これは日本のディズニー・アニメだ「リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード」レビュー

2015年10月11日

評価/★★★★☆(75点)

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これは日本のディズニー・アニメだ

本作品はアニメミライ2013で製作された作品の続編。
クラウドファンディングサイトのKickstarterで資金集めされ
製作された映画作品だ。現在2週間限定で上映されている

見だして感じるのは相変わらずの「雰囲気」の良さだ
前作と変わらないキャラクターデザインと
カートゥーンアニメのようなコミカルかつ大胆なキャラクターの動き、
「王道のファンタジー」世界の雰囲気など
前作を見て気に入っていた人ならば間違いなく楽しめる雰囲気になっている

更にキャラクターの増加。
前作では30分という尺の中でメインキャラクターの3人に
ライバルキャラ一人、先生が一人と少ない人数とサブキャラで
物語を描いていたが、今回は1時間の尺になったことで
新たにキャラクターが追加されている。

この作品はそもそも、わかりやすい「王道の魔法ファンタジー」の作品だ。
だからこそ追加されたキャラクターも非常に「わかりやすい」キャラだ
外見からキャラクターの性格がきっちりと伝わるほどの素晴らしく
そんな可愛らしいキャラクターデザインのキャラクターたちが
「動いている」だけで面白い。

キャラクターたちの日常描写の中での「細かい」動きと大胆な動き、
キャラクターたちがまるでクッションの上で弾んでいるような感覚になるほどの
「心地よさ」を感じさせる繊細かつダイナミックな動きの数々が
見ているだけで「面白い」アニメーションになっている

若干やり過ぎなほどの演出による動きの数々もあるのだが、
この作品のカートゥーンアニメっぽい「雰囲気」が
そんな大胆な動きが不自然ではなく自然な面白さになっており、
「パレードのダンスの練習をする」
文章ではたった1行でしか無いシーンをこれでもか!と細かくキャラごとに描く事で
「アニメーション」本来の絵の「動き」の面白さをひしひしと感じることが出来る

動きの面白さは前作でも評価した点だが、今作はそれ以上だ。
尺に余裕ができたことで「余計な動き」を描写するポイントが増えており、
ストーリーを進めながら、その間の空いた部分に余すこと無く
コミカルな動きのシーンを挟み込んでいる。

そしてストーリーは相変わらず王道だ。
いや、ストーリー的には前作よりも「こじんまり」している。
前作は封印された竜が蘇り、それを落ちこぼれの主人公が倒すという
シンプルだが30分という尺では十分な王道なストーリーだったが、
今作は「パレードを盛り上げるために奮闘、そんな中封印された巨人が目覚める」
というシンプルなものだ。

だが、前作よりもこじんまりとした分、
前作にはなかった深い「キャラクター同士」の関係性と人物描写がされる事で
キャラクターへの感情移入を強めることが出来る。
ストーリーはシンプルだ、だが、その「シンプルさ」を突き詰め、
キャラクター描写をしっかりと妥協せずにしっかりと描き、
キャラクターの動きをコミカルに描くことでより感情移入することが出来る

王道でいいじゃないか。シンプルでいいじゃないか。
前作以上に突き詰めた「ストレート」な「シンプル」な「ファンタジーアニメ」は
大人も子供も、誰でも素直に楽しめるアニメ作品になってるといえるだろう
特に終盤のストーリー展開とアクションシーンは
思わず「涙腺」が刺激され、思わず「ニヤけ」てしまうほどだ

私は不覚にもストレートでシンプルで王道なこの作品のストーリーで
若干涙腺を刺激されてしまった(笑)
その後の「巨人」との戦いは前作の竜の戦いに比べると爽快感は薄いが
「魔法少女」らしい変身シーンと必殺技のシーンの描き込みぶりと演出は、
アニメ好きならば「ニヤニヤ」が止まらないはずだ。

全体的に見てこれぞ「アニメーション」と言える作品だ。
ウォルト・ディズニーによる「蒸気船ウィリー」を見ているような感覚になるほど
キャラクターの「動き」による面白さが1時間という尺の中に詰め込まれており、
若干やり過ぎなほどの演出によるキャラクターの動きの数々が
コミカルかつ「アニメーション」としての動きの面白さを醸しだしており、
そんな動きの数々がシンプルで王道なストーリーをきっちりと盛り上げ、
最初から最後まで画面から目を離したくなくなる感覚になるほど
純粋に「見ていて楽しい」アニメ作品になっていた

ただ前作もそうだが、これが1時間で終わってしまうのが本当にもったいない
ストーリー的に1時間でよくまとめているストーリーではあるものの
劇場版のストーリーというよりは「全50話」くらいのアニメの2話分位な感じだ
もっとこの作品を見たい、もっとこの「雰囲気」に浸っていたい。
その感覚が欠点になってしまうのは、この作品が本当に良く出来ているからだ

意外にも今作で「携帯電話」という言葉が出たことから
少なくとも近代化した世界で魔法も認知されている世界観という設定が明らかになった
主人公であるアッコも日本から来た留学生だったり、
話がもっと広げられる設定が今作で更に追加されたことで
余計にこの作品を「もっと」見たくなってしまった。

純粋に「アニメーション」として面白く、大人も子供も楽しめるストーリー
奇をてらった事は1つもしていない。
この作品だからこその「オリジナル性」というのも薄いのだが、
それでも「アニメ」という媒体を突き詰めた先の「面白さ」というのを
この作品は表現している。
製作会社である「TRIGGER」の凄さをひしひしと感じてしまうはずだ

ぜひ・・・ぜひ、続編を期待したい。
基本的に劇場媒体でしか展開して居ないのが本当に残念だ
前作も今作も、おそらくメインの視聴層は大人だろう
本来はこの作品は「子供」にこそ見て欲しい。

だからこそ朝アニメや夕方アニメ、NHKなどでこの作品をシリーズ化し
放映して欲しい。
そんな思いが強まる作品だった。

なお劇場での公開はレビュー時点でほとんど終了しているが
ネット配信サービスの「Netflix」で前作と合わせて配信されている
今から見る方はよければそちらでどうぞ。