劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール ディアルガVSパルキアVSダークライ

評価/★☆☆☆☆(12点)

劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール ディアルガVSパルキアVSダークライ 評価

全90分
監督/湯山邦彦
声優/松本梨香,大谷育江,うえだゆうじ,豊口めぐみ,林原めぐみ

あらすじ
ヒカリのポケモンコンテスト挑戦のため、断崖の町・アラモスタウンを訪れたサトシたち。しかし町では、100年前の天才建築家・ゴーディにより設計された庭園が何者かに荒らされる事件が起きるなど、町全体で異変が続いていた。 犯人として疑われるポケモン・”ダークライ”。その頃、町の象徴である「時空の塔」で町の異変を調査していたトニオは、ゴーディの日記に記された予言を読み、「神」と呼ばれしポケモン・”ディアルガ”と”パルキア”にまつわる悪夢が町に近づいていることに気づく。

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10作品目、サトシ大先生は見ているだけのお仕事。

本作品はポケモンの映画としては10作品目の記念すべき映画。
ダイヤモンド&パールというシリーズでは初の映画作品。
なお、本作品は「神々の戦い三部作」のうちの1作目となっている。

冒頭からこれまでのポケモンで登場した伝説のポケモンのオンパレードだ。
伝説のポケモン同士の戦いは激しく描かれ、
過去シリーズしかやったことのない人でも思わずワクワクするシーンだろう
10作品目という記念すべき作品に恥じぬ冒頭シーンだ。

更にその後に今作品の肝である「ディアルガVSパルキア」も描かれる
このシーンは若干CGを多用し過ぎな感じもあるが、
巨大な伝説のポケモン同士の戦いは迫力がある。
ただこの2体のポケモンが争っている理由がいまいちわからない。
お互いが気に食わなかった、自分の領域に現れたからみたいな感じなのは分かるのだが
あまりにも「ふわっ」っとしすぎており、そこに確たる理由付けがほしいと感じてしまった

そして余計なシーンが目立つ。
綺麗な作画でCGを多用し背景や街の景色を描写するのはいいのだが、
本筋のストーリーが進まずにそういった描写を魅せつけるような感じが強く、同じようなシーンも多い。
これが背景を魅せるシーンだけならいいが、戦闘シーンでも同じような感じのシーンが多い
そのせいでわくわくする、ドキドキするといった戦闘シーンが少ないのは残念だ。

物語の本筋はそんな「ディアルガとパルキア」の戦いのせいで街の時空が歪み、
夢が現実になり、街が時空の狭間に閉じ込められてしまう。
しかし、その街の住人は嫌われ者のポケモンである「ダークライ」のせいだと決めつける
そんな中「ダークライ」は恩義を感じている女性の孫と街を守るため
「ディアルガとパルキア」の戦いを止める。
というのがストーリーの本筋だ。

ただ、本来なら主人公である「サトシ」があまりにも蚊帳の外だ(苦笑)
ダークライとは別に仲良くはならない、伝説のポケモンは戦ってばかり、
物語の本筋の謎の解明は映画オリジナル登場人物が全て行い
物語の結末に至る展開もほとんど映画オリジナル登場人物で展開している。

はっきりいってサトシはいらない(苦笑)
別に主人公が居なくても事件は起こり、別に主人公が居なくても事件は解決する。
サトシが居なくてもストーリー進行に問題のないポケモン映画になっており、
あくまでも彼は傍観者になってしまっている。

ダークライVSディアルガVSパルキアのシーンはただ空で戦う彼らを見るだけ。
自分のポケモンを出したり、何かを伝えたり、そういったことはしない。見ているだけ。
もう少し彼に役目のあるストーリー展開にしてもいいのではないだろうか?
終盤で一応の役目を与えられていたが、別にサトシでなくてもいい。
タケシやヒカルはまだしも、サトシは仮にも主人公だ。
物語の本筋に絡まない主人公の扱いというのは間違っているとしか言い様がない

更に事件の解決も雑過ぎる。
映像美でごまかしてはいるが、「祈り」という意味が込められた曲を鳴らす。
コレで解決だ、その曲に祈りという意味があるのはわかるが
なぜその曲で伝説のポケモン同士の戦いは止まるのか意味不明だ。

全体的に見てあまりにも雑過ぎる。
作画の面ではワンパターンさは目立つが迫力のある伝説のポケモン同士の戦いや背景など
映画という大きなスクリーンで見ても遜色のない出来栄えになっているが、
ストーリーやキャラクターの扱い方があまりにも雑だ。
なぜ戦いが始まり、なぜ終わったのかいまいち納得出来ないストーリー、別に居なくてもいい主人公など
もう少しやりようがあったのではないかと思ってしまうほど酷い。

一言で言えば雰囲気はいいのだが、雰囲気だけ。
そんな映画になってしまっていた。
ただ一応この作品は「神々の戦い三部作」のうちの1部作目らしい。
残された謎や違和感は後の2部作で解決するのかもしれないが、
それにしても、あまりにもストーリーとして微妙な部分が多すぎる

私はwikipediaで既に見てしまったが、「ディアルガ」「パルキア」が戦っていた理由は
三部作目でようやく分かるようだ(苦笑)
それを踏まえてもやはり、なんともいえない感じは残ってしまう。

こういった三部作や前後編で分けられた映画作品はたまにあるが、
それでも前編は前編で1部は1部で面白くなっていなければならない。
本作品はお世辞にも1つの作品として完成していると言えず、
余計なキャラクターも多いように感じてしまった。
10周年という記念すべき作品にふさわしい作品とはいえなかった。