モモキュンソード

2016年6月29日

☆☆☆☆☆(2点)

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たかが胸揺れ、たかが王道、されど極める道は千里の道

原作は「Webライトノベル」という珍しい形式。
パチンコ化もされている作品だ。

基本的なストーリーはファンタジー・アクション。
モモから生まれた美少女「桃子」は
鬼を倒したことがキッカケに桃のカケラ集めを依頼され
三神とともに旅をしているというところかストーリーが始まる

このあらすじを見てもらえば分かる通り、「桃太郎」の女体化だ(苦笑)
ただ桃太郎の「桃から生まれた」「3匹のおとも」「鬼退治」という
3つのキーワードが作品のテイストとして加えられているだけであり、
あくまでもし「桃太郎が女だったら」という設定のもとに
桃太郎のストーリーを基板にオリジナルストーリーを作り上げている
ただ、それだけに別に「桃太郎」である必要性も薄い。

見出して感じるのは「見飽きたセクシーシーン」だ。
女体化した「桃太郎」の胸は桃のように大きいキャラクターデザインになっており、
不自然なほど「セクシーシーン」が挟まれる。
セクシーシーンの作画はきっちりと描いているのだが、
正直「見飽きた」ワンパターンのセクシーシーンが多い。

例えば水に濡れたり、微妙に胸が揺れたり、
ワンパターンかつよくあるシーンのよくある見せ方しかしておらず
この作品ならではの魅せ方やこの作品だからこそのセクシーシーンではない
「セクシーシーン」の差し込み方も違和感があり、
不自然にセクシーシーンが挟まれるためセクシーなシーンを素直に見れない。

頻繁に描かれる胸揺れに関してもかなり不自然だ。
私はこれまで様々な作品の「胸揺れ」を見てきたが
ここまで不自然さを感じる胸揺れは初めてだ。
実際にこの作品の胸揺れを見てもらえば分かるが
「胸の動き」「揺れるタイミング」「弾み方」
そういったものに一切こだわりを感じず、揺らしておけばいいんだろ的な揺らし方だ

だからこそ別に「揺れなくていもいい」シーンで揺れたり、
いざ揺れたかと思えば「そんな動かし方しても何も感じない」と言いたくなるような
ちょっと逆に笑ってしまうほどシュールな動きをしており、
ついでに中途半端に「規制」が入るため中途半端なセクシーシーンにしかなっていない
他作品の胸揺れを見習えといいたくなるような雑な揺らし方だ

ストーリー的にも面白みは薄い。
一言で言えば「90年台のなつかしアニメ」のようなテイストのある作品だ
お約束、テンプレート、ありがち。
そういった要素で「予想できる展開」と「予想できるシーン描写」で
ストーリーを構成している。
見ていると10~15年位前の色々な作品を彷彿とさせる

これが「わざと」なら優秀だ。
特に2014年はそういうテイストの作品が結構出てきており、
そういった作品は「あえて」そういうテイストを作品の中に入れており
それを2014年にやることが「面白さ」にもなっている。

しかし、この作品の場合は違う。
あえてそのテイストを取り入れているのではなく
「古臭い作品しか作れない」という感じが強く、その古臭さを面白さに変えきれていない。
いろいろな作品を見た人がいろいろな作品を参考に書いた、
それ以上でもそれ以下でもない。
もっと極端に言ってしまえば
「10年前に高校生がラノベの新人賞に応募した作品」のような感じだ

その古臭さにアニメも引っ張られてしまっている。
キャラクターの見せ方、技の出し方などの演出が
「懐かしいテイスト」ではなく「ただの古臭い演出」でしかなく、
古臭いだけならまだいいが「単純」な見せ方でワンパターンなシーンばかりになっている。

更に無駄なキャラクター数。
この作品は1クールの作品なのだがキャラクター数が無駄に多い
序盤から中盤までは「1話完結」で「勧善懲悪」な
お約束ストーリーで構成されているのだが、
シンプルで分かりやすいストーリーだからこそキャラクターを話の中で捌ききれていない
明らかに「いらない」キャラクターや「役割をまとめられる」キャラクターも多い。

特に「お供」と「天女」は役割がかぶっている。
桃太郎という設定上、犬、猿、キジがいるのだが最初からお供になっている。
どういうキッカケでお供になったのかが描かれず、
そこに天界の使いである「天女」達が現れ一緒に鬼退治するという展開だ。

天女とお供の設定が微妙にかぶっており、
桃から生まれた桃子が天界からの使いである「猿」「犬」「キジ」とともに
鬼を退治していくという展開でよかったはずだ。
設定、キャラクターをつくり上げる上での「練り込み」が足りず、
ストーリーを作るための設定やキャラクターが無駄に増えてしまっている。

無駄にキャラクターを増やしながらストーリーを進めており、
これが90年代アニメのように2クールないし4クールアニメならば
各キャラクターがきっちり掘り下げられることもあるだろうが、
1クールのアニメで「使い捨て」じゃないキャラクターを増やしまくるのは問題だ

メインで動くキャラクターだけでも
「主人公」「お供3人」「天女4人」と多すぎる。
話によってはここに安倍晴明と式神も加わり、10人もいる(苦笑)
1シーンで一気に描くために無意味に「上からの描写」などをシーンに入れたりと
キャラクターを増やすことで無駄なシーンも増えている。

おそらく有名声優を多く起用したかったのだろう。
竹達彩奈、津田美波、小松未可子、今井麻美、加藤英美里、
三上枝織、三森すずこ、大久保瑠美、大坪由佳、たかはし智秋、下田麻美
などなど出るキャラ出るキャラ、最近の人気声優ばかりだ。
人気声優が出てセクシーな要素があればどんな作品でもそれなりに売れるだろうという
制作側の「あさはか」な考えが透けて見えてしまい
ストーリー中に不自然に「キャラクターが歌う曲」が流れたりとあざとすぎる。

ストーリーの終盤はシリアスが入ることで更に萎える。
急に終盤で設定の一部を明かし視聴者に向けて解説する
ストーリーの流れなんてあったもんじゃない、不自然なほど急だ
「あと3話だし物語締めるための展開に入ります!」という製作の声が聴こえるようだ

設定も練り込みが甘いせいで急に「かぐや姫」まで出てきて
話が「桃太郎」から「かぐや姫」になる。
ゴチャゴチャと考えただけの設定をストーリーの中で解説しているだけにすぎず、
強敵だった敵はあっさりと倒される。

これはストーリーではない、脚本ではない、「プロット」を見せられているようだ
ひねりのない王道なストーリー展開といえば聞こえはいいが、
この作品は王道ではなく「ねりこみが甘くひねれていない」だけだ
ありがちな設定とありがちな展開を並べ立て
そこに胸揺れを追加しただけにすぎない。
見せかけの王道と見せかけのセクシーさでストーリーらしいストーリーを作って
強引にまとめてしまっている。

全体的に見て駄作だ。
練り込みの甘い設定と練り込み不足なキャラでストーリーで構成され
セクシーシーン以外の作画はギリギリ。
演出も作品の古臭さに引っ張られるように古臭く、
その古臭さやベタ感じが「面白さ」に変わらない。

練り込みが甘いせいで無駄にキャラクター数が多く、
そのせいで各キャラクターの掘り下げが甘く、
話の中に出てくる多数のキャラクターを捌ききれておらず、
結局キャラクターがいつまでたっても「立たず」に
ありがちなトーリー展開でストーリーを進めているだけだ。

駄作は駄作でも「愛すべき駄作」という作品は数多くある。
暴走するキャラクターやシュール過ぎる内容、やりすぎる展開など
「愛すべき駄作」の特徴であるが、この作品はそんな特徴すら無い
無難なキャラクター、無難なギャグ、無難な展開。
一歩抜きん出た要素が1つもなく、毒にも薬もならない。
見た1週間後には全て忘れていそうな内容だ。

これでセクシー要素は過剰ならばもっと見れたかもしれないが、
「胸を揺らしておけばいい」「裸にしておけばいい」ぐらいのシーンでしか無く
こだわりを一切感じないセクシーシーンは尺の無駄遣いでしか無い。
作画に関しても「セクシーシーン」以外の手抜きが目立ち、
戦闘シーンも最初はそれなりに動いていたが最初過ぎると途端に手を抜く。
声優に欠ける予算があるならばもう少しキャラクターを削り、
きちんと「魅せる」シーンづくりをして欲しかった

王道なら王道を、暴走ギャグなら暴走ギャグを、セクシーアニメならセクシーを。
どれかをきちんと貫いておけば評価できたかもしれなが、
この3つの間をさまよったまま最後まで作ってしまった感じだ

売り上げ的にも2期はないだろう。
全3巻というボックス売りにすればいいのにという意味不明な3枚分けしたDVD化だが、
上巻は516枚、中巻は数字すら出ていない。
パチンコが出ているのでそちらの売上?次第では2期もあるのかもしれないが・・・
個人的には2期がないことを願いたい。