「はたらく細胞」レビュー

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ファンタジー

評価 ★★★★☆(75点) 全14話

あらすじ ここはとある「人」の体内。その中では数十兆個もの細胞が年中無休で働いている。引用- Wikipedia

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日本人はイッちゃってるよ。あいつら細胞にすら萌えてるぜ…

原作は月刊少年シリウスで連載中の漫画作品。
監督は鈴木健一、制作はdavid production。
中国でも配信されており全話の累計が「1億再生」されたらしい。

ついに擬人化もここまで


引用元:はたらく細胞公式サイトより©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction

アニメにおいて擬人化はつきものだ。
動物なんてもはやベタの領域に入り、国、戦艦、刀、銃、
ゲームハード、ウマ、空き缶etc….
なんでもありな領域に入ってるジャンルと言っても過言ではない。

その中でこの作品は「細胞」だ(笑)
これより小さいのはあとは分子や原子といった領域に入るほど、
擬人化の中ではこの作品より小さいものはしばらくは現れないだろう。
私達にとって最も身近ではあるがよく知らない細胞、
この作品は「体内でおこっている出来事」を描いている。

細胞の街


引用元:はたらく細胞公式サイトより©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction

人の体内で起こってる出来事を描いてはいるのだが、
生々しく内蔵がどくどくと波打つ様子が描かれるわけではない。
人の街のように体内にも細胞たちの街が形成されており、
「赤血球」はまるでクロネコヤマトさんみたいに酸素を各地へと配送している。

細胞にとって広大な街の中には様々な細胞がおり、同時に「細菌」も存在する。
細菌はまるで特撮の怪物のように描かれ、それを白血球が戦って倒す。
日夜、様々な細菌と戦うなかで、その「細菌」がどういった細菌なのか?という
解説も自然に盛り込んでいる。

他の細胞も同様に、それぞれの「役割」がきちんと伝わるようになっている。
擬人化してそれぞれの役割を人間の仕事のように見せているだけなのだが、
そんなある意味単純なはずの描写なのにきちんと面白く、
「細菌」たちとのバトル要素も相まって燃える展開もあり、
そのうえ学べてしまう。

圧倒的キャラ数


引用元:はたらく細胞公式サイトより©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction

この作品のキャラクター数は非常に多い、当たり前だ、なにせ細胞である(笑)
主人公である白血球とヒロインの赤血球を中心に、
可愛い血小板、オラオラ系なキラーT細胞、癒し系なマクロファージなどなど
普通の1クールアニメならばさばけない数のキャラクターが出まくっている。

しかし、ひとりひとりきっちりと印象に残る。
見た目のデザインは細胞そのまんまな色の印象や外見であり、
そのまんまだからこそ分かりやすく記憶に残りやすく、
更に演じている声優さんがベテランの方が非常に多い。

櫻井孝宏、早見沙織、小野大輔、 田村睦心、中村悠一、井上喜久子、
岡本信彦、川澄綾子、杉田智和、石田彰、小山力也などなど、
中堅からベテランまで色々な声優さんが1話しか出ないような細胞を
演じることできっちりと「印象」に残る。
声優さんの演技と声の特徴が光る作品でもある。

ぽっとでの「普通の細胞」を石田彰さんが演じているが、
多くのアニメを見てきて「石田彰」という声優を知っているならば、
彼らしい配役のキャラクターであり、そういった遊び心も感じさせる。
「声優」という声と本人のイメージや印象がこの作品は割と色濃く出ているが、
それを知っていればより楽しめる、知らなくても楽しめる要素にもなっている。

怪我や病気


引用元:はたらく細胞公式サイトより©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction

彼らが居るのは人間の「体内」だ。
本体である人間が怪我をしたり病気をすると細胞たちが目まぐるしく動く。
ちょっとした「擦り傷」でさえ細胞である彼らには町中に
大穴が空くような出来事だ。

人間ならば大したことのない出来事でも細胞にとっては大事件、
これがこの作品のある種の肝であり、
毎話、本体である人間は怪我をしたり病気になったりする。
些細な擦り傷、インフルエンザ、食中毒、花粉アレルギーetc…

私達が普段患ってる怪我や病気で体内がこんな事になってるのかと、
勉強になる一方で、それをかわいいキャラクターたちがコミカルに
悪戦苦闘しながら対処するさまが非常に面白く、
本体である「人間」が薬を飲んだらどうなるか?なども
非常に興味深く面白い。

少しNHKの教育アニメ的な要素はあるのだが、
深夜アニメらしい萌え要素や戦闘での「血液表現」がきちんとあり、
血液表現さえ抑えればNHKでも放送できそうなアニメではあるのだが、
深夜アニメらしい刺激のある戦闘シーンもきちんとあるからこそ、
教育アニメではなく深夜アニメになっている。

がん細胞


引用元:はたらく細胞公式サイトより©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction

人の体にとって天敵たる「がん細胞」。この作品にも当然存在し敵として出てくる。
戦う姿はまるで少年バトルファンタジア漫画の宿敵であり、
体を変形させて戦う姿は「かっこよさ」すら感じさせるほどだ。
「がん細胞」だからこその理由もきちんとある。

この作品を見ると「がん細胞」に同情してしまう人もいるはずだ。
たった2話ほどしか出ないキャラクターなのに、
がん細胞という要素でストーリーのあるキャラをきちんと作り上げており、
この作品のキャラ描写のうまさを感じさせるキャラクターだ。

敵である細菌も「ワンパンマン」に出てきそうな怪人のデザインが多く、
きちんとインパクトがある。

この作品なりのシリアス


引用元:はたらく細胞公式サイトより©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction

アニメにおいて「シリアス」は嫌われやすい。
特にコメディタッチな作品や明るい作品であればあるほど、
終盤でのシリアスは「誰得」と言われるほど嫌われる。

しかし、この作品の場合はシリアスは誰しも納得できる。
「がん」「熱中症」「出血性ショック」など本体の病気や怪我が
細胞たちのピンチになりシリアスな展開になる。

だが、そこまで重いシリアスではなく本体である人間に
何らかの応急処置か医療処置が施される事で一気にシリアスから明るい展開になる。
細胞たちには何が起こったかはまるでわからない。
だが見てる側からすれば「あ、輸血だ」「あ、薬飲んだ」と分かりやすく、
治療の大切さを見て実感できる作品だ(笑)

総評:学べて楽しい新感覚


引用元:はたらく細胞公式サイトより©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction

全体的に見てよく出来ている作品だ。
NHKの教育アニメ的な要素があるのは否定できないものの、
体内の細胞を擬人化し、それぞれの細胞の働きをコミカルに描くことで
自分たちの体内で何が起きているかが見て分かる。

色々な細胞おり、その分キャラクターが存在するが、
一人ひとりがしっかりキャラクター立ちしており、
有名声優が演じることで更にキャラクターの存在感を強めている。
擬人化してはいるものの細胞に「萌え」や「かっこよさ」を感じさせている。
この作品を見れば誰しも血小板ちゃんの可愛さに萌え、
白血球さんのかっこよさに惚れるだろう(笑)

欠点らしい欠点というのはない。
ストーリーの展開がだいたい病気や怪我などのイベントで
解決していく展開が多いだけに似たような展開であることは否めないものの、
実際の怪我や病気に患った人間の中で起きている出来事だからこそ、
マンネリは感じず1つ1つの話がしっかりしている。

1話を見て面白いと感じれば最終話まで楽しめてしまう作品だ。

個人的な感想:惜しむべきは血液表現か


引用元:はたらく細胞公式サイトより©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction

この作品は本来、NHKや子供向けの朝アニメなどでやる作品だろう。
深夜アニメとしてはやや刺激が足りない部分もあり、
逆に子供向けとしては血液表現などが気になる所だ。

ただ「細胞の仕組み」をコミカルかつ分かりやすく描いてる作品だけに、
本来は子供に見てほしい作品だ。
下手な理科の授業なんかよりもよっぽど理解しやすい。

2期があるかどうかはわからないが、
もっと色々な病気や細胞が見たくなる作品だった。
おそらくそんな魅力があるのはこの作品くらいだ(笑)

もっと細胞が見たい、もっと病気がみたい。
人様の前では決して口に出せない感想が見終わったあとに出てくる作品だった。

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