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翠星のガルガンティア ~めぐる航路、遥か~ 前編

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評価/★★★☆☆(47点)

エイミーかわいいよ!エイミー!

本作品は翠星のガルガンティアのOVA。
OVAではあるものの劇場で発売前先行上映がされており、
更に後編の上映が来年決まっている。

基本的なストーリーはTVシリーズからの続き。
チェインバーを失ったレドはユンボロでベローズたちとともにサルベージ業を行っていた
チェインバーを失った喪失感はあるもののレドはガルガンティアでの生活に馴染み
仲間たちと平和ない日々を送っていたという所からストーリーが始まる

開始早々に「チェインバー」によるTVシリーズの回想が描かれる。
時間こそ7分ほどと短いものの1クールのTVシリーズの内容を非常によくまとめており、
TVシリーズを見た人で少し内容を忘れている人にとってはありがたい内容だ
余計な要素を省きつつも淡々に、ある意味「チェインバー」らしい過去回想は面白く、
そして彼が至った自らの存在意義の達成という結論は
チェインバーの心理描写ともいうべき面白さを含んでいた。

そして本編が始まる。
本編が始まって感じるのは「圧倒的な描写」だろう。
TVシリーズでも作画のレベルはそこそこ高かったが、
この作品は劇場スクリーンで放映されることを意識した絵作りになっており圧倒的だ

特に細かい部分の描写は素晴らしい。
船の「傷」や所々にある「錆」の描写など広い海を長い間旅している船団というのが
見れば見るほど伝わってくるような細かい船の描写の数々は圧倒される
家庭のテレビでは味わえない大きなスクリーンでこそ映える海の描写の数々など
OVAをわざわざ劇場上映する意味のある作画レベルだ

更にキャラクター描写。
TVシリーズでも可愛らしいキャラクターとロボットの描写が好評だったが、
OVAではそのキャラクター描写に更に力が入っており、
特に女性キャラクターの「ぷにぷに」っとした可愛さには拍車がかかり、
OVAらしい「お風呂」などのサービスシーンもある。
そんなキャラクターの可愛い描写があるからこそ、レドとエイミーの恋愛描写が微笑ましい。

特にエイミーの可愛らしい描写の数々は思わずニヤニヤっとしてしまうシーンになっており
レドとのバカップルぶりにも拍車がかかっている(笑)
更にはTVシリーズで描かれなかった「チェインバー」と「エイミー」の秘話など
エイミーが好きな方にはたまらないシーンばかりだろう。

ストーリー的にはあくまでも今回は「後日談」だ。
新キャラクターであるリーマを中心にレドとチェインバーとガルガンティアたちの
嵐のシーンを振り返ったりしつつ、チェインバーを失ったレドの成長を描いている。
しかしながら、この嵐のシーンが非常に微妙だ

確かに嵐という派手なシーンは劇場スクリーンでの見応えがあり迫力のあるシーンではある
しかし、私達が見たいのは「過去」ではなく「今」であり、
過去のシーンである嵐に20分も尺を取られてしまうのは納得がいかない。
60分という尺を稼ぐために、チェインバーを出すために、
劇場で上映するから派手なシーンを作るための「嵐」のシーンだなという印象が強く
展開にも意外性がなかった。

しかしながら、終盤での「チェインバーを失ったレド」の成長はしっかりと感じることができ
更に後編を期待させるような「リーマ」の正体など
後編への期待感が非常に強い引きで終わっているのは好印象といえるだろう

全体的に見て作画のレベルだけ言うなら劇場レベルなのだが
話的にはあくまでもOVAであり後日談であり、TVシリーズを見た人向けの作品だ
所々面白いポイントはあるものの、60分という尺を稼ぐための尺稼ぎシーンも目立ってしまい
やや冗長な作品に仕上がっているのは残念なところだろう。

これは個人的な意見になってしまうが前編後編あわせて
1つの映画作品にしても良かったのじゃないだろうか???
上映開始からだいぶだっており、来月には発売され、バンダイチャンネルなどでも配信されているのに
私が見に行った劇場にはそこそこお客さんは入っていた、集客率としては悪くないはずだ
TVシリーズの続編として前編後編のOVAではなく、1つの映画作品としてみたかったと思うのは
私が「翠星のガルガンティア」という作品を好きだからかもしれないが
OVAという媒体になってしまったことによる作品の評価の低下は少し残念だ

1ファンとしてはチェインバーによるTVシリーズの回想で十分楽しめたが
特にファンではない人にとっては後編が出てから前編を見るような形でもいいかもしれない。
後編の内容次第では前編の評価も変わるかもしれないが・・・・
後編に期待しています。

「」は面白い?つまらない?

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