惑星で戦っていたというような感じだ。

この展開自体は悪くはないのだが、早い段階で実はゲームではないと
わかればもう少し話に広がりが生まれたかもしれないが、
1クールの尺でその事実が分かるのが8話なのは少し遅く、
あくまで1クールで纏めるためのストーリー展開な感じが強い。

これが2クールや4クールくらいならば
この展開から更に陰謀や伏線や設定が生まれたかもしれないが、
1クールという尺ではあくまでストーリーを纏めるための展開であり、
色々と惜しまれる。

全体的に見てゲームの販促のためのアニメと考えれば
手堅く1クールでまとめた作品といえるだろう。
夕方や朝アニメっぽい雰囲気は強いものの、
1クールの前半でゲームの魅力、後半で作品をまとめる展開にしており、
名作とはいえないが1回見る分にはそこそこ楽しめる作品だ。

ただ前述したようにこの作品が1クールではなく、
2クールや4クールで夕方や朝のアニメとして
ガッツリ見たかったなという感じは強い。
ゲームの説明もあまりなく、正直言ってこのアニメをきっかけに
どれくらい原作に触れようと思った人がいるかは謎だ。

終始、無難かつ手堅くまとめており突き抜けた面白さがないのが残念だが、
あくまでも販促のためのアニメであるかぎり、、
突き抜ける冒険はできなかったという感じだろう。

個人的な意見かも知れないが、蒼井翔太さんの演技がきつかった。
基本的にずっと同じような抑揚をつけてセリフをしゃべるスタイルであり、
セリフの抑揚の付け方が下手だ。
いわゆる「演技してます!」感が強い演技であり、
好みの問題になるるかもしれないが、苦手な演技の仕方だ。

売り上げ的にはゲーム内のアイテムがついた特典付きが2000枚前後、
通常版が1500枚前後と累計でいえば3500枚前後。
2期があるかどうかは微妙なラインであり、
ストーリー的にもそれなりにまとまってるので2期の可能性は低いだろう