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劇場版ポケットモンスター アドバンスジェネレーション ポケモンレンジャーと蒼海の王子 マナフィ

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評価/★★★☆☆(55点)

劇場版ポケットモンスター アドバンスジェネレーション ポケモンレンジャーと蒼海の王子 マナフィ 評価

105分
監督/湯山邦彦
声優/松本梨香,大谷育江,うえだゆうじ,KAORIほか

あらすじ
盗賊団「ファントムトループ」を率いる悪名高い海賊「ファントム」は、ある日海底で1つのタマゴを手に入れるが、忍び込んでいたポケモンレンジャーの「ジャック・ウォーカー」(ジャッキー)により奪われる。

超サイヤ人サトシ爆誕。サトシがやらねば誰がやる。

本作品はポケットモンスターの映画作品。
ポケットモンスターとしては9作品目、アドバンスジェネレーションとしては最後の作品だ

基本的なストーリーはファンタジー
サトシ達は旅の途中で「水の民」の末裔たちのサーカスに出会う。
そのサーカスには伝説のポケモン「マナフィ」の卵があり、
ハルカは卵の力で不思議な夢をみる・・・
というところからストーリーが始まる

序盤から「ポケモンレンジャー」が出る。
このポケモンレンジャーはポケモンのスピンオフ的なゲームであり、
「やっていることを前提」で話が進む。
ただ、そこまで話の根幹に関わるような重要な設定ではないため
やっていなくても雰囲気で察することが出来るだろう。

しかしながら、この作品の内容自体は「七夜の願い星 ジラーチ 」と変わらない(苦笑)
アドバンスジェネレーションの映画第一作目でジラーチとマサトという関係のストーリーが展開したが
それがマナフィとハルカに変わっただけだ。
卵になっていたポケモンが蘇り、そのきっかけになった人物との目的の場所に行きながら交流を深める。
ある意味同じポケモン作品で焼き直しをしているような印象だ。

ただ「ジラーチ」が子供でテレパシーが使えるポケモンに対し、
「マナフィ」が赤ん坊でテレパシーは使えない。
そのため、ハルカはパートナーや友達というよりは母親という立ち位置になっており、
「ジラーチ」との差別化が図られている。

更に作画の面でも素晴らしい。
「海の神殿」や「水の民の遺跡」という舞台設定で遺跡や神殿が細かく描写されており
神秘的な雰囲気を醸し出しており、CGを多用し映画としての迫力がきちんと出ており
映像面としてはアドバンスジェネレーションの映画作品の中では頭1つを抜いている。

しかし、映画のタイトルにもなっている「ポケモンレンジャー」がはっきりいって余計だ 彼の活躍は物語冒頭にマナフィの卵を取り返すくらいであとは尺稼ぎのための存在だ。
「ポケモンレンジャー」の仕事だからとサトシたちを置いてこうとしたり、
彼が居ることで物語の本筋とは全然関係ない彼の過去回想など
物語とは関係ないシーンがポケモンレンジャーのせいで入りまくる。
これがマナフィと関連のあるポケモンレンジャーということで
彼の過去回想が入るならばまだ分かるのだが・・・

ただマナフィが可愛く、しっかりとハルカとの交流が描かれるため
「ジラーチ」で不足していた描写があり、キャラクターにしっかりと感情移入できる
母親のようにマナフィに接するハルカだが、マナフィとの別れは決まっている。
マサトよりも大人なハルカがあえてマナフィとの距離を置くようにするシーンなど
きっちりとしたキャラ描写があるからこそ光る。

しかしながら終盤もポケモンレンジャーが邪魔だ。
「神殿のお宝」をサトシ達の目の前で敵が1人で盗んでいるのに
サトシ達は実力行動に出ずやめろとしか言わない。
ポケモンレンジャーが現れると、ポケモンレンジャーが敵と肉弾戦を行い宝を取り戻す。
別にポケモンレンジャーじゃなくてもいい役目やシーンをわざわざ
ポケモンレンジャーを活躍させるために周りくどい展開にしてしまっている。
もう邪魔で仕方ない。

最後の展開は思わず笑ってしまう、いや・・・もう・・・w
いくら神殿の不思議な力が働いたとはいえ、
サトシが黄色いオーラを纏いながら1人で空中を飛び回るシーンは超サイヤ人もびっくりだ(笑) 前作では波導の勇者、今作では海の王者となったサトシさんは
もはや人間を超えた何かになったのかもしれないw
あまりにも滑稽なシーンは「これはポケモンアニメなのか?」と自問自答したくなる気分になる。

全体的に見てアドバンスジェネレーション作品の中では1番面白い作品だろう。
きちんと練られたストーリーとマナフィとハルカの親子愛、
そして、そこに敵が絡むことで物語が広がり、
CGを駆使した作画が劇場版としてのクォリティに仕上げている。
素直に面白いといえる作品だ。

しかしながら、突込みどころも多すぎる。
最後まで特に活躍せず居なくても問題ないポケモンレンジャーや
サトシが空中を飛び回るシーンなど、欠点があからさまに見えてしまう作品とも言える。
ただ、ある意味で子ども向け映画らしい欠点で「ポケモン映画」としては及第点な作品だ
水のポケモンに注目された作品なだけに、最後にカイオーガが出る展開など
これまでの作品に比べて自然にポケモンが活躍していた

正直言って外ればかりのアドバンスジェネレーションの映画作品の中では
この作品だけが唯一の救いだ(苦笑)
名作とはいえないもののポケモン映画として楽しめる作品だ

個人的には映画館で是非、サトシさんが飛び回る姿を見たかった(笑)
海のポケモンと交流するための姿なのはわかるのだが別に飛びまわん無くても・・・
まさかポケモン映画で爆笑するとは思わなかったw

「」は面白い?つまらない?

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