「マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝」レビュー

2.5
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ファンタジー
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評価 34点 全12話

あらすじ 願いの成就とひきかえに、人知れず戦い続ける魔法少女たち。しかし環いろはは、自分の願いを忘れてしまっていた引用- Wikipedia

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ソシャゲ空間に囚われてしまった

原作はソーシャルゲームな本作品。
タイトルから分かる通り「魔法少女まどか☆マギカ」の
外伝と言う立ち位置になっている。
監督は劇団イヌカレー(泥犬)、制作はシャフト。
「魔法少女まどか☆マギカ」とは違い新房昭之や虚淵玄は関わっては居ない。

イヌカレー


画像引用元:マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 13話より
©Magica Quartet/Aniplex・Magia Record Anime Partners

1話冒頭からイヌカレー空間全開だ。
魔女が生み出す空間、そんな幻想的な空間をイヌカレーだからこそ
雑多に満ちた世界観で構築される世界は「魔法少女まどか☆マギカ」という
作品には欠かせなかった。だからこそ外伝たる本作でも同じ用に描かれている。

しかし、「新房昭之」氏が監督でなくなったことで
「魔法少女まどか☆マギカ」との空気感とはどこか違う。
新房昭之監督はどこか寂しさを感じさせるような退廃的な雰囲気があったが、
この作品はそういった退廃感がない。
良い意味で捉えればクセがヘリ、見やすくなった感じはある。

そんな中で主人公である「環いろは」は既に魔法少女だ。
キュゥベェの勧誘に負け彼女は願いを叶えてもらい魔法少女になった。
だが、その願いを彼女は覚えていない。
自分の人生をかけた願いだったはずなのに彼女はなぜ覚えていないのか。

外伝を見てる人にとっては「魔法少女まどか☆マギカ」で
既にこの作品の世界観や魔法少女のルールを知ってるがゆえに
そこの部分の種明かしをストーリーのするわけではない。

「神浜市に行けば、魔法少女は救われる」
魔法少女たちに流れるそんな噂は彼女たちのわずかな希望になっている。
自身の願いを既に叶え終えた魔法少女たちは、
戦い続ける運命から逃れたいと願う。

魔法少女にならなければよかった。そう思う少女たちに救いはあるのか。
そんな物語が始まる。

どばどば


画像引用元:マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 2話より
©Magica Quartet/Aniplex・Magia Record Anime Partners

ただ、この作品の原作はあくまで「ソーシャルゲーム」だ。
ソシャゲ原作アニメの特徴として大量のキャラクターが出る。
それが作品の崩壊を生みやすいものの、ソーシャルゲームのガチャという
システム上、キャラの多さは割けては通れない。
この作品も登場するキャラクターは多い。

1話の時点では少ないものの、
2話以降は毎話のようにドバドバと新キャラがでてくる。
主人公そっちのけで出てくるキャラクターの掘り下げや関係性を
描写することが多く、序盤から既に「キャラの多さ」に作品自体が
振り回されてしまっている感じが否めない。

「魔法少女まどかマギカ」では3話では衝撃的な展開があった。
しかし、今作ではそういった衝撃的な展開はない。
キャラ数は多いのにキャラクターが減らない。
「魔法少女まどかマギカ」という作品の世界観なら呆気なく、
容赦なくキャラの命が奪われてもおかしくないが、そういう展開にはならない。

一言で言えば生ぬるい。
魔法少女たちは「ソウルジェム」が濁ると魔女になる運命のはずだが、
本作ではソウルジェムが濁りきって魔女になったとして戻ることがある。
ソシャゲ原作であるがゆえにキャラを殺せず、その呪縛に囚われているような
見てるうちにそんな感覚にとらわれる

色々なうわさ話をめぐりながら、戦闘シーンを繰り返しつつ
キャラクターを出すものの主人公の願いと「消えた妹」、
そして「魔法少女が救われる」という噂。
そういったメインストーリーが本当に少しずつしか進まない。

簡単に言えば「仲間集め」をしてる段階だ。

巴マミと佐倉杏子


画像引用元:マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 5話より
©Magica Quartet/Aniplex・Magia Record Anime Partners

しかし、そんな生ぬるさを感じる部分はあるものの
「魔法少女まどかマギカ」のキャラクターが出ると必然的に盛り上がる。
序盤で出てくる「巴マミ」の存在感は素晴らしく、
彼女が出てくることで話も盛り上がる。

中盤で出てくる「佐倉杏子」は彼女らしさ全開であり、
「魔法少女まどかマギカ」ファンも楽しめる要素として
しっかりと旧キャラを出すことで場面を盛り上げている。
巴マミが外伝における主人公たちの「敵」に位置する組織に所属するという展開は
素直に燃える展開だ。

ただ彼女たちだけでなく他のキャラもそうだが、
1度出るとしばらく出てこないキャラも多く、
再登場すると「えっと誰だっけ?」と一瞬になってしまう。


画像引用元:マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 4話より
©Magica Quartet/Aniplex・Magia Record Anime Partners

終盤くらいまで「噂」の処理に追われる。
街に流れる様々な噂、そこにとらわれる少女たちを開放していくという
流れ自体は悪くないが、それが面白いかどうかは別だ。
主人公たちそっちのけで淡々とストーリーを進めてしまってる話もあり、
どうにも盛り上がりきらない。

調べると原作では「暁美ほむら」と「鹿目まどか」、「巴マミ」など
マギアレコードのキャラとまどかマギカのキャラが絡んで進むストーリーが、
なぜかアニメでは「暁美ほむら」と「鹿目まどか」の存在を排除して
アニメオリジナルに改変してしまっている。

「暁美ほむら」と「鹿目まどか」という二人のキャラクターを出し惜しみし、
出し惜しみしてしまったせいで盛り上がらない。
終盤の10話のAパートほぼまるまる噂話と新キャラの說明に使ってたりと、
ちょっとテンポの悪さすら感じる。

說明


画像引用元:マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 12話より
©Magica Quartet/Aniplex・Magia Record Anime Partners

終盤で魔法少女の仕組みをメインキャラクターたちに聞かせる。
ソウルジェムの謎、そして魔女の正体。
「魔法少女まどかマギカ」ではその情報が出されることの面白さがあったが、
外伝では見てる人にとっては周知の事実だろう。それ故にインパクトはない。
メインキャラクターたちは衝撃を受けるものの、その衝撃を見てる側は受けない。

しかし、外伝では新しい要素がある。「ドッペル」だ。
本来は1度魔女になると戻れないはずの魔法少女たちが戻れるシステム、
それを用いた魔法少女の「救済」、キュゥベェのシステムからの開放。

そんな都合のいい話はあるのか?
少女たちの願いを叶えた代償があるからこその悲哀だったはずだ。
だが、そんな救済にすがるものも居る。「巴マミ」だ(笑)
すがったがゆえの豹変する姿のインパクトは凄まじく、
そんな彼女を止めようとする「美樹さやか」の登場は熱い。

私達の戦いはこれからだ!


画像引用元:マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 13話より
©Magica Quartet/Aniplex・Magia Record Anime Partners

ただ、この作品は2期が決まっており1期ではまるで何も解決しない。
1期はあくまで序章であり、主要キャラの紹介と掘り下げをメインに行なっており
それだけで終わってしまったような印象だ。

キャラ的にも最終話は完璧に「巴マミ」と「美樹さやか」が食ってしまっており、
話的にもかなり中途半端なところで終わってしまっている。
これからストーリー的にも面白くなってきて伏線やらも回収されることは
想像できるが、1期の段階だけだとひたすらキャラ紹介を見ていたような
印象は拭えない作品だった。

良い意味でも悪い意味でも2期次第で評価が変わりそうな作品だ。

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総評:ソシャゲという呪い


画像引用元:マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 1話より
©Magica Quartet/Aniplex・Magia Record Anime Partners

全体的に見て序盤はこの作品の世界観と謎に惹かれる部分はあったもの、
結局殆どの話がうわさ話を解決しながらの仲間集めで終わってしまっており、
終盤でようやく色々と話が進んだ感じはあるものの、やや遅いと感じてしまう。
個々から面白くなりそうというところで終わってしまっているもどかしさが強い。

「暁美ほむら」と「鹿目まどか」という二人のキャラクターを
出し惜しみしすぎた感じもあり原作のストーリーを改変してまで
出し惜しみする必要はあったのだろうか?と感じてしまう。

キュウべぇに使われるだけだった少女たちの叛逆の物語という意味では
外伝らしい面白さを感じさせてくれる部分はあったものの、
あくまで本家ありきの外伝でありスピンオフ止まりで終わってしまった。

あくまで1期だけの評価であり、
2期を通して全体で見れば印象は変わるかもしれないが
「魔法少女まどかマギカ」というタイトル
でやや期待しすぎてしまった感じは否めない

この評価が良い意味でひっくりかえるような2期であることを期待したい。

個人的な感想:イヌカレー


画像引用元:マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 1話より
©Magica Quartet/Aniplex・Magia Record Anime Partners

本作では劇団イヌカレー(泥犬)が初監督だったが、
やはり劇団イヌカレー(泥犬)はデザインや演出面で輝くのであって
監督というのは少し違うような気がしてしまった。

確かに新房監督らしい演出や画作りが見られる部分もあったが、
あくまで似た何かで物足りない。
虚淵玄氏が脚本を手掛けてないこともあり、この二人が抜けたせいで
「魔法少女まどかマギカ」という作品からやや毒気が抜けてしまったようにも感じる

2期がいつになるかまだわからないものの、
いろいろな意味で2期を期待したい作品だ。

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