モーレツ宇宙海賊 ABYSS OF HYPERSPACE -亜空の深淵-

評価/★★★★☆(79点)

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今回の加藤茉莉香は美しい!

本作品はモーレツ宇宙海賊の劇場版。
監督などの主なスタッフに変更ないが
アニメーションキャラクターデザイン・総作画監督が「堀内修」さんに変更になっている
そのためTV版に比べると少しキャラデザが変わっている

基本的なストーリーはアニメの続き。
春休み中の加藤茉莉香、しかし弁天丸の仕事はキャンセルが相次いでいた
原因は超光速跳躍の際に使う「亜空間」が不安定なためだった
そんな中、茉莉香のもとに元ヨット部部長から客船への海賊営業の仕事が舞い込む。
その中の乗員に銀河パス「を使う「無限彼方」という少年を見つけ・・・
というところからストーリーが始まる

まず見だして・・・というより劇場で異様な光景が広がる(笑)
上映前に新聞紙を広げているお客さんが大量にいる映画館など今まで見たことがない
原因は↓の特典、最近のアニメ映画は特典がおなじみだが
号外新聞が特典の1つというのは見る前からこの作品らしい独特さを感じる

モーレツ宇宙海賊いってきた、特典豪華 pic.twitter.com/Yy33ajwHQR

— 笠 希々 (@animekannsou) 2014, 2月 25

そして見だして感じるのはキャラクターデザインだろう。
前述したようにTVシリーズから作画監督とキャラデザが変わっているせいもあり、
キャラクターデザインが全体的に「大人っぽく」なっている。
特にそれを最も感じるのは主人公である「加藤茉莉香」だろう。

TVシリーズでは女子高生の雰囲気が強く可愛らしい感じ描写が多かった。
私個人の感覚だが、TVシリーズの段階で彼女のことを
「美人」と感じることはなかった。
しかし、劇場版での加藤茉莉香は少し見惚れてしまうほど「美人」に仕上がっている。

OPが流れる中で加藤茉莉香が弁天丸に1人で出勤する様子が流れるのだが、
細部まで描き込まれた背景の中、シャトルでマリカが出勤するシーンは迫力満点で
同時にTVシリーズでは送迎付きだった彼女が1人で出勤するほど成長したというのを
冒頭から見せつけられる。

そして、成長した彼女と「無限彼方」出会う。
この「無限彼方」という少年は・・・少しひねくれた少年だ
亜空間を研究していた父を嫌い、父に反発し、父が死に、
家を出て学校に平和に通っていたのに父親の遺産を理由に謎の組織から狙われる。
そんな状況で育った少年だけにひねくれており、
ツンツンした性格でマリカに対しても強く当たる。

しかし、彼はまだ少年だ。
加藤茉莉香が魅せる「色気」とも「オーラ」ともいえる雰囲気や動作、
ちょっとした表情などに彼はふとした瞬間に見とれて顔を赤らめてしまう。
そして画面越しに見ている私達もそんな「マリカ」に見とれてしまう。
それほど「加藤茉莉香」が美人で美しい。
TVシリーズではキャラクターの作画が若干危ういことが多かったが、
劇場版では一切危ういことはなく、特に加藤茉莉香の「美人オーラ」の描写は素晴らしい。

彼が赤面する度に「わかる!」と言いたくなるほど「加藤茉莉香」が色っぽすぎる。
今回は劇場版ということもあるせいか、彼女のサービスシーン的なものもあるのだが、
思わずそんなシーンに出くわして赤面してしまう少年の気持ちが痛いほどわかる(笑)
加藤茉莉香の1シーン1シーンにオーラがあり、色っぽく、そして船長としての威厳も出ている
見せ方や姿勢、表情、顔の傾け方、姿勢など彼女を美人に魅せる工夫されているのを所々痛いほど伝わる
それほどまで今作の「加藤茉莉香」は美しいキャラクターに仕上がっている。
TVシリーズはまだ「少女」な女子高生だったが、劇場版は「大人」な船長になっている

個人的な意見になるが見終わった直後の私は
「アニメ界1の美人なキャラクターは誰ですか?」ときかれたら、
迷わず彼女の名前を上げたくなるほどだ(笑)

そして相変わらずキャラクターの使い方が上手い。
多くのキャラクターを劇場版でもきちんと動かし、
徐々に徐々に物語を盛り上げていく方法はTVシリーズから変わらず、
序盤の段階ではストーリーが淡々としているなと感じるのだが、
その中でも細かいキャラクター描写が光る。

緊張感のあるシーンの後でのキャラクターの何気ない一言だったり、
背景に写っているキャラクターのちょっとした描写だったりで、
サブキャラクターの魅力をさり気なく掘り下げる。
全身サイボーグの「シュニッツァー」が小説を読んで涙する様子などさり気なく描写されて
淡々としたストーリーを進める中でコミカルにキャラクターを描写することで
ストーリーのいい清涼剤になっている。

そんなストーリーは「無限彼方」を中心に進んでいく。
謎の敵の正体は?なぜ無限彼方を狙っているのか?など
彼を中心に徐々に徐々にわかってくる感じはTVシリーズの序盤から終盤までの
ストーリー展開のように徐々に面白くなってくる感じだ。
特に中盤の山ともいえる「電子戦」はTVシリーズの序盤を彷彿とさせる

ヨット部のメンバーをストーリーに自然に絡め、
「可視化」された電子戦をコミカルに描きつつ敵の正体を突き止める。
決して映画向きの派手なシーンとはいえない。
だが、多くいるキャラクターを画面狭しと描き、それぞれにきちんとスポットを当て
キャラクターをちょこちょこと動かしながらストーリーを進めていく感じはテンポよく心地が良い。

そして、そんな「お姉さん」たちに弄ばされつつ「無限彼方」は成長する。
それは自分と似た境遇の「加藤茉莉香」に影響されたり、
同じひねくれた性格の「グリュンヒルデ」との交流だったり、
彼は反抗していただけの父親の意思に対し向き合う覚悟を決める。

そこからの展開はまさに「流れるよう」な展開だ。
それまでの淡々としたストーリー展開を爆発させるように
これぞ劇場版だ!これぞスクリーンだ!と言わんばかりの派手なシーンを連続する。
ちょっとしたダイジェストシーンなのに「宇宙空間の描写」が尋常じゃなかったり、
加藤茉莉香のエロさが爆発するシーンだったりと
後半の30分はスクリーンから目を離す隙が一切ない。

特に戦闘描写。
TVシリーズ以上にクォリティの上がった劇場版の戦闘シーンは
はっきりいって書き込み過ぎなくらいだ(笑)
「彗星の尾」の中に突入するというロマンチックかつ壮大な設定のシーンを描写したかと思えば、
亜空間の中での激しい戦闘シーンを繰り広げる。
特に亜空間内での「ロボットアニメ」と勘違いするほどの戦闘シーンは迫力抜群だ。

変形マニアならヨダレがでてしまうかもしれない「亜空間潜水艇」の変形と
変形後の細かい動きや戦闘描写の数々は画面に釘付けになってしまうほど素晴らしかった。
ロボットデザインも少しボテボテっとしたデザインが素晴らしく、
そんな「亜空間潜水艇」が亜空間を「潜る」様は
スペースオペラの「ロマン」を感じさせるシーンだった

全体的に見て実に完成度の高い作品だった。
「無限彼方」というゲストキャラクターを主人公に置いたからこそ
「加藤茉莉香」というキャラクターの魅力が光った。
少年から見た大人のお姉さんの色気やオーラ、そんなお姉さんの一挙一動に少しドキドキしつつも
彼女が自分と似たような境遇で覚悟を決めたのを知り、
そして彼女の周りの同僚や友人の影響を受け自分も覚悟を決め、父の遺志を引き継ぐ。

起承転結がスッキリした気持ちのいいストーリー展開であり、
その中で細かいネタを散りばめつつ、背景やちょっとしたシーンでサブキャラクターを描写する。
ただ90分という枠のせいで一回見た限りでは若干わかりにくい部分があるのは否めない、
敵が「大きすぎる」ためボヤボヤっとした感じで敵の目的などが見えにくかったり、
細かい部分まで見ていないと敵の女性キャラクターがいまいちわからなかったりするのだが、
逆に細かい部分まで見ていると、きちんと敵の目的や女性キャラクターの正体も
察することが出来るようになっている。

ただ90分という尺のせいで敵の結末などさりげなく描写しすぎている感じもあり、
詰め込みすぎている感が出ているのは残念ではある。
しかし、逆に言えば90分という尺で多くのキャラクターをまんべんなく描写し、
キャラクターの魅力が更に深まる描写も多かった。

特に「グリュンヒルデ=セレニティ」は意外だった。
彼女はグリューエル=セレニティの妹であり、
TVシリーズでは辛子食ってたなくらいの印象しか無い方も多いと思うが、
劇場版では彼女が掘り下げられる描写があり、魅力が深まったキャラクターの1人だ。

更に「ちあき」は序盤から中盤までギャグ要員的なキャラクターになっていたのだが、
終盤できっちりと「見せ場」を作っており、
それぞれのキャラクターが万遍なく描写されている印象だった。
多いキャラクターを90分という尺の中できっちりと動かし、きっちりと魅せる
だからこそ王道なストーリーの中でキャラクターが輝き、面白いと感じる作品に仕上がっている。

TVシリーズから見ておらず「劇場版」だけ見ても楽しめるような内容だ。
逆に言えばTVシリーズの続編という感じはなく、
あくまでも今回は「無限彼方」を主人公に据えたモーレツ宇宙海賊の話という印象はある。
TVシリーズでまだ解決していない伏線や消化されていない設定などが
劇場版で解決することはない。
だからこそ、TVシリーズを見ずに劇場版を見てもスッキリと楽しめる作品だ。

モーレツ宇宙海賊のファンならば期待を裏切らない劇場版だ
TVシリーズの面白さを90分に圧縮したような
序盤は淡々と、中盤でキャラクターの魅力が光り、終盤で燃える展を魅せるストーリー展開と
クォリティの上がったキャラクターの作画と戦闘シーンの圧倒的なCGクォリティ、
スペースオペラにふさわしい「SFロマン」あふれる宇宙描写の数々は
劇場というスクリーンで思う存分味わうことの出来る作品だ。

欠点を述べるなら90分という尺のせいで敵があっさりとしすぎてるため
戦闘シーンは派手なのだが苦戦するような激しい戦闘シーンがなく物足りなかったり、
亜空間の設定がいまいちよくわからなかったり、
無限彼方の父親がアレを作ったのに自分でなぜ使わなかったのかと感じる部分だったりと
90分という尺のせいで描写不足の点がある。

あとこれは個人的な意見になってしまうかもしれないがなるが、この作品は外伝的な印象が強い。
「無限彼方」というオリジナルキャラを主人公としたスピンオフ作品とまでは言わないが、
彼の視線で物語を進め、彼が成長していく物語という感じが強く、
本来の主人公である「加藤茉莉香」の活躍がもう少し見たかったと感じてしまう。
もちろん、彼の目線にしたからこそ「美人な加藤茉莉香」を堪能でき、
意外なキャラクターの掘り下げが出来たとも言える。

しかし、その欠点を覆い隠すほどぎゅぎゅ!っと
モーレツ宇宙海賊の面白さが詰まった劇場版といえるだろう。
モーレツ宇宙海賊のファンならばぜひ見に行っていただきたい。
私と同じように「加藤茉莉香」の美人オーラにメロメロになってしまうことだろう(笑)