異国迷路のクロワーゼ The Animation


異国迷路のクロワーゼ The Animation感想

評価/★★★☆☆(59点)


異国迷路のクロワーゼ The Animation感想

制作/SATELIGHT
監督/安田賢司
声優/東山奈央,近藤隆,悠木碧,田中秀幸ほか
全12話


あらすじ

19世紀後半、西欧において日本の文化が流行していた時代に、単身フランスへと渡った日本の少女・ユネ。パリの下町アーケード商店街「ロアの歩廊(ギャルリ・ド・ロア)」の一画にある鉄工芸店「ロアの看板店(アンセーニュ・ド・ロア)」で働くことになった彼女の成長と、若き店主・クロードとの交流を描くパリ滞在記。

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しるぶふれ

原作はGOSICKの押絵などを書いている武田日向さんによる漫画、
月刊ドラゴンエイジにて連載中
まず見だして思うのは背景描写の細かさだろう
19世紀のフランスらしい石畳の通路や建物から街灯まで、
フランスの匂いを感じるような世界観の創り上げは
作画スタッフの仕事に賞賛を送りたい
背景だけで一気にフランスという国に浸る事が出来る
また同時にフランスの鉄工芸店という場所も良く描けている
小さな小物や、仕事道具、ガラス細工、湯音の着ている着物、
この作品の背景作画へのこだわりは驚いた
基本的なストーリーは日常系。
日本からフランスに奉公にきた少女の湯音を中心に、
日本とフランスの文化の違いや、湯音の周囲の人物たちとの交流を描く
ヒロインである湯音を演じているのは、
「神のみぞ知るセカイ」を見ていた方には「カノンちゃん」でおなじみの東山奈央さんだ
大声を出すとカノンちゃんになってしまうが、新人さんとは言いがたい
しっかりとした大和撫子的かわいらしい湯音の演技は素晴らしかった。
更にはとにかく、ヒロインである湯音が愛くるしい。
日常会話のフランス語はできるものの慣れてないという感じのため
若干言葉をつなげるように話す感じや、
硬いフランスパンがなかなかちぎれなかったり、
日本とフランスの文化の違いに戸惑ったりと・・・とにかく可愛い(笑)
健気かつ頑固な湯音というキャラはこの作品の根幹だ
すなわちは、このアニメは日常系というよりは萌えに近い。
ストーリー的には日常系ではあるのだが、
ストーリーが「湯音のフランスでの普通の生活」で構成されているため
湯音が可愛いと思えなければこの作品を見るのはキツイ
同時に大きなストーリーはない。
キャラクター数もそこまで多くなく、陰険な人間などいなく
あくまでも、それぞれの立場の日常を描きつつ、そこに湯音が加わる。
湯音の何とも言えない暖かなキャラクターが何気ないストーリーに朗らかな味をくわえ
なんてこと無いストーリーを暖かなものにしている。
本当に大きな起伏があるわけではない、事件が起こったりするわけではない、
淡々とフランスでの日本少女を描写し、淡々と毎日を送っている。
ただ、それだけに「毒」がなさすぎて、物事が綺麗に描かれ過ぎる。
全てのキャラが表裏がなく、もう少し主人公に対して
少なからず「敵意」のようなライバル的存在がいればいいのだが、
全てのキャラが湯音に対して少なからず「好意」をいだいており、
更には恋愛要素なども薄い。
しかしながら、動きそうなストーリーの要素はある。
寂れている商店街の行く末、貴族の長女の悩み、湯音の今後など
動きそうな要素はあるのに、ストーリーがなかなか動かなく
日常だけ描写している。
それだけに動きそうで動かない日常ストーリーがヤキモキしてしまう部分もあり、
シリアスな要素も、大きなコメディ要素もない。
どっちつかずな作品になっており、作品の方向性が読めない
しかしながら、この温かみと匂いの感じる作品はぜひ見てもらいたい
人によって度合いは違うだろうが、湯音というキャラクターに愛着を感じる。
また、その何気ないストーリーの中で涙腺に触れる各キャラの過去や
湯音の行動や言動はふいをつかれ、思わずゆるくなった涙腺を刺激する。
何気ないストーリーに温かみを感じ、和める作品だ。
ただ、最大の謎はフランス語のナレーション。
わざわざ字幕を出してまでフランス語のナレーションが必要だったのだろうか
妙に本格的な発音のフランス語がたまに変なツボに入ってしまう
笑わせるつもりはないのだろうが、笑ってしまった
全体的に見て作画の完成度は高い。
しかしながら、あまりにも淡々と描かれる日常ストーリーは
このまま日常ストーリーとして引っ張るのか、
それともシリアス要素を入れて1つの物語を完成させるのか・・・
ただ1クール終わって、いい区切りをつけた感じもある。
2期があるならば是非期待したい作品の1つです。

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