まおゆう魔王勇者

評価/★★☆☆☆(32点)

まおゆう魔王勇者 (4) [Blu-ray]

制作/アームス
監督/高橋丈夫
声優/小清水亜美,福山潤,斎藤千和ほか

あらすじ
人間と魔族が長く戦争を続けている世界……。強大な力を持つ「勇者」は、魔王を倒して人間世界を救うべく魔王の城に乗り込んだ。だが、そこで彼を待っていたのは、人間の女性そっくりの「魔王」であった。

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魔王かと思ったらフリーザー様だったw

原作はもともと2ちゃんねるに投稿された即興小説、
それが書籍化というかたちで本になり、
アニメ、漫画、ドラマCDなどのメディアミックスがなされた

基本的なストーリーはファンタジーではあるが、ファンタジー世界の経済を描いている。
長い間、人間と魔族の戦争が続いていた。
そんな中「勇者」は魔王を倒すべく単身、魔王の城に乗り込んだ。
そこには巨乳で美人な女性がおり、彼女は自らを「魔王」と名乗った。
勇者は魔王から「世界の真実」を知る・・・という所からストーリーは始まる。

1話から世界観の設定をバンバン解説する。
人間も魔族も戦争によって、それぞれの世界の平和を保っている
だが戦争はいつか終わらせなければならないし、平和に見えるが飢餓などの問題も多い
戦争が終われば人間は人間同士の争いをするだろう。
そういった問題をこの作品の世界では抱えている

そんな世界で「魔王」は未来の知識を持っており、
勇者とともに戦争の終了でも引き伸ばしでもない、
2つの種族が争いも飢えもない世界を作らないかという提案を1話から持ちかける。

文章にすると結構堅い話に見えるが、実際の所アニメでは
巨乳で美人の魔王が胸を「ぷるん!ぷるん!」揺らしながら勇者を誘惑・・・説得するw
誘惑してはいるのだがウブな感じで照れつつ、互いが互いのものになる契約をし
一生共にするなんてセリフも出てくる。
更に小清水亜美さんのあの声で「ぎゅーってしていいか?」などの魅惑的なセリフも出るw
1話の段階で勇者も視聴者も、魔王の魅了魔法にすっかりとやられてしまう。

非常に丁寧な1話だ。
ただの王道ファンタジーアニメではない、魔王と勇者が協力して世界を平和にする
どうやって平和にしていくのかというストーリーへの期待感、
メインである魔王と勇者のキャラクターの魅力を1話からしっかりと刻みこむ。

1話以降も「魔王」と「勇者」のイチャラブは凄まじい。
恥じらいつつつ勇者に膝枕してみたり、キスしようとしたり、
ツンな部分がない分、ストレートにデレが描かれており、
思わずニヤニヤっとしてしまうシーンも多い。

この作品は感覚として「シヴュライジェーション」というSLGに非常に似ている。
やった事のある人はピンとくるところもあるはずだ。
あのゲームは人類の発展という所に重きをおいており、。
文明を発展させていくあのゲームの感覚とこの作品は若干近いところがある。
あの作品の要素にドラクエの世界観を足した作品といえばピンとくる方も多いはず。

そう、この作品はシュミレーションゲームのごとく時間経過の重みがない。
1話、2話から3話で1年という月日があっという間に経ってしまい、
4話の段階で更に半年経過する。

確かに平和な世界を戦いではなく知識や経済から作っていく設定上
時間経過の流れが早いのは仕方ないのだが、
あまりにもあっという間に過ぎてしまい、その間に勇者が全然出なかったりと
人間の世界に魔王、魔界の世界に勇者という展開なのだが、
勇者側のストーリーがダイジェストになってしまっており、
勇者の強さがいまいちわからない。

原作では描かれている部分がアニメではカットされている部分が多いらしく、
後半で魔族の名前が出てもアニメしか見ていない人にはそれがどんな魔族で
勇者とどんなストーリーがあったのかがわからない。

しかし、会話の応酬によってかわされるファンタジー世界の経済ストーリーは面白い。
序盤こそ小麦の作り方や商人との駆け引きだけなのだが、
終盤、10話の「先物取引」を題材にしたストーリーは
もっとこういうストーリーが描かれてほしい!と感じるほど素直に面白いと感じる。

ただ同時に「会話劇」であるため、絵が動かない。
1話は胸が動くのだが、それ以降はキャラクターの表情や回想を見せながら
会話をしている時も多く、絵的に止め絵も多く
1話のようにもっとキャラクターの動きを感じるような会話シーンが
モット欲しかったと感じるところだ。

ただの会話劇ではあるが、実力派の声優さんたちが会話劇をきちんと聴きこませる。
小清水亜美さんの艶がかった演技は、新人声優では絶対に出せない声の演技、
キャラの力を存分に伝え会話を聴きこませるセリフの抑揚のつけ方と声の出し方、
勇者に対する「デレ」の演技も素晴らしく、
更に福山潤さんや神谷浩史さん、沢城みゆきさん、斎藤千和さんなどの演技が光っていた。
中途半端な声優さんなら確実にもっとダレてしまっていただろう。

戦闘シーンに関しても中盤の女騎士と魔物の戦いはそれなりによく動いており、
その後の戦闘シーンに期待できるかな?と感じたのだが、戦闘シーンはあまり描かれない。
軍隊と軍隊の戦いは描かれるが、アクションというよりも戦略に重きをおいているため
アクション部分の迫力はかなり不足気味だ。

全体的に見て圧倒的に尺が足りなかった。
恐らく本作品をきちんとアニメ化するなら2クール以上の尺が必要だ
それゆえに明らかにカットされた話や、早い展開、キャラ描写の甘さなど
尺不足だからこそ感じた不満が多くある。
本当にもったいない、きちんとアニメ化すればもっと面白い作品になったはずだ。
その片鱗しか味わうことのできないもどかしさをひしひしと感じてしまっt。

特に続編へと残す要素が多すぎることだ。
いわゆる「俺たちの戦いはこれからだ」状態で終わってしまっており、
伏線残りまくりで、キャラに関しては「出す必要性」を感じない
2期を想定したキャラもおり、1期だけではすっきりと終わった感じが一切しない。
物語もこれから面白くなる!というところで終わってしまった。

これで2期制作決定!のお知らせがあれば期待値を含めて
低い評価はしなかったかもしれないが、2機の情報はなく
肝心の売上も2700枚以下とかなり厳しい状況だ。
原作の売上が促進されればぎりぎり望めるラインだろう。

ネット上では知名度の高い作品なだけに最初から2クールで制作されれば
ダメな部分も薄まり、もっと面白くなっただろう。
せっかくの作品が本当にもったいない。

それこそ最初はぷるん!ぷるん!揺れていた胸も後半ではほとんど揺れず。
安易にエロに頼らなかったのは評価したい所ではあるが、
1話からエロに頼っているのだから、
もっと思い切ってあざとく売上を狙っても良かったはずだ。
2期を狙わなければ、このストーリー構成は非常に厳しい。

個人的には過去の魔王の声が「フリーザー様」という点で笑った(笑)
1話は丁寧なストーリー展開だがきっちりとキャラクターも魅せるな~と感じ
2話以降の期待感は十分だったのだが・・・・何とも惜しまれる作品だ。
2期があれば見てみたいが・・・やるならば2クール以上の尺で期待したい。