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「Xl上司」アニメレビュー

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評価 ★★☆☆☆(25点) 全8話

あらすじ 「滅多にないXLサイズなら…ココにある」友達の紹介で、XLのとあるもののモニターになってしまった咲引用- Wikipedia

俺たちの僧侶枠が帰ってきた!?

いわゆる僧侶枠と呼ばれる1話5分ほどの短編アニメ。
(私はYOUTUBEの公式チャンネルで見ましたが、
もしかしたら地上波と差異があるかもしれません、ご了承ください)

規制が凄い…


引用元:©可児いとう/Suiseisha Inc

物語が始まってそうそう、ヒロインがなにかの10万円分に当選する。
だが当選した品物をダンボールから取り出すと
「XL」という表示の丸いマークの規制のせいでそれがなんだかまるでわからない。
はっきりいって最悪な規制方法だ。

隠されすぎていて、それが何かすらわからない規制など言語道断だ。
このいわゆる「僧侶枠」と呼ばれる作品は完全版商法をやっており、
簡単に言えば地上波でAVのサンプル動画をモザイク多めで流してるようなものだ。
今までの作品でも規制があったり大幅なカットはあったものの、
「何が規制されているのかわからない」自体は初めてだ。

ちなみに調べるとXLでかくされていたのは避妊具らしく、
WIkipediaによるとヒロインはお金につられてモニターに申し込んだらしい。
この基本的なあらすじが展開の速さでかなり説明不足だ。

どんな台詞回し?


引用元:©可児いとう/Suiseisha Inc

ヒロインが職場との飲み会で上司を見つめてこんな事を言う。

「須藤圭佑、かっこいいし仕事もできるけど、
態度も飲みっぷりもXLなので苦手」

物凄く強引だ(苦笑)
態度が大きいという表現の「大きい」という部分をXLと表現する
ヒロインの語彙力に疑問は感じる。
飲みっぷりが大胆という表現の大胆という部分もXLに置き換えている。

いくらタイトルが「XL」上司だからといってXLの乱用が激しすぎる。

XLの真実


引用元:©可児いとう/Suiseisha Inc

ヒロインは避妊具のレビューをしないといけないが、
「XL」サイズであり困っていた所、Xlサイズの上司が協力してくれることになる。
XLなんて!とヒロインが言う中で
モニターをするためにヒロインはXLなサイズの上司とそういう関係になる。

この作品はもうそれ以上でもそれ以下でもない。
あきらかにヒロインに思いを寄せるXLサイズな上司が
仕事でも彼女をフォローしながらXLサイズの避妊具のモニターをすすめる。
あっさりそんな上司に思いを寄せるヒロインの恋物語も描かれる。

だが、肝心の「シーン」はまったくもって描かれないため
そのモニターがどんなふうに行われているのかはまるでわからない。
もはやギャグアニメと言っても良い。

ヒロインが上司に頼らず別のもので「モニター」をしようとしたら
上司がいきなり脱ぎだし、「こんなものより俺のほうが…」と見せつけてくる。
どこの変態紳士だろうか(笑)

本物は俺だ!


引用元:©可児いとう/Suiseisha Inc

途中でヒロインを狙うチャラ男が現れる、女性向け僧侶枠の作品では
ベタベタな展開であり、そこに新鮮さはない。
だが、XL上司が嫉妬したことで名言が生まれる

「あいつと俺、本物は俺だということを教えてやる!」

どういうことなのだろうか(笑)
物語の流れからチャラ男もXLサイズなのは分かるが、
サイズの比較をするならともかく「本物」というのは
一体どういうことなのだろうか。

この作品はXLの使い方もそうだが、言葉の使い方が絶妙にズレており、
そのズレがギャグとして仕上がってしまっており、
妙に笑えてしまう。

ハッピーエンド


引用元:©可児いとう/Suiseisha Inc

僧侶枠では親速ではあるものの、ライバルキャラとのゴタゴタはありつつも
結局は最初から思いを寄せていたXL上司とヒロインの恋愛関係が成立するところで
物語が終わる。いわゆるハッピーエンドだ。

だが、この作品はギャグを忘れない。
なにせXL上司は自らの「XL」に最終話で語りかける、
ヒロインはXL上司にこう言い放つ。

「XLなところも嫌いじゃないですけど…」

ヒロインはXLサイズだからXL上司を好きになったからではないということだ。
そんな彼女の問いに対し、XL上司は自らのXLに語りかける

「聞いたか、お前より俺のほうが好きということだ」

自らの股間にまるで人格でもあるような語りぶりで物語が終わる(笑)

総評:僧侶枠よ、もう1度


引用元:©可児いとう/Suiseisha Inc

全体的に見てここ最近の期待はずれな僧侶枠が多かったが、
ようやく「僧侶枠」の名に恥じない作品に仕上がっている。
XLなサイズのアレを持つ上司という安易な設定ではあり、
ストーリー自体はベタであるものの、絶妙にズレたセンスのセリフと
股間に話しかけるシーンなどギャグにしか思えないシーンが盛り込まれている。

規制が強すぎてセクシーなシーンはほとんどなく、
シーンによっては規制が強すぎて何を隠してるのか分かりづらい部分はあるものの、
そんなことよりも絶妙にズレたセリフが気になって仕方ない。
これぞ僧侶枠といわんばかりのシュールさを見せつけてくれた作品だ。

女子向けのセクシーな作品でありながら、なぜかシュールで笑えてしまう。
これこそが僧侶枠での魅力であり、アル意味で原点回帰したと言っても良い。
この僧侶枠にいい加減飽き飽きしていたところに、
こんな素晴らしい作品が生まれてしまうと僧侶枠に色々と期待してしまう(笑)

最近の僧侶枠は物足りないとお嘆きの方にはぜひご覧いただきたい作品だ。

個人的な感想:これこれ


引用元:©可児いとう/Suiseisha Inc

1話の段階では微妙な感じだったが、セリフのセンスが本当に絶妙だ。
言葉の言い回しをわざとおかしくすることで妙な笑いが生まれており、
登場人物はそれを真面目に言い放つため余計にシュールさが増している。
最終話で股間に喋りかけたときは気が狂ったのかと思ったくらいだ(笑)

最近の作品に比べてセクシーシーンはだいぶ抑えめではあるものの、
だからこそ完全版を見なくても楽しめる作品に仕上がっており、
ようやく僧侶枠に求めていた要素が出てきたと感じる作品だ。

ただ、次回作はゴリゴリに男性向けでセクシー要素が多そうな作品であり、
せっかく原点回帰したと思ったのにまた暗雲が立ち込めてるのは
やや不安ではあるものの、この作品の出来栄えの振れ幅も含めて
僧侶枠という作品を楽しめるのかもしれない。

なお、このXL上司の原作のタイトルは本当にひどい(苦笑)
気になた方はぜひXL上司でググっていただければ
とんでもないタイトルが出てくるのでご覧いただきたい。

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