評価 ★★☆☆☆(20点) 全8話
あらすじ 薄れゆく善と悪の境界線。壮大な戦いの火ぶたが切られるとき、世界を救う 引用- Wikipedia
完全無勝の弱すぎる主人公
本作品はNetflixオリジナルアニメである「デビルメイクライ」のSeason2。
監督はアディ・シャンカル、制作はスタジオミール。
酷すぎた1期
1期は酷すぎた。
主人公であるダンテが弱すぎるうえに、
「レディ」をもう一人の主人公のように扱ったせいで、
本来の主人公であるはずのダンテの存在感が薄かった。
ストーリーもいわゆるポリコレ的な移民要素があり、
「泣きました、僕は悪魔で弱者で移民です」といわんばかりの
内容になっており、シンプルにつまらない。
しかもSeason2を前提にしたストーリーになっており、
ラストでは唐突にダンテが氷漬けになる。
いろいろな要素が中途半端で、オリジナル要素も多すぎる。
もはや「デビルメイクライ」という作品を使った何かになっていた。
そんな1期からの2期だ。
人間が魔界に攻め込み、戦争が勃発している。
デビルメイクライという作品で、
誰がアメリカ軍人と悪魔との戦闘シーンを見たいのか?という
根本的な問題はあるにせよ、アニメーション自体のクオリティは高い。
ただ、無駄に血液表現やゴア表現が多く、
それが特に面白いわけではない。
安易なゴア表現は安っぽいだけで、
アニメーションのクオリティは高いのに見せ方が安っぽい。
デビルメイクライらしいスタイリッシュさがない。
とにかく有名な洋楽を流してアクションしておけばいいんだろう、
という気概まで感じてしまう。
この音楽に関してはとにかく爆音で、ろくにセリフも聞こえない。
可哀想な悪魔
レディはレディで、ダンテを冷凍保存した後に、
地獄のとある城に侵入し、よくわからない古代兵器を探している。
そこでまた「可哀想な悪魔」たちを見つけてしまう。
1期の移民問題をまだ引きずっている。
地獄の悪魔たちにも格差が存在し、弱い悪魔は1年くらいしか生きられない。
前作のボスだったホワイトラビットは弱い悪魔に助けられ、
そんな弱い悪魔のために行動していた。
今作でも、そういった弱者や移民問題を思わせる要素を持ち出している。
もちろん、そういうテーマを扱うこと自体が悪いわけではない。
ただ、それをデビルメイクライという作品の中でやるなら、
ダンテというキャラクターや、作品本来のアクション性と
噛み合わせる必要がある。
しかし本作では、テーマだけが前に出て、
肝心のダンテが置き去りになっている。
ダンテは氷漬けにされている間に、
血液から悪魔特攻の弾丸を作られていたり、
彼の兄であるヴァージルも動き出そうとしていたりする。
1話からやたらゴチャゴチャとしたストーリーになっており、
あの酷かった1期をもとにした2期だからこその
散らかりっぷりを序盤から感じる。
人間界に来たヴァージルをなんとかするために、ダンテがレンチンされる。
これが2話だ。
どうでもいいレディのトレーニングシーンや、
アメリカの政治的な動きなど心底どうでもよく、
テンポの遅さを感じてしまう。
物語の主人公が出てくるのが2話というのが、あまりにも遅い。
せめて1話の終盤だろう。
Season1と同じく、相変わらずダンテの扱いが雑だ。
ヴァージルが生きており、ムンドゥスの手下であることを知り、
ダンテはようやく動き出す。
ただ、とにかく爆音で洋楽を流し続けており、
展開も異様に早いせいで、総集編でも見ているかのようだ。
兄弟喧嘩
ヴァージルはムンドゥスという悪魔に従っている。
母を殺した悪魔を殺す機会を与えてくれて、
子どもの自分を助けてくれた存在だと思っている。
一方で、ダンテはムンドゥスこそ母の敵だと思っている。
この考えの違いが兄弟喧嘩につながる。
悪魔と人間の血を持つ二人が、
悪魔と人間、それぞれの立場に立っている。
この構図自体は悪くない。
兄弟の対立としてはわかりやすく、
デビルメイクライらしい要素にもつながる部分ではある。
だが、人間側も複雑な陰謀が絡み合っており、
内通者がいたり、政治的な駆け引きがあったりと、
何だかゴタゴタしている。
ゲーム、原作のデビルメイクライはこんな複雑な話ではない。
それをSeason1ではポリコレに染め上げ、
Season2ではややこしくしている。
日食の日に4つのアルカナを集めると、
なんかヤバい存在が復活するという状況で、
その状況自体はシンプルだ。
しかし、そこに黒幕の可哀想な過去など、
どうでもいい回想シーンが描かれたり、
トランプ大統領みたいなアメリカ大統領が悪魔と手を組み、
結果的に殺されたりする。
相変わらず、余計な思想が見え隠れする。
完全無勝の主人公
主人公である「ダンテ」もレンチンされたものの、
ろくに活躍せず、弱すぎる。
これはSeason1からの欠点ではあるものの、
Season2でもその欠点はまったく変わっていない。
敵との戦いの中で、ヴァージルにお子様扱いされて
違う場所に転送される始末だ。
しかも、弱くてろくに活躍しないのに、
レディとのラブロマンスがある。
完全にいらない展開である。
それまで相棒的な立ち位置だったのに、
急に恋愛展開を入れてくるのは「安易」でしかない。
安易なキスと安易な朝チュンで、
薄ら寒さすら感じるほどだ。
常にクソでかい音量のBGMをかけて
ごまかそうとしているのはわかるが、
ストーリーやキャラ描写があまりにもチープだ。
そんなチープさの代表が主人公であるダンテであり、
雑魚には勝てるが、それ以外には勝てない。
ダンテが弱すぎるせいで、事態が悪い方向へ進んでいく。
これで敵に魅力があればまだいいが、
Season1のホワイトラビットに比べて、
Season2の敵は安易さとチープ感が凄まじく、
敵としての魅力すら薄い。
色々な意味で敵が弱い。
だが、色々な意味で敵以上にダンテも弱い。
Season2では、ほぼ負け続けている。
終盤
終盤、物語のラスボス格となる存在が復活し、
なんやかんやでダンテとヴァージルが協力して戦うことになる。
二人して悪魔の姿になって、
ようやく勝利を掴む!となると思いきや、勝てない(苦笑)
勝てない相手をどうするかといえば、
魔界にいるさらにヤバい存在のもとに送り込む。
結局、他人任せである。
あまりにも弱すぎるダンテには、頭を抱えるしかない。
なんやかんやでまたダンテとヴァージルが争うことになり、
お約束のようにダンテは胸を貫かれている。
何回も何回も貫かれすぎだ。
胸にチタンプレートでも埋め込むべきだろう。
最初から最後まで、ずーっと負け続けている主人公を
見続けるだけのSeason2でしかなかった。
総評:泣きました、僕は悪魔で人間で最弱です
全体的に見て、Season1よりもひどくなっている。
Season1は、まだ序盤こそデビルメイクライらしさがあった。
しかし、移民要素などが出てきた中盤くらいから色々と怪しくなり、
ダンテの弱さが際立ち、終盤では氷漬けにされるという展開だった。
だがSeason2は、
ずっと氷漬けにされていたほうが良かったのではと思うほど、
ダンテが負け続けている。
いわゆる雑魚、モブの敵に対してはザクザク斬りつけて倒しているが、
ボスや中ボスのような敵には一切勝利していない。
氷漬けにされている間になまってしまったのかもしれないが、
Season2のダンテは最初から最後まで弱く、
ろくに勝つことがない。
そんなダンテなど、誰が見たいんだろうか?
そういったチープすぎる主人公が主軸では、物語も盛り上がらない。
チープな兄弟愛、チープな恋愛模様を見せられ、
Season2でもスッキリと終わるようなストーリーですらない。
Season3があるのかどうかはわからないが、
もう付き合いきれない作品だった。
個人的な感想:クソデカBGMでごまかそうとするな
本当にBGMがうるさすぎる。
Season2では音量がクソデカくなっており、
セリフがろくに聞き取れないシーンも多い。
ストーリーやキャラ描写のチープさを、
BGMの大きさでごまかそうとしたのかもしれない。
だが、ごまかしきれておらず、
むしろ馬脚を現している。
ここからSeason3をやられても、
同じスタッフでは改善することはないだろうが、果たして……。



