「citrus」レビュー

評価 ★★★☆☆(48点) 全12話

あらすじ 見た目はギャルだが一度も恋をしたことのない女子高生・藍原柚子は親の再婚により藍原学院女子高等学校へ編入する引用- Wikipedia

ツンツン娘がデレる瞬間は何時の時代もたまらないものです。

原作はコミック百合姫で連載中の漫画作品。
監督は高橋丈夫、制作はパッショーネ。

見出して感じるのはキャラデザの独特さだろう。
やや等身が高く、やや少女漫画っぽいデザインではあるのだが、
どこか艶っぽく、どこかエロい。
キャラクターの「化粧」の描写や着替えのシーンなどの描写もかなり
繊細に描かれており、女性向けなのか男性向けなのか判断しかねるデザインだ

内容は百合である(笑)
原作がコミック百合姫で連載しているのだから当たり前とも言えるのだが、
この作品はかなりダイレクトな百合であり、
百合という表現よりも「レズビアン」という表現の方が正しいかもしれないと
思うほどにかなり直接的な行為が描かれる。


引用元:©サブロウタ・一迅社/citrus製作委員会

1話から体をとてつもなくいやらしく弄り、キスをする。
ただのキスではない。ディープなキスだ(笑)
真面目な生徒会長なヒロインと男子教師の濃厚なキス、
それを目撃してしまったもうひとりのギャル全開のヒロイン。
しかし、そんなギャルなヒロインは彼氏すら居たことがない。

恋愛未経験のギャルとキスの経験のあるツンツンな生徒会長、
そんな二人の対比が素晴らしく、
更にギャルなヒロインと生徒会長なヒロインは「義理の姉妹」である。
再婚した両親の互いの娘であり、同居が始まる。

そんな同居が始まった途端に姉妹同士のキスである(笑)
押し倒し、押さえつけて強引にキスされる様は
逆に笑ってしまうような激しさであり、先の展開が気になりまくる。
この2人はどういう関係になっていき、どう仲が深まっていくのか


引用元:©サブロウタ・一迅社/citrus製作委員会

2話以降も凄まじい。
見てる側が予想のつかないタイミングでキスをしてきたり、
唐突に生徒会長がギャルを責める展開が非常に多い。
ギャルがあたふたするのと同じく、
見てる側もふいをつかれたかのようにあたふたしてしまい、
戸惑うギャルの気持ちに見てる側が強く共感してしまう。

更に早い段階でギャルが生徒会長への恋心を自覚する。
恋愛未経験がゆえの不器用さは可愛らしさにもつながっており、
ツンツンな妹と必至で仲良くしようとする姿は愛くるしく、
それでも突き放され、振り回され、キスされまくる姿は
思わずニヤニヤとしてしまうキャラクターの魅力を秘めている。

ただ、その反面で生徒会長の心理はちょっと複雑であり読みづらい。
あくまでもヒロインを振り回すためのキャラ描写であることは分かるのだが、
突拍子もない行動や言動が非常に多く、
それが予想外の展開やシーンに繋がっているが、その分感情移入はし辛い。


引用元:©サブロウタ・一迅社/citrus製作委員会

展開やシチュエーションは本来は
男性と女性のキャラの少女漫画ならばありがちともいえる。
だが、それを女性同士にすることで相手が男性ならばありえない距離感や、
女性同士だからこその突飛さがこの作品ならではの面白さになっている。

話が進むと「恋のライバル」も現れる。ちなみに当然女性だ(笑)
ライバルが現れるとギャルの方も積極的になり、
序盤とは違いギャルに責められる生徒会長の描写も多くなっていく。
攻守が目まぐるしく変わりながら描かれるキスやそれ以上の行為の数々、
暴走していく恋愛感情など、本来は笑いどころではないのだが、
ニヤニヤを超えて思わず笑ってしまう。

更に「姉妹」ということも壁になってくる。
義理の姉妹ではあるものの、姉妹であり、女同士でありと障害は多い。
その障害が気にならなくなるほど2人の関係性が
どんどん進展していくのが面白く、
恋のライバルはその段階を1段階上に上げるための当て馬にしか過ぎない。


引用元:©サブロウタ・一迅社/citrus製作委員会

その分、メインキャラ以外の使い方がイマイチな感じは否めない。
恋のライバルが現れても結局は2人の関係性は崩れず、むしろ深まっていく。
そうなると、その恋のライバルのキャラの存在感が一気に薄くなり、
影が薄くなると別のキャラが現れる。その展開の繰り返しな感じは否めない。

キャラクターの行動や言動も好みが分かれるところも多いだろう。
特に7話から現れる「水沢 まつり」はストレスを感じやすいキャラであり、
正直嫌われやすい行動と言動ばかりのキャラクターだ。
このキャラが居なければもう少し評価をあげられたのだが、
中盤の話が盛り上がってくるときにこのキャラは邪魔でしか無い。


引用元:©サブロウタ・一迅社/citrus製作委員会

話的にも2人が近づいたかと思えば突き放されたり、
突き放されたかと思えば急に近づいたりと付かず離れずの繰り返しが大きく、
ぽっと出のキャラクターに振り回されて元の鞘に戻るような
展開のパターン化が中盤以降に現れてしまっており、
1クールだからこそギリギリマンネリにならなかった感じもある。

ストーリー的にも私達の百合はこれからだ!で終わってしまっており、
続きは原作でねと言う感じも強い。
ただ最後の最後で可愛らしく顔を赤らめデレる生徒会長は非常に可愛らしく、
中盤以降の気になる点がすべて吹き飛ぶほど「デレる瞬間の良さ」を
味わえる作品だった。


引用元:©サブロウタ・一迅社/citrus製作委員会

総評

全体的に見て好みの分かれやすい作品だろう。
ゆるい百合ではなく、ガチガチな同性愛を扱った作品であり、
少女漫画的なありがちなシーンや展開を同性同士の関係として描くことで、
この作品らしい面白さと魅力のあるキャラクターを描写しており、
義理の姉妹な二人のヒロインが徐々に互いを意識し、
関係が深まっていく展開は面白い。

ただ、使い捨て感の強いサブキャラクターや、
強引な展開の割にはあっさりと解決してしまうストーリー展開など、
やや詰めが甘い部分もあり、気になる部分も多く、
「同性愛」という要素は百合以上に好みの分かれやすいポイントだろう。

ただストーリー的には本来ならばシリアスな重い雰囲気になっても
おかしくないのだが、突拍子もない展開や百合という要素、
ギャルの明るい性格も相まって不思議とそこまで重くならない。
重くなっても結果的に2人の濃厚なキスでかき消される感じもあり、
ダイレクトな「キス」の描写や耳、首舐めなどの行為は生々しくエロい。

1話の雰囲気やキスの展開で思わずニヤニヤしてしまった人は
最後まで楽しめるだろう。
逆に1話でニヤニヤ出来なかった人はそれ以上見ても楽しみきれないだろう。
そういった意味では割り切った描写と展開をしており、
好きな人にはたまらない作品に仕上がっていた。


引用元:©サブロウタ・一迅社/citrus製作委員会

個人的な感想

個人的には引っかかる点は多かったものの生徒会長が可愛かった(笑)
突拍子もない行動や言動も多く本来は好きになれない部類のキャラなのだが、
嫉妬する姿や最終話の姿は非常に可愛らしく、
なぜか惹かれるヒロインだった。
少女漫画で言えば男性主人公な立ち位置に居る彼女だが、
それを女性になる事でおもしろい魅力を醸し出していたキャラクターだった。

売り上げ的には1500枚前後と微妙だ。
好みの分かれやすい作品であるがゆえの微妙な売り上げは残念だが、
まだ見て居ない人は1話だけでも試してほしい。
あの突拍子もないキスで思わず笑ってしまえばこの作品を楽しめるはずだ。

原作のほうがもう少ししたら完結しそうというような情報もあるので、
完結したら読んでみたいと思う。