マギ

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ファンタジー
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評価/★★☆☆☆(21点)

マギ 9(完全生産限定版) [Blu-ray]

制作/A-1 Pictures
監督/舛成孝二
声優/石原夏織,梶裕貴,戸松遥ほか

あらすじ
第7迷宮(ダンジョン)の周囲に広がる町、チーシャンに住む若者アリババは、御者のアルバイトをしながら迷宮を攻略し大富豪になることを夢見ていたが、あと一歩を踏み出せずにいた。そんなある日、彼は『ジンの金属器』を探して旅をしているという、謎の少年アラジンと出会う

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石田彰さんが全てを持っていった・・・w

原作はサンデーで連載中の漫画作品。
アニメは「小学館創業90周年記念企画」と銘打たれている

基本的なストーリーはファンタジー。
いわゆる「アラビアンナイト」な世界観をモチーフとしており、
そんな世界観で世界中に現れたダンジョンを攻略していく。
巨大なジンが宿る笛を操る少年アラジンとダンジョン攻略を目指す少年アリババが
出会う所からストーリーは始まる。

見だして感じるのは世界観の新鮮さ。
アラジンと魔法のランプという多くのが知っている世界観は
アニメと言う媒体ではかなり久しぶりに見る印象だ。
それこそ、ディズニーの「アラジン」やドラえもんの映画以来だろう。
モチーフとしては採用されやすいはずなのだが、今までなかったのが不思議だ。

本作品はそんなアラビアンナイトの世界観を存分に描写している。
砂漠や奴隷精度、ターバンなどの衣装は新鮮で
アラジンが召喚するジンの巨大さや魔法の絨毯など
1話から「ファンタジーの世界」での「冒険譚」を期待させる。

ただ、その反面、残虐な要素が多い。
奴隷に対する行為は夕方のアニメ=子供も見るアニメとしては過激な描写が多く
原作はもっと過激な描写があるようだが、過激な描写が中途半端にえぐいため
やるならもっとやる、やらないならもっとやらない。
中途半端にえぐいめ物語全体が「暗い」感じが漂いすっきりとしない感じが残る。
日曜五時という放送枠にこのグロイ描写はあっていない。

更にテンポの悪さ。
1話1話で描かれるストーリーの内容のテンポが悪く
ギャグがギャグとしての勢いがなく、グロ要素が余計にグロく感じてしまい、
更に言えば物語が暗い。

序盤はアリババとアラジンのダンジョン攻略で冒険譚ならではのワクワク感があるのだが
中盤からは「国政」など冒険譚ではなく陰謀論、キャラの過去など、
スッキリとした話ではなくずっと暗く重い話が続く。
これでテンポよく描くならまだ見れるのだが、ストーリーを淡々と描写してしまっており
重い話が余計に重く感じてしまう。

本来なら原作では明るい部分も多いのは分かる、
だが、何故かアニメでは「暗さ」が無駄に強調されてしまっており、
物語の節目節目もいまいち、すっきりしない。
せっかく王として「アリババ」が成長していく様が描かれても、
成長してせっかく報われてもすぐに逆転するような展開になってしまう。
結局はアラジンが現れて物語が収束してしまい、
せっかくの登場人物の成長があまり報われないのは何とも言えない。

この中盤の話もある程度冒険をしキャラクターに感情移入をしたあとなら
明かされるキャラの過去やこの世界での酷い国政などを
視聴者にもっと訴えかけることが出来ただろうが、
話の盛り上がりやワクワク感がいまいち画面から伝わってこない。

原作がまだ続いていることもあり、
話が進めば進むほどキャラクターは増え伏線や設定も増えていく。
物語がテンポよく進めば、本来はあまり気にならないポイントだろうが
中盤以降は話のテンポが極端に落ちるため、
伏線や設定がどんどん積み重なっていく展開になり、話の重さも相まって
作品全体の陰鬱さを後押ししてしまう。

原作の「結果」の部分だけに注目して、
そこまでの過程をアニメオリジナルにしたようなそんな印象だ。
結果はいいのだが、そこに至るまでの過程が冗長に感じる。
漫画での1話分の話をそのままアニメでの1話分にもってきてしまったような感じが強く
原作ファンが怒りの声を上げているのも分かる。

特に終盤のオリジナル要素は酷い。
「原作では絶対にやってはいけない」ことを終盤でやってしまい、
更にその重大なシーンは5分ほど出なかったことになる(苦笑)
続編を作ることが決定しているので、ある程度の物語の締めが欲しかったのはわかるが
もう少しやり用があるはずだ。

私は原作を読んでいないのてネットで原作とアニメの改変ポイントを
まとめたサイトを見たが、1話の段階から改変しまくりで
明らか原作でよかった部分を削ってしまっている。
特にキャラクター描写に関してはそれが顕著だ。

キャラクター描写が甘いせいで、長いシリアスストーリーを楽しみ辛い。

全体的に見てダレが激しい作品だ。
くどい戦闘描写、ウダウダしている展開、尺稼ぎをするストーリー構成、
本筋のストーリーは序盤の冒険譚、中盤のキャラの成長と伏線と
終盤のもう一度迷宮攻略と本筋の話自体は面白いのだが、
それを物語のテンポのせいで素直に楽しめさせない。

少なくともテンポが良ければもう少し作品の評価は違っただろう。
しかしながら、中盤の「バルバッド編」と呼ばれる話を
7話~17話、約10話の尺をとってしまったのは流石に厳しい。

ずっと長編のストーリーが続いてしまっているのも厳しい。
閑話休題ではないが物語で休む部分が少なく、見ていて疲れを感じてしまう。
あまり肩の力を入れずに楽しめるのは18話、19話くらいだろうか。
ギャグ要素も原作は多いようだが、アニメではかなり削られているようだ。
これも削られずにきちんと描かれてれば作品全体が明るくなったはずだ
あと1,2話、18話と19話のようなストーリーが間に挟まれれば
作品全体のダレや陰鬱さが違っただろう。

声優に関しては「石原夏織」さんがアラジン役をやっているが、
声自体の合っている合っていないは個人の判断に任せるが、
演技=セリフの抑揚の付け方が同じでつまらない。
少年役というのが初めてで色々と苦労されているのは感じるが、
少年ではなく少女にしか聞こえないのは厳しい。

最初から深夜帯で1クールで17話までのストーリーを描けば、
実質尺が短くなりテンポも良くなり、残虐な要素もモット大胆に描けるようになり
終盤の原作を見ていなくても「あれ?これアニメオリジナル展開?」と思うような
滅茶苦茶なストーリー展開にはならなかったはずだ(苦笑)

作画に関していえば、バトルシーンはそれなりに迫力がある動く。
ときおり「お!」と重せるほどセンスの感じるアクションシーンもあり、
この戦闘シーンの質がなければ、この作品の評価はもっと落ちていた。

夕方アニメ、2クールといった前提がそもそも間違っていたという感じも否めない。
最低限の2クールアニメのストーリー構成ができておらず、
夕方アニメにふさわしい表現になっているとはいえない。

ストーリーも色々謎を残したまま終わってしまっているが、
2期か映画、どちらかor両方の制作が決まっているようだ。
ただ、この調子だと何も期待できないのだが・・・(苦笑)

私個人としては続編を見る際にメインのキャラ以外の名前を忘れてしまいそうだ。
最初に出てきたら終盤に出てこないキャラ、出たはいいが殆ど喋らないキャラなどが多く
ストーリー構成がもう少しきちんとしていれば、
キャラの使い方ももう少しましになったはずだ。

それが最も分かるのが、何故か最終話に出てきた意味深なセリフを喋る初登場キャラ(笑)
このキャラを演じているのは石田彰さんであるのだが、
意味深なセリフを喋ってマギ1期が終わる
この作品で最も笑ったのは最後のあのシーンだ(笑)
不思議と物語が締まった感じがするのは、石田彰さんの魅力なのかもしれないw

2期なのか映画なのかはまだ分からないが、
制作陣・・・というよりも脚本家ががもっときっちりとこの作品の
原作の魅力を引き出す心がけがなければ期待できなさそうだ

まだ現段階で映画かテレビアニメか、それとも両方なのかがはっきりしていないが、
どちらにせよ、原作を連載しているのが「サンデー」ということもあり、
3期、4期と制作されなければばアニメで完結という事の無さそうな作品なだけに
重要な「1期」の出来栄えがこんな出来栄えになってしまったのは本当に残念だ。

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