クレヨンしんちゃん アクション仮面VSハイグレ魔王

評価/★★★★★(82点)

< title="クレヨンしんちゃん アクション仮面VSハイグレ魔王 感想">クレヨンしんちゃん アクション仮面VSハイグレ魔王 評価

93分
監督/本郷みつる
声優/矢島晶子,ならはしみき,藤原啓治,真柴摩利,玄田哲章ほか

あらすじ
子供たちに絶大な人気を誇る特撮ヒーロー番組『アクション仮面』の撮影中、突然スタジオで爆発が起こる。混乱の中、何者かがアクション仮面の力の源であるアクションストーンを奪い、何所かへと去っていった。

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ココから始まったクレヨンしんちゃん映画

本作品はクレヨンしんちゃんとしては初の映画作品
監督は本郷みつる氏。

基本的なストーリーはコメディ。
しんのすけが夢中のヒーロー「アクション仮面」、彼は撮影中になぞの爆撃をうけ
彼の力の源である「アクションストーン」を盗まれてしまう。
そんな中、しんのすけは駄菓子屋でアクション仮面のレアカードを当てる。
そのカードはパラレルワールドへの鍵だった。
野原一家は「ハイレグ魔王」が支配するもう1つの「春日部」へとたどり着く
という所からストーリーは始まる

見だして感じるのは懐かしさだろう。
この頃のクレヨンしんちゃんは「子供に見せたくないアニメNO1」に選ばれる理由もわかるほど
下品さや、子供がマネする要素が多く
最近のクレヨンしんちゃんに比べればセリフにも刺がある。
最近では定番のぞ~さんをやらなくなったこともあり、
この頃の下品で自由奔放なクレヨンしんちゃんは単純に懐かしいと感じる

ストーリーの流れはかなり自然だ。
冒頭で気になる要素をいれ、その後からはいつもの「しんのすけ」の日常を描く
友だちと遊んだり、母ちゃんに怒られたり、嫌いなピーマンを残して怒られたり、
父ちゃんのおみやげに夢中になったり、テンポよく日常が描かれており
ぞ~さんなどのギャグをはさみつつ展開する。

序盤の最大の盛り上がりどころは「駄菓子屋でレアカード」を当てるシーンだろう。
路地裏の懐かしい雰囲気の駄菓子屋でチョコビのおまけを開けると
金ピカに光るレアカードをしんのすけが当てる。
子供も、大人も、このシーンはワクワクするシーンだ。

そして、そんないつもの日常から不思議な非日常へと変化していく
ゆっくりじっくり、本当に自然な流れだ
海に行くことになった野原一家が脇道にそれてたどり着くと
砂浜にぽつんと巨大なアクション仮面がたっており、そこにテントが張ってある。
流れるBGMが不思議な雰囲気を後押ししており、日常から非日常へと変化したことを実感する

中盤からの世界観も面白い。
しんのすけたちの世界では「アクション仮面」は空想の中のヒーローだが、
しんのすけたちが行った別の世界では「アクション仮面」は本当のヒーローだ

敵の目的も「地球人をハイグレ姿にして支配する」というぶっ飛んだ目的であり、
敵も「Tバック男爵」や「腹巻レディース」などふざけた名前ばかりだ(笑)
とにかくバカバカしく、どんな設定だと感じる要素も多いのだが
それこそ「クレヨンしんちゃん」だからこそ許される内容であり、
素直に笑ってしまい、素直に面白いな~と感じてしまう作品だ

簡単にいえば「子供らしさ」が溢れてる。
ヒーローが本物のヒーロー、レアカードが非日常への入り口、空飛ぶ三輪車、喋る犬、
子供の想像がそのままになったようなコミカルで想像力豊かな内容だ

そんな内容を素晴らしい作画が後押しする。
空飛ぶ三輪車を鳥の頭のようなものが伸びながら追いかけてくるシーンなど
「板野ミサイル」ばりの複雑な動きを軽快に動いており、
CGを使っていないセル画だからこそのスピード感あふれる空中での動きの面白さを感じることが出来る
クレヨンしんちゃんでここまでの作画が必要なのかと感じるくらいだ(笑)

子供の頃は何気なく見ていたが、おとなになって改めて見ると
作画の素晴らしさをひしひしと感じられる
特に最後の戦いである「アクション仮面」と「ハイグレ魔王」による対決、
気持ち悪いくらいに動く作画は軽快なアクションシーンになっており、
ローアングルから狙うようなカメラワークからカンチョーにつなげ、
夕陽をバックにして激しい剣劇が描かれる

このシーンの緊張感は素晴らしく、しんのすけと同じ目線でシーンに食いついてしまう。
そしてラストは「アクションビーム」で締める。
ヒーローに憧れる子供の夢が本当にそのままになったようなラストシーンは
子供ならドキドキワクワクし、大人なら微笑ましく見守れる。
大人になった今だからこそ見直して気づくことがたくさん詰まっている作品だった

全体的に見て「こんなに完成度高かったのか?」と驚くほどよくできている
日常からの非日常への変化、軽快で下品さあふれるギャグの数々、
後に定番になるオカマキャラ、わかりやすいストーリー展開、
そして作画の素晴らしさ。
子供が見ても、大人が見ても楽しめる「クレヨンしんちゃん」の映画だ。

子供の頃から何回も見ていた作品で、恐らく何年ぶりかに見た本作品だが
子供の頃と同じように、見ていて素直に楽しめた。

もちろん古さ故に「しんのすけ」の声に若干違和感を感じたり、
ストーリーの矛盾を感じる点も多く、
しんのすけ以外のキャラの活躍が少なかったりキャラの違和感などの問題はあるもの、
それを覆い隠す「子供心」溢れる作品だったといえるだろう

「クレヨンしんちゃん?しかも1番古い映画だろ?子供の頃みたし。別にもう1度見なくていいや」
と思う方も大勢いると思うが、騙されたと思ってもう1度見てほしい
懐かしさなのか、忘れている子供心をくすぐられるのか、その両方なのかは分からないが
大人になってみると子供の頃とはまた違う新鮮さ面白さを感じることが出来るはずだ

何度見ても素直に楽しめるクレヨンしんちゃん映画。
ここから後に10作以上続くクレヨンしんちゃん映画始まりなんだな~と考えると
色々と感慨深いものがある作品でした