そらのおとしものFinal 永遠の私の鳥籠

2014年12月5日

☆☆☆☆☆(4点)

スポンサーリンク

え?終わった・・・え・・・えぇ!?

本作品はそらのおとしもの劇場版。
本来「3期」が制作される予定だったのだが、
劇場版という形に変更された

「final」と銘打たれてるだけに恐らく「そらのおとしもの」としての
アニメ作品はこれが最後となる。
公開前に原作が終了したこともあり、多くの人は
「原作の最後まで」アニメ化することを予想したはずだ
しかし、そんなファンの期待は大きく裏切られた

見出して早々違和感を感じる
「あれ?こんな顔だっけ?」と思うほどキャラクターデザインが変わっており、
制作会社が1期と2期と違っているせいもあると思うのだが、
全体的に艶っぽさがなくなり「のっぺり」したキャラデザになっており
はっきりいって劣化してしまっている

更にストーリーも「原作を読んでいない人にはお断り」全開の展開だ。
冒頭からシリアス全開のストーリーが展開し、
ニンフが特攻したらしいということは分かるが、
「なぜどうしてそうなったのか」という物語において基本的な部分を忘れてしまっている
キャラクターたちが今どんな状況に置かれているのかを
理解しようと必死になって見ていると地球は消えかけるというとんでもない展開になり、
急に場面が変わる。

場面が変わると「そらのおとしもの」らしい日常描写だ
1期と2期が好きならば間違いなく楽しめるいつもの日常、
そらのおとしものらしいギャグ展開の数々は安定した面白さで描かれているのだが
はっきりいってそんな場合じゃない。
この作品は映画なのに「50分」という尺の短さだ。

50分しか尺がないのに大丈夫なのか?という心配を抱えたまま
日常ギャグを見せられても厳しい。
一応微妙に冒頭のシーンに繋がるようにストーリーも進めているのだが、
その進み方が異常に遅くまるで「3期の1話」のような構成でストーリーを進める

はっきりいって映画としてこの作品は作られていない。
おそらくは本来の3期として作ったシーンを再構成しただけなのだろう
だからこそ「50分」という限られた尺の中でのストーリー構成になっておらず、
本来の「全12話」という尺のストーリー構成のまま
映画として作ってしまっている。

だからこそ作画のクォリティもテレビアニメレベルだ。
正直「劇場に足を運ばなくてよかった」と素直に思ってしまうほど
作画の質が悪く、スクリーンで見る価値はない。
セクシーシーンもあることはあるがTVシリーズよりも質の下がった作画では
セクシーシーンもいまいちインパクトに欠ける。

せっかく「イカロス」が智樹に対して素直になっていくストーリーも
「本筋」のストーリーが進まないため、思わず時計を見つつ
気になって気になって仕方がなくなる。
残り時間がどんどんどんどんんどん減っていくのに、話は進まない。
残り時間が「10分」しかなくなっても話が進まず、
残り時間が「5分」になっても話が進まず
そして終わる(苦笑)

全体的に見てこんな作品を作るぐらいなら作らない方がマシだったろう。
「Final」と題名をつけておいてどこが「Final」なのだろうか?と思うほど
ストーリーがまったく完結しておらず、
完結させる気もない雑なストーリー構成でストーリーを進め
ふわっとした感じで終わっている。

唯一評価するなら「イカロスの叫び」だろう。
さすがは早見沙織さんと言いたくなるほど、いや・・・それ以上に
「早見沙織すげぇ・・・」と思わず体中に鳥肌が立つほどの
叫び、泣き、感情の爆発の演技が素晴らしく、
このシーンだけ評価するなら「100点」と言いたくなるほど素晴らしい演技だ

だが、せっかくそんな素晴らしい演技をしているのにもかかわらず
ストーリー構成が全て台無しにする。
もっときちんとしたストーリー構成でじっくりとした尺であのシーンを見たかった。
本来はもっと感動できたはずだ。
感動できるシーンを「殺す」ストーリー構成は最悪でしか無い。

色々な大人の事情があったのは分かるが、
こんなに中途半端な作品を「Final」としてこの作品を好きな人に届けるのは
この作品を好きになってくれた人に対して失礼だ
中途半端に始まり中途半端に終わり、中途半端にモヤモヤっとした
感情が残ったまま終わってしまう。何がしたかったかわからない。

1つの作品として「未完成」の作品を映画として公開した度胸だけは賞賛したいが
この作品を好きになってくれた人を「裏切った」ことは
制作側に忘れないでいただきたい。
今からもし見る人は素直に原作を読んだほうがいいかもしれない。
これは原作の「補完」にしかなっていない作品だ

3期を潰してわざわざ映画化したのだからおそらく3期はないだろう。
「そらのおとしもの」のアニメシリーズがこんな結末になってしまったのが
1ファンとしては物凄く残念だ・・・。