クレヨンしんちゃん 雲黒斎の野望

評価/★★★★☆(65点)

クレヨンしんちゃん 雲黒斎の野望 評価

全94分
監督/ 本郷みつる
声優/矢島晶子,ならはしみき,藤原啓治,真柴摩利,林玉緒ほか

あらすじ
30世紀の未来のタイムパトロール隊員であるリング・スノーストームが、タイムマシンに乗って時空間をパトロールしていたところ、戦国時代に何らかの異変が生じていることを感知。調査に向かう彼女だったが突然、謎の時空魚雷の強襲に遭ってしまう。なんとか攻撃を振り払うも不時着した場所は、作中で「現代」に当たる野原家の地中深くであった。

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ABBAAB→→←

本作品はクレヨンしんちゃんとしては3作品目の作品。
監督は本郷みつる氏。
臼井儀人氏が原作の漫画を書き下ろしている

基本的なストーリーはSFコメディ。
未来パトロールである「リング・スノーストーム」はパトロール中に何者かの襲撃を受ける
何とか逃げ切ったのだが、その先は野原一家の地下。
シロの体を借りて野原一家の力を借り、彼女を襲い未来を改変しようとした何者かを
捕まえてほしいと頼む・・・という所からストーリーは始まる

序盤からテンポが良い。
冒頭でSFチックなストーリーが展開され、次にはシロが喋りだす(笑)
たった10分の間にお約束のギャグなどをどんどんと盛り込んでおり、
子供らしい「しんのすけ」のキャラ描写が素晴らしい。
更に15分もたたないうちに戦国時代へとタイムスリップする

そして戦闘シーン。
戦国時代ということで「剣劇」を中心に描かれており、よく動く
剣と剣の動きがしっかりと考えて作られており緊迫感のある剣劇シーンを展開している。
そんな中で「しんのすけ」が生きてくる。
今回の作品では「お助け機能」という未来の力を3回だけ使うことができ、
しんのすけは状況に応じて変身することが出来る

苦戦する中でしんのすけが「ゴキブリ」や「おたまじゃくし」になって
仲間である「吹雪丸」を手助けする。
しんのすけらしくコミカルに大胆に動きまわるさまは映画という大きなスクリーンでも
見応えのあるシーンになっていただろう。

そして極めつけは「大人しんちゃん」だろう(笑)
衝撃的としか言えないその姿は1度見た人ならば強いインパクトが残ってるはずだ、
大人になったしんのすけが長刀を使い大胆に動きまわり敵を倒すシーンは
映画の中で印象に残るシーンの1つだろう。
映画ならではのお楽しみ要素が含まれていることも強く評価したい

ストーリー的にはSF要素がきちんと考えられているのが素晴らしい。
しんのすけたちが変わってしまった過去を修正することでもとの歴史どおりの過去になり、
しんのすけと吹雪丸の戦いが「夢」になるという展開と、
吹雪丸のセリフが彼としんのすけの旅を思い返させるようで素晴らしいシーンだ。
タイムパラドックスを意識したストーリー内容は子ども向けとは思えない練り込み方だ
そして、子ども向けとは思えない二段落ちのような展開。

このまま映画が終わるのかなと感じる後に更にストーリーが続く。
改変される現代、変な格好になってしまう吉永先生たち、
最後の15分という時間で更に「改変される」という展開は大人でも予想を裏切る内容だ
残り15分でどうやってこの状況を打開するのか、この状況は何なのかという
ストーリーの期待感が終盤で生まれるのは素直に凄いと感じる
残り15分のストーリー展開は序盤のテンポの良さが生きてくる

終盤のしんのすけが考えた「ロボット」と敵の「ロボット」の対決は
この映画での最大の盛り上がりであり、印象の残るシーンだろう
しんのすけが考えたロボットはもちろん「カンタムロボ」であり、
子供が考えただけあって「操縦方法」や「動力」が子供らしい(笑)
特に操縦方法は「ゲームコントローラー」でコマンド入力式だw
何度も出てくる「ABBAAB→→←」は映画を見終わって何年もたった今でも覚えてるほど
印象的なコマンドだ。

またロボット同士の戦闘シーンも重量感や動きの描写が素晴らしく、
映画という大きなスクリーンで見れば迫力満点のシーンだったに違いない
序盤から中盤の剣劇とはまた違った戦闘シーンの魅力を終盤で発揮していた。

全体的に見て素晴らしいストーリー構成とテンポ。
冒頭でのSF展開から序盤から中盤までの戦国時代、そして終盤でまたSFに戻る
抑揚のあるストーリー構成は見ていて飽きず、シーンごとに見せ所をきちんと作っており
見終わった後に強く印象に残るシーンが多い。
大人の予想も裏切るストーリーの内容ときちんと考えられたSFは子ども向けとは言い難いものがある

私個人としては子供の頃から何回も見ている作品であり、覚えているシーンも多かったが
それでも面白いと感じるのがこの作品の凄さだろう。
このレビューを見ている人は大体この作品を見たことのある方が多いと思うが、
この機会に見なおしてみるのをおすすめしたい。子供の頃を同じように楽しめるはずだ

この作品で難点を言うならネーミングセンスだろう
「雲黒斎」「第七珍々丸」など子供がネタにしやすい名前にしたかったのはわかるが
流石に「雲黒斎」はどうなんだろうか・・・w

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