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「終電後、カプセルホテルで、上司に微熱伝わる夜。」レビュー

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評価 ☆☆☆☆☆(0点) 全12話

あらすじ 飲み会で終電を逃した相澤みのりは、ひょんな事から、犬猿の仲である上司の羽田野秋彦と一緒にカプセルホテルに泊まることになる引用- Wikipedia

僧侶枠はもうコリゴリだ

原作はComicFestaで連載中の漫画作品。
いわゆる僧侶枠と呼ばれる1話5分ほどの短編アニメであり、
規制された内容を地上波で流し、有料サイトで完全版を見せる方式をとっている。
監督は荒木英樹、制作は彗星社

はいはい

1話早々から「あー僧侶枠のアニメだな」という感じを強く感じるる。
この作人は女性向けのアダルト内容そのものであり、安直かつストレートかつ
タイトル通りの内容だ。
終電なくして上司とカプセルホテルに泊まることになるが、上司に襲われる。

飲み会のあとに別に酔いつぶれたわけでもないのに
なぜか上司におんぶしてもらいながら「終電を逃した」ことをぼやいてるうちに、
カプセルホテルに泊まることになる。
しかもヒロインの場所は別の人が寝ており、仕方なく上司と一緒の場所に
寝ることになる。

もはや、この状況そのものが意味不明だ。
酔いつぶれた描写があって歩けないで「おんぶ」されるならわかるが
そういう描写はない。
カプセルホテルで自分の場所に別の人が寝てるなら受付に文句を言えばいい。
そういう物語の整合性などまるで無視だ。

しかも特に男女関係があるわけでもない男と一緒の部屋なのに
無防備な格好でいたために襲われる。
周りには多くの宿泊者がいるだろうに無視だ。

セクシーシーン

本作では割と見せている。下着やあえぐシーンも多く、
他の僧侶アニメに比べれば規制は緩い。
なんの工夫もない「真っ白な丸」が局部などを隠しており、
規制されているとは言えかなり直接的な表現になっている。

正直やりすぎだ。
あくまで地上波は「寸止め」で終わらせて有料サイトで
完全版を見せる手法だったはずなのに本作は規制があるとは言え
寸止めで収まっておらず、いくら規制されているとは言え
「R18」にしないと色々とまずいシーンがあまりにも多い。

私は僧侶枠のアニメはアダルト動画のサンプルを地上波で流してるだけの
作品と評したことがあるが、この作品はサンプルどころか
モザイクが大きいだけの本編みたいになってしまっている。

YOUTUBEなど公式配信では逆に規制されたシーンは
見せられないという画面に変わっているものの、その間もヒロインは喘ぎまくりだ。
「いやいや」と連呼するヒロインと強引に攻める男、
もはやテンプレート過ぎてなんの面白みもない。

逆によく、こんな誰でも思いつきそうな安直なセクシーシーンを
堂々と描けるなと思うほど安っぽさが凄い。

ストーリー

僧侶枠のアニメは基本的にストーリーはあってないようなものだが、
この作品も同じだ。
意地悪な上司に流されるままに抱かれていじめられて
翻弄される様子を1時間見せられる。

こういった「いじわるな上司」という男性のキャラクター属性が
好きな人には楽しめるかもしれないが、それ以外の人には楽しめない作品だ。
属性だけで、そこにキャラクターの魅力がまるでない。

1話以降は「カプセルホテル」でという、
ある意味この作品の根源たる要素は最終話以外は出ない。
1話はカプセルホテル、2話は試着室、3話は後部座席と、
狭い場所でやるというシチュエーションに変わってしまっている。

そういう縛りがあるならば、まだ作品として理解できるが
6話などは普通にベッドの上でヤっている。
狭い場所縛りすらなくなり、「終電後、カプセルホテルで、上司に微熱伝わる夜」
というタイトルとはかけ離れてしまっている。

ありとあらゆる場所でやる男女というだけだ。
路地裏でやりだしたときはもはや呆れ果ててしまった。

ヒロイン

ちょっとでもセクシーな格好をヒロインが見せると主人公が襲いかかる。
発情期の犬でももう少しまともなくらいの発情具合だ。
強引に襲われてドキドキするヒロインも特に可愛さのかけらもなく、
「いや」「やめて」「だめ」と、それ以外の言葉で襲われてることを
表現できないのかと思うほど語彙力がない。

拒否否定してるのに上司の行為を否定しきれず流されるまま、
たまに彼が優しくしてくれるとクラっと来てしまう。
あまりにもちょろすぎるヒロインに感情移入などできない。

総評:過激化

全体的に見て駄作だ。それだけでなくたちの悪いことに、
かつての僧侶枠に比べて明らかに過激化しており、より露骨な表現が増えている。
本来はこんな喘ぎまくりなシーンやなめる、入れるなどの行為は
明らかに地上波で流してはいけないはずなのだが、
この作品はなんとか交わして放送してるためたちがわるい。

1話5分ではあってないようなもののストーリーのどうでも良さや、
テンプレート的な主人公とヒロインのいちゃこらを
1時間見せられるだけの作品であり、
甘い懲罰や僧侶のようなネタになるような面白さのあるシーンもない。
カプセルホテルという要素すらこの作品はいかせていない。

本当にどんどん露骨になっている。
サンプル動画の内容を過激にして有料サイトに誘導したいのは分かるが、
それならばYOUTUBEあたりでやっておけばいいだろう。
「地上波のアニメ」という枠組みの中では表現のラインを超えており、
女性向けだからこそBPOなのでやり玉に上がりにくいのかもしれないが、
正直誰かに起こられてほしいと思う作品だ。

来季も「パパだってしたい」という作品をやるようだが、
もうそろそろいい加減にしてほしい所だ。

個人的な感想:僧侶枠にはもう懲り懲りだ

流石にこの枠のアニメを見るのはもうやめようかと思ってしまった。
たまに見れる作品やネタになって笑える作品もあるだけに、
少し前までは僧侶枠のアニメを楽しみにしていた部分もあったのだが、
前枠の「じょしおち」あたりからそういった面白さが無くなった。

地上波で「性行為」を流すのはありなのかダメなのかというのは
永遠のテーマではあるものの、この作品をきっかけに
他のアニメの表現の規制が強まったりするような懸念もある。

そもそも私はこの作品の「サンプル」を地上波で流して
有料サイトへ誘導するという商法が本当に嫌いだ。
かつての僧侶枠アニメなら規制版ならではの楽しみのある工夫があったが、
この作品には、そういった工夫もない。

来季のこの枠のアニメはもう見ないかもしれない。

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