結局、多くあるラノベアニメの1つで終わってしまった「学園アスタリスク 2nd SEASON」レビュー

2016年6月19日

評価★★☆☆☆(23点)全12話
学戦都市アスタリスク 2nd Season 2(完全生産限定版) [DVD]

あらすじ
旧世紀、無数の隕石が降り注ぐ未曾有の大災害「落星雨」によって世界が一変した。既存の国家は衰退し、代わりに企業が融合して形成された統合企業財体が台頭していく。またそれは生まれながらに驚異的な身体能力を持つ新人類《星脈世代》の誕生という、新たな可能性ももたらした。優勝者は好きな望みを叶えてもらえるというバトルエンターテインメント《星武祭》、そこでの優勝を目指して《星脈世代》の少年少女たちは水上学園都市「六花」(通称:アスタリスク)で切磋琢磨していた。

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結局、多くあるラノベアニメの1つで終わってしまった

本作品は学園アスタリスクの2シーズン目。
分割2クールとして放映された作品だ。
監督や製作会社に変更などはない。

見だして感じるのは作画の向上だろう。
1シーズン目、特に前半は作画の質はあまりよくなく、
CGなども多用しており、演出的にも味気ないものが多かった
後半から大会が始まったことで戦闘シーンが激化し、
それに伴い作画の質も上がっていっていた。

2シーズン目は特にそれを顕著に感じる。
2ジーン目は1クールすべて大会の最中であり、
戦闘シーンの作画を妥協できなかったのだろう。
1シーズン目前半のような微妙な作画やCGは
減っているのは素直に評価できるところだろう

更にキャラクターの作画の質。
もともと可愛らしいキャラクターデザインなだけに、
手を抜かなければその可愛らしさが全開に味わえる。
1シーズン目は明らかに手を抜いているシーンも多く、
キャラの可愛さは記号的及び表面的な可愛らしさしか感じなかった。

しかし2シーズン目はキャラクターの作画の質もきちんと上がっている。
日常描写が2シーズン目が少ないため、
せっかく質が上がっても萌え的なシーンこそ少ないが、
ラノベアニメにおいて女性キャラクターの可愛さが
安定しているのは評価できるだろう

ただ、作画の質が上がった反面でストーリーの間延びが半端ない。
前述したように2シーズン目はほとんど大会中だ。
ストーリー的に大きな変化がなく、
誰とどう対戦するのかというのか主軸であり、
キャラクターをどんどん増やしながら戦っていく。

しかし、はっきりいって「どうでもいい試合」と「面白い試合」の差が激しく、
もう少し「どうでもいい試合」を描く時間が短くなれば
ここまでの間延びを感じなかったかもしれないが、
どうでもいい試合のキャラクターとの会話などで余計に尺を使われてしまい、
その分間延びする。

敵キャラクターがもっと掘り下げられれば、戦いも盛り上がるかもしれない。
しかし、ほとんどの敵キャラは所詮「使い捨て」であり、掘り下げは甘い。
掘り下げが甘い敵と戦うまでのストーリーも長く、
大会がなかなか進まないのに、いざ試合が始まると
試合がたっぷりと長尺で描かれる。
描かれる試合の中で「この試合は1話でまとめようよ」と思う試合も少なくない。

その試合が面白ければいい。
しかし、「作画がいいだけの」戦闘シーンの場合が非常に多い。
これは1期でも同じだったが、
作画がいいのに動かし方が悪く、見せ方も悪い。

1シーズン目のようなダサい演出はなくなったものの、
作画の質が上がっただけに余計に「戦闘シーンの見せ方」が
単調なのが目立ってしまっており、
戦闘シーンの描き方の引き出しの無さをひしひしと感じてしまう。

簡単にいえば「良くも無ければ悪くもない」という
なんとも言えない感じの戦闘シーンが多すぎる。
せっかくの見せ場なのに、せっかくの必殺技なのに、せっかくの作画なのに、
もう一歩踏み込んだ見せ方をしてほしいのに踏み込まずに、
むしろ一歩手前で遠慮してしまうような何とも言えない演出が多い。

本来はストーリーのテンポでフラストレーションが溜まっても、
見せ場のある戦闘シーンでそれが開放されれば、
抑揚のあるストーリー展開と感じ、もっとすっきりと楽しめるのだが、
この作品がその溜まったものを中途半端にしか開放させてくれないため、
見ていく中で少しずつ、本当に少しずつだがストレスが溜まっていき、
大会という代わり映えのしない展開が余計にストレス増加を助長させる。

更に中盤、息切れしたのか1シーズン目と同じ「糞CG」が復活する。
言われなくてもCGとわかるような、まるでゲームの戦闘シーンのような
アニメ的ではないCG描写は、2シーズン目の序盤であまりなかっただけに
中盤での多様が余計に目立ち、せっかくの面白いバトル展開なのに
萎えさせてくれる。

CGを使うなら使う、使わないなら使わないではっきりとすればいいのに
中途半端に取り入れて、息切れをごまかすために使うため、
欠点にしかなっていない。

ストーリー的にもほとんど何も解決していない。
今作でようやく終わった大会は3つある大会のうちの1つだ。
つまり単純に考えてようやく物語の3分の1が終わったに過ぎない。
2クールも尺をとっておいて結局のところ、多くのラノベアニメと同じく
「俺たちの戦いはこれからだ」で終わってしまっている。

戦闘的にも最大の盛り上がりが最終回の3話前に終わってしまっており、
その後の話は惰性に感じてしまう。
はっきりいって、21話の話が最終話になるような
ストーリー構成ならば「区切り」という意味でもすっきりと追われたが、
最終回にふさわしい話のあとに3話も続いてしまうストーリー構成が、
この作品を象徴しているような感じだ。

全体的に見て1シーズン目の終盤がそれなりによかっただけに、
2シーズン目には強く期待していたのだが、
結局は多くあるライトノベル原作アニメ作品の
1つでしかない作品で終わってしまった。

無駄に分割2クールではなく連続で2クールで放映されていれば
もう少し印象は違ったかもしれないが、
話が進めば進むほど広げていく世界観と増えていくキャラを、
この先どうさばいていくのか気になるところではあるが、
いろいろな要素を終盤の3話で広げて、ぶん投げているため、
見終わった感じが薄く、続きもあまり気にならない。

売り上げ的には1シーズン目は2000枚以下、
2シーズン目だけ売上が二倍になるという奇跡が起こらないかぎり、
2期は難しいだろう。

個人的に2シーズン目を見る前に1シーズン目を見返さないと
内容をすっかり忘れていただけに、
来月辺りには「麒麟ちゃん」以外のキャラの名前は忘れていそうだ。

さらに言えば最終話でこの作品が嫌いになってしまった。
最終話で広げまくる要素の数々、終盤も終盤で出てくる新キャラ達etc…
アニメにおける「最終話」で見終わったあとのすっきり感や
1つの作品を見終わったあとの達成感というものを一切感じさせない
最終話は本当にひどかった。