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六畳間の侵略者!?」

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      2016/06/29

評価/★★★☆☆(45点)

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面白く無いはずなのに、あれ・・・面白い?

原作はライトノベルな本作品。
アニメーション制作はSILVER LINK、監督は大沼心

見出して早々、少し拍子抜けする。
何とも普通の、何とも平凡な、何ともあっけない始まり。
高校入学を期に一人暮らしをすることになった主人公の新生活への意気込みが
サラっと独白で普通に語られる。
ライトノベル原作のはずなのになんだこの「普通」の始まり方は?と
疑問を感じている所に、主人公のセリフにひっかかりをおぼえる

「家賃は月5000円」

え・・・?と思わず安すぎる金額に大きな引っ掛かりを覚えつつ
普通に本編が始まる。
最近の作品では1話冒頭でいきなり衝撃的なシーンや印象的なシーンを見せることで
「インパクト」を出す作品が非常に多いが、この作品は物凄く淡々と始まる。
そして、そんな普通の雰囲気から「さらっ」っとファンタジー要素が出てくる

幽霊の少女が見えるようになったかと思えば、
魔法少女が窓から突っ込んできたり、
そうかとおもえば地底人が畳から飛び出してくる。
忘れた頃には宇宙人まで現れる始末だ

本来なら1話や2話でだんだんとキャラクターを追加していくのがお約束だが、
この作品は最初から全キャラ投入!と言わんばかりにキャラクターを
主人公の前に並べ立てる。
ただ、唐突かつファンタジーな展開ではあるものの
淡々としたストーリー展開と描写は変わらない。

キャラクターたちはやたらに盛り上がっているのだが見せ方が悪く
視聴者が作品の世界観になかなか入り込めず、「傍観者」になってしまっている。
大切な1話で「ゴチャゴチャ」とキャラクターを出した割には印象が薄く
インパクトに欠けてしまっていた。
はっきりいってこの1話は失敗と言わざる得ない

しかし、2話以降。
この作品は「じわり」「じわり」「じわり」と妙な面白さを感じさせてくる
たった六畳の部屋を分けあい領土を争う。
トランプという何とも平和的な領土戦争をする中で
1キャラ1キャラ丁寧に掘り下げていく。
決していきなりは面白くはならない

淡々としたストーリー展開は2話以降も変わらず、
だからこそ面白さがなかなか伝わってこず、
ハーレムキャラたちと、トランプをしたり運動会をしたりしながら
ほんわかムードで領土争いが続く。
典型的なラノベ的ハーレム状況でありながら、
典型的ラノベ的ハーレムアニメのようにトントン拍子にストーリーが進まない。

あまりにも淡々としすぎており特に強いセクシー要素や強い笑いはなく、
だらーっと「どこかで見たことのある」ストーリーが進む
ラブコメでありがちなキャラクター同士の会話劇が面白いというわけでもない。
ありがちなストーリーをありがちなセリフでありがちなキャラクターが進めている

「六畳間をいろいろな設定のキャラが争っている」
これだけがこの作品における芯であり、
それすらもダラーっとしているため序盤は微妙だ。
だが、不思議と駄作にありがちな「苛立ち」や「見るのを止める」気にはならない
とてもじゃないが面白いとはいえない、とてもじゃないが楽しい要素があるわけでもない
でも、なぜか見てしまうのだ。

コレは物凄い絶妙なバランスとも言える。
「作画」が崩れてくれる方がネタ的に楽しめる要素もあるのだが、
この作品は妙に作画は安定しており、そういったB級作品を楽しむ要素もない
メインヒロインたちには新人声優さんが非常に多いのだが、
極端に「下手」というわけでもなく、極端に「上手い」というわけでもない
新人声優らしい演技で、そこにもB級作品のような面白さはない。

もっと作画が崩れてくれれば、もっと声優さんが下手な演技をすれば
もっとテンポが悪ければ、もっとストーリーがつまらなければ、
見るのを辞めたくなるのに、そのギリギリのラインの上をこの作品は行っている。
B級作品になりそうな要素は多く含まれているのに、B級作品にはならず
まるで綱渡りのような危うさもなく、妙に安定している
ソレが不思議な面白さと視聴意欲を湧かせる
いつか面白くなるんじゃないのか、この作品は本当は面白いんじゃないのか?と。

そんな期待感を見れば見るほど膨らませ、
逆にその期待感に少しでも答えてくれるシーンがあると一気にテンションが上がる
最初の1話でがっつりハードルを下げ、その低いハードルをなかなか超えてくれない
まるで運動音痴の子供を見てるようにこの作品を「見守る」感覚が強くなり、
たまにハードルを超えてくれると妙な嬉しさと楽しさが出てくる

ちょっとしたシーンでのキャラクターの可愛さ、
ちょっとしたテンプレート的じゃないストーリー展開、
ちょっとしたセクシーシーン、
ちょっとしたバトルでの激しいアクションシーン。

他のアニメと比べたら大したことがないといえるシーンだ。
だが、この作品ではそんな大したことがないはずのシーンが
妙に面白く感じてしまう。
そのハードルの低い中での面白さが積み重なる中で
可愛らしいヒロインたちに妙に愛着が湧いてしまい、
不覚にも素直に「可愛い」と思えるシーンで萌えてしまう。

基本的に1ヒロインあたりに2話で徐々に掘り下げていく
その中で丁寧に主人公との「ラブコメ」を展開することで
ヒロインがきちんと主人公に好意を抱く理由とストーリーを描いており、
ラノベてありがちな「この主人公のどこが好きなんだ?」と思う部分がない
丁寧に丁寧に積み重ねつつ最終話まで作り上げていた

全体的に見て「積み重ね」の面白さが出ている作品だった
最初からヒロインの可愛さが最大限に描写されるわけではない、
最初からストーリーの面白さが最大限に描写されるわけではない。
話を積み重ねていくことで徐々にこの作品の魅力を感じるようになり、
最終話にはこの作品が終わる寂しさと、この作品に対する愛着が湧いている

ただ、1クールではキャラクターの紹介とそれぞれの事情が描写されただけで
あくまで物語の「序章」で終ってしまっているのは残念でならない
せっかくキャラクターに愛着を持てたのに、
せっかくストーリーが面白いと感じ始めたのに終ってしまう。
この作品がもっと面白くなるのはこれからなのに
1クールでは序章で終ってしまっている

これが2クールないし4クールぐらいの作品、もしくは分割2クール構成ならば
この「1クール目」ももっと高い評価ができたと思うのだが
残念なことに1クールで終ってしまっており、売上もあまり芳しくない。
原作ストックは十分ある作品なだけに1クールのみ制作されてしまったのは
残念なところだ。

恐らく序盤で見るのをやめてしまった方も多いだろう。
特に序盤の「淡々さ」と「退屈さ」は厳しい部分も多い
今から見る方は話の中盤くらいまで「ハードル」を下げて見ていただきたい
ハードル下げると不思議とこの作品に対して妙に愛着がわくはずだ

2期に期待したい作品だが、売上の低さが気になるところだ・・・
売り上げのことを考えると確かにあの序盤から中盤までで
多くの視聴者を失ってしまったのだろう。
その積み重ねがこの作品の良さでもあるだけに難しいところだ。

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