ベクシル 2077日本鎖国

「ベクシル-2077日本鎖国-」通常版 [DVD]

制作/OXYBOT
監督/曽利文彦
声優/大塚明夫,朴?美,櫻井孝宏ほか


あらすじ
21世紀、バイオテクノロジーとロボット産業の急速な発展により人類の寿命は飛躍的に延び、日本は世界の市場を独占し大きくリードした。しかし同時に様々な危険性も浮かび上がったため、国際連合はこれらの技術に対して厳格な規制をかけようと動き出す。



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この監督はストーリーがいつも駄目だ・・・


本作品は2007年に公開された3DCGアニメ作品。
当時「日本鎖国」というキーワードでCMが何回も放送されていたので
本作品を見たことがなくともCMは見たことがあるという人は多いかもしれない。

本作のウリであるフル3DCGだが、
本作品を見る前に本作よりも前に制作された「アップルシード」「エクスマキナ」を
見たのだが、その2作に比べて「驚き」が少ない。
前2作は見だして3DCGの凄さを実感できる感じが強かったのだが、
本作は見始めてもどこか「軽い」印象を受けてしまう。

映像はたしかに綺麗だ、前2作に比べ洗練された描写が多く
3DCGアニメにありがちな硬さが一切無く柔らかい人物描写や機械の描写になっており
より「自然」になっている。
だが、その「自然さ」がアニメ的な印象を薄くしてしまい
実写とアニメの中間のような感じになり、硬さがなくなり自然すぎてしまい
映像の表現として「軽い印象」を受けてしまった。

結果として映像がすごいというよりも「綺麗」という印象しか残らない。
綺麗すぎてリアルな汚れや、汚さというのが見えないのも
実写のようでアニメのようでという中途半端な感じになってしまっている。
ようは「綺麗すぎる」ことによって映像に違和感を感じてしまった。
映像の完成度に集中し過ぎて映像の「面白さ」が出ていなかった印象だ
映像としての面白みなら2004年に公開されたアップルシードのほうが圧倒的だ

ストーリー的にはSFアクション。
近未来、バイトテクノロジーとロボット産業が急速に発展した
その中で「日本」は世界でもっともリードしていただ、世界は危険性を感じた
世界はそんな日本に対して規制をかけようと動き出したが、日本は「鎖国」した。
衛星からも日本がわからず、完璧に鎖国状態で外国からは何もわからない状態だったが
そんな鎖国から10年後、日本が活発に外国で活動しだし
日本を危険視したアメリカ合衆国は特殊部隊を日本へ潜入させることに・・・
という所からストーリー始まる。

序盤から中盤までのストーリー展開は悪くはない。
完璧に鎖国して日本という国が謎に包まれているが怪しい行動は海外でしている、
今の日本はどうなってしまっているのか、日本で何が起こっているのか。
アメリカの部隊が潜入するまでは謎に包まれているため気になる、
だが、いざ潜入したら「なんだこれ?」と感じてしまうストーリー展開だ

ネタバレになってしまうが、いわば、
「鎖国しちゃったら日本が謎の病気発症しちゃった、
 予防接種打ったけど悪い企業が作ったもので人間が機械になっちゃうよ」
というトンデモ設定だ。

そんな設定も主人公たちは「10年鎖国していた国」にあっさりと潜入し、
あっさりと敵に見つかり、主人公だけが助かってあっさりと設定を話すキャラが居る。
ストーリーの深みなんてものはなく、キャラクターに感情移入できない
更に致命的なのは主人公を「黒木メイサ」が演じており、
感情的に叫ぶシーンの演技の酷さは思わず笑ってしまうくらいだ(苦笑)

ストーリーも進めば進むほど陳腐になっていき、
最終的には「ボス的」存在は仲間に殺されかけるわ、日本人は自滅しちゃうわ、
ボス的存在を倒す前に主人公が棒読みセリフを吐いて台無しだわと
戦闘シーンも数えるほどしか無く、本当に話が進めば進むほどつまらなくなる。

全体的に見て3DCGの質意外に見所はなかった。
ストーリー的な面白みは序盤のわずかに感じられるだけで
もっと複雑な設定があるのかと感じさせるストーリーは実際はかなり浅く、
B級映画も驚きのストーリーのしょぼさ加減は期待してみた人を
大きく裏切る結果になっている。

「日本鎖国」というキーワードから想像できる物語の壮大さに比べて
あまりにも実際のストーリーの内容や黒幕の目的などが本当に浅く
見た目はいいが中身が伴っていない作品の典型のような感じだった。
ストーリーで褒めるべき点が本当に見つからない。
映像自体も確かに迫力はあり、映画という大きなスクリーンでみれば騙されるだろうが
実際は面白い映像はなく、質はいいが中身の薄い映像になってしまっている。

個人的には前一度見たときは何かしながら見ていて
映像が綺麗な印象しか残っていなかったが、今回レビューの当たりじっくりと見た結果、
「映像が綺麗なだけの」作品ということが分かってしまった作品だ(苦笑)

この作品を見るとアニメと3DCG作品はまた別の種類なのかも知れないということを感じる
アップルシードなどの時はまだアニメ的な印象を受けたのだが、
本作品はアニメというよりもほとんど実写で、アニメ的な印象を受けない。
ただ実写にしては3DCGなのでキャラの表情などが微妙だ。

今後技術の進歩で更に実写に近づく3DCG映画が作られるのかもしれないが、
そうなるとますまずアニメではなくなり、ほとんど実写の作品になり
「実際の役者を使わない」だけの作品になってしまうのかな・・・という印象を受けた

技術の進歩=面白い作品を作れるということではないという事を
実感できてしまった作品です。

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