9月はいろいろとバタバタしていてあっという間に過ぎ去った印象があります。
どうもみなさん、笠希々です。
みなさん、いかがお過ごしでしょうか。
毎月恒例の振り返り記事になります
9月
9月は個人的な用事が非常に多く、
母の誕生日だったり、義弟の誕生日だったりと、
あちらこちらへとバタバタしていて一瞬で終わった感覚です。
義弟の結婚式のために山形に行ったときは
「この気温が関東にもほしい…」と思っていたのですが、
10月になると一気に冷え込み、肌寒さを感じるようになってきました。
これくらいの気温がずっと続くと快適なんですが、
たぶん、一気に寒くなるんでしょうね。
アニメレビューのほうは14本、
平均って感じですかね。本当はあと1,2本いけるかなーと
思ってたんですが、思った以上に仕事のほうが忙しく、
うまく回りきらないで終わった9月でした。
そんなわけで9月に見た振り返りランキングやっていきましょう。
14位 週刊ラノベアニメ

最低最悪の作品でした。
1話3分半ほどの作品を4作品放送して1クールの作品にするという
時点でかなり変則的な作品なんですが、
個人的に今まで見たアニメの中でも最下位といっても過言ではありません。
有名なラノベ作家やイラストレーターさんを招いて
それぞれの作品を作ってるのはいいのですが、
そのうちの2作品がタイムリープものでかぶっており、
しかも、4作品ともろくにストーリーが進まず、
最後の最後に続きは「web」でという終わり方をします。
魅力に欠ける3DCGによるアニメーションは
モーションキャプチャーで「手抜き」をしており、
背景や小物、料理などはAIで生成されたイラストを使う「手抜き」、
いかに手を抜くかというのを考えられて作られた作品であり、
本当にひどすぎる作品です。
ストーリーも、アニメーションも、アニメとしてのやり方も、
本当に最悪で、今後こういった作品が作られないことを願っております。
13位 デキちゃうまで婚

2025年夏アニメの僧侶枠でしたが、
ちょっとお布施不足だったのかもしれません。
最近は僧侶枠をやってるアニメフェスタさんがノリにのっており、
同期では「ぬきたし」なども配信しています、
そういったセクシーなアニメの専門サイトとなりつつあるのですが、
そのせいか本家本元たる僧侶枠に予算をかけてないのかなと感じました。
以前の僧侶枠も作画はお世辞にもよくない作品が多かったのですが、
それでもぶっ飛んだ内容やシチュエーションが笑いにつながり、
僧侶枠というブランドを作り上げた部分があります。
しかし、この作品にはそういったものがありません。
EDな主人公と、EDなのに主人公がEDではなくなるヒロインが
1年以内に子供を作るという「契約婚」をかわすというのが
筋なのですが、主人公が普通に同僚でもいきりたったりと、
設定的な突っ込みどころも多く楽しみ切れない作品でした。
来期の僧侶枠は結構ぶっとんでそうなだけに、
そちらに期待したいところです。
12位 強くてニューサーガ

本来は横浜アニメーションラボが制作に参加する予定だったのですが、
最近のごたごたもあり、制作から外れ、
この作品自体の放送も延期に延期を重ねてようやく放送された作品でした。
いわゆるタイムリープもので、
魔王的な存在を倒した主人公ではあるものの、
ハッピーエンドとはいえず、数多くの犠牲を払った結果の勝利でした。
とあるきっかけで過去に戻った主人公はその結果を変えるために
未来を変えようとするという物語ではあります。
ただ、そのタイムリープ的なアドバンテージが活かされるのは序盤だけで、
主人公にとって予想外な事態が起こりすぎる上に、
ひたすら人間同士のごたごたが続き、地味な絵面ばかりで
盛り上がる展開というのがほとんどありません。
作画も微妙で、話も微妙。
もう少し話が進めば盛り上がるのかなとは思うのですが、
地味で微妙な印象しか残らず、しばらくしたら見た記憶すら
薄まりそうな作品でした
11位 SAKAMOTO DAYS 第2クール

SAKAMOTO DAYSの分割2クール目でした。
1クール目は原作を再現しようという努力だけは感じる作品でしたが、
2クール目でもそれは変わらず、多少演出面でましになった部分はあるものの、
どうにも見ごたえの薄い戦闘シーンばかりで、
スローやアップを多用するセンスのなさは相変わらずでした。
ストーリー的にもひたすら殺し屋と戦ってるだけで、
状況はいろいろと変わっているのですが、
話が進んでるのか進んでいないのかもいまいちわからず、
黒幕的な存在と主人公がようやく相対して、
殺し屋学校の試験に参加してーと盛り上がりに欠けるストーリーばかりでした。
キャラクターを持て余している感じも強く、
2期を匂わせてはいるものの、決定ではないというところが
世間的なこの作品の評価をも感じさせるものでした。
2期では制作か監督が変わらない限りは厳しいかもしれませんね。
10位 人妻の唇は缶チューハイの味がして

こちらもアニメフェスタで配信されている
別宗派の僧侶枠的な作品。
もうひたすらにばかばかしい作品でした(笑)
主人公は毎話、ひたすらいろいろなタイプの美女と
ストゼロ的な印象を飲み、酔った勢いで色々とやります。
ただそれだけで、それ以上でもそれ以下でもありません。
全8話のなかでいろいろなタイプのヒロインが出てきて、
叔母、ギャル、メガネ、ロシア人、化けたぬき、ロリ、
エルフ、熟女とありとあらゆる性癖にささるヒロインばかりです。
特に7話では異世界転生してまでエルフとストゼロを飲んで
致すのはぶっ飛びすぎて笑ってしまいました。
本家本元たる僧侶枠より僧侶枠らしい作品で、
清々しいものを感じる作品でした。
9位 劇場版 オーバーロード 聖王国編

総集編を除くと初の映画化となるオーバーロード。
4期ではカットされた聖王国編を映画で描いている作品でした。
序盤こそオーバーロードらしい戦闘シーンや
「悪」であるメインキャラの行動などに面白味を感じたのですが、
中盤くらいになると新キャラの話ばかりになってしまいます。
初の映画化なのに活躍しないメインキャラも多く、
原作を読んでいなくとも明らかにカットされたことをがわかる
ぶつ切り感のあるストーリー構成はかなり厳しいものがありました。
長い原作を映画の尺に収めようとした結果の構成なのはわかりますが、
それならばTVアニメでしっかりとした尺で見たかった。
戦闘シーンの面白みも薄く、残虐シーンも思った以上に
グロさは感じず、映画だからこその面白みも感じず、
パンチに欠ける作品でした。
あくまでファン向けですが、そのファンでも物足りなさを感じるものに
仕上がってしまったのは残念なところです。
8位 まったく最近の探偵ときたら

この作品、原作自体が2016年から連載されている作品で
やや古さを感じる部分がアニメでもあります。
近い作品でいえば銀魂やこち亀など、
ああいう感じのテイストのギャグアニメっぽさが強いのですが、
序盤はかなり微妙な作品でした。
かつては天才高校生探偵と言われた主人公はすっかり落ちぶれ
おじさんになり、そこに女子高生が探偵見習のバイトとしてやってきます。
その二人のドタバタギャグが序盤は上滑りしている感じが強く、
いまいちしっくりときません。
しかし中盤くらいになるとキャラも増え、キャラの立ち位置も固まり、
「探偵」もののパロディネタなど、この作品らしい面白みも出てきて、
面白くなってきます。
1話切りが当たり前な今のアニメ業界でスロースタートな部分は
惜しい感じがあるのですが、もし今から見る人は4話くらいまで
様子を見ていただきたいところです。
7位 不思議の国でアリスと-Dive in Wonderland-

PA.WORKSによるオリジナルアニメですが、
この作品の下地には「不思議の国のアリス」があり、
それを現代的に描きつつ、不思議の国のアリスの世界を旅する
悩める就活生である主人公を描いた作品でした。
ストーリー的には悪くないうえに、アニメーションも
PA.WORKSらしい華やかな色合いで見ていて楽しいのですが、
この作品、別の意味で話題になった作品でした。
見てると眠くなるんです(笑)
つまらないから寝たという映画の感想を言う人がいますが、
この作品はつまるつまらないは関係なく、
なぜだか強烈な眠気に誘われる完全催眠映画として
少しだけ話題になり、実際私も一瞬気絶しました。
ストーリーも盛り上がりに欠ける部分があり、
やりたいことをやりたまま、素材のまま見せている感じも
眠気が誘われる部分だったのかもしれません。
6位 mono

ゆるキャンと原作者がおなじな本作品。
ゆるキャンがキャンプなら、この作品はカメラを題材にしている作品でした。
日常アニメというジャンルは特に何か大きな出来事が起こるわけでもなく、
かわいい女の子たちの「日常」を切り取って見せる作品です。
そんな日常アニメとカメラという要素はあっていたのかもしれません。
きちんとキャラ立ちしたメインキャラの日常は心地よく、
序盤はカメラネタも豊富で、カメラの画角や映像表現にも
こだわりを感じたのですが、中盤くらいからカメラネタよりも
心霊ネタやどうでしょうネタが多くなっており、
終盤になると観光要素もかなり強くなります。
ゆるキャンでも似たような要素も多く、
ゆるキャンの舞台に聖地巡礼にいったりと、
セルフメタアニメ的な作品になっており、やや好みがわかれるところでした。
5位 チェンソーマン 総集編

TVアニメ版のチェンソーマンはよく言えば賛否両論でした。
そんなTVアニメ版の監督とは違う監督が
「総集編」を作り上げた結果、まるで印象が違うものが出来上がりました。
前の監督がこだわったであろう実写映画的な「間」を
極力なくしたことで尺はそこまで変わってないのにもかかわらず、
明らかにテンポがよくなり、この総集編のために
「再録」した声優さんたちの演技は活き活きとしています。
音響周りの改善、演出の改善、戦闘シーン改善、
明らかに「別物」になっており、演出の大切さ、
監督のセンスの違いというものをここまで感じるのは
「アニメ」を学ぶ上での素晴らしい教材にすらなっています(笑)
前監督の名前がきれいさっぱり消え去っているのは
ちょっと思うところもあるのですが、
某悪魔に食べられてしまったと考えれば、
チェンソーマンという作品らしい総集編だったのかもしれません。
4位 アークナイツ【焔燼曙明/RISE FROM EMBER】

アークナイツもいよいよ3期になりました。
1期、2期と、独特なダークな世界観が非常に素晴らしく、
陰鬱で陰惨で救いのない世界を描いてきました。
そんな世界でメインキャラクターたちは多くの「死」を背負っています。
1期と2期をへてアーミヤたちは多くの死を経験しています。
それでも立ち止まることは許されず、それを背負い、受け止め、
歩みを止めなかったものだけがこの世界で生きていける。
そう感じさせストーリーとキャラクター描写は本当に素晴らしく、
この3期で話が一区切りします。
アニメーションのクォリティも素晴らしく、戦闘シーンの
際立ったド派手な演出とカメラワークが、
重苦しい世界の中での爽快感を生んでおり、
ここまで見てきてよかったと感じさせてくれるものになっていました。
3位 ぬきたし

今から15年前、深夜アニメは「紳士アニメ」黄金時代でした。
湯煙にまみれ、パンチらにまみれ、胸揺れにまみれていた。
胸焼けしそうなほどのセクシーな表現の数々の中で、
チキンレースが始まり、ヨスガノソラで
「玄関でパコパコ」という衝撃なシーンでとどめが刺されました。
あれから15年、年々アニメの規制は強くなったものの、
同時に「配信サイト」がはやり、僧侶枠のように
地上波と配信サイトの二段構えにすることで
セクシーなアニメをやる媒体も増えてきました。
そんな中で生まれたのがこの作品でした。とんでもない作品です。
とある島では男女のパコパコが推奨されており、
島のあちこちでパコパコ、学校でもパコパコです(笑)
そんな島に純潔を求め日本男子たる主人公が妹とともに上陸し、
健全な倫理観を貫こうとします。
下ネタまみれでピンク色の声が鳴り響いているのですが、
独特なせりふ回しとぶっ飛んだセクシーシーンの数々は笑いを生み、
同時にマジョリティとマイノリティの話になっているのが
特徴的で、1クール笑いながらも熱い作品に仕上がっていました。
セクシーなアニメなので好みはわかれるところですが、
これぞ日本流ポリコレと言わんばかりの作品なので、
ぜひ見ていただきたい作品です、なお配信はDMMとアニメフェスタのみです。
2位 銀河特急 ミルキー☆サブウェイ

令和という時代、2025年という今だからこそ生まれた作品だったかもしれません。
今や1クールに70本以上のアニメが放送され、
アニメ以外のコンテンツも溢れにあふれています。
多くの人のエンタメに対する「時間」を奪い合ってる現状です。
その果てがtiktokやショート動画でもあります。
そんな中でこの作品は1話3分半ほどのショートアニメです。
そういったショートアニメは多いのですが、
この作品は1話1話の中で詰め込みに詰め込みまくった怒涛の会話劇と、
心地のいい「音」による刺激で強烈なドーパミン放出を
成功させている作品です。
試しに1話だけも見てみてください。
1話を見たら最後、ミルキーサブウェイという作品を
どんどんと見てしまう魅力、中毒に近い現象が起こり、
3話くらいまで見ると自然と「あいつなんてあいつなんて」と
この作品のOPを口ずさんでいることでしょう。
まだ29歳の若手のクリエイターである亀山監督が
ほぼ一人で仕上げているのもすさまじく、
この才能が今後、どういう作品を生み出すのかというのも
気になる作品でした。
1位 劇場版 チェンソーマン レゼ篇

今年は鬼滅の刃で映画館が大盛り上がりしているわけですが、
この作品はそんな中で「最高級のB級映画」を見せてくれる作品でした。
台風、サメ、チェンソー、血、
B級映画ではありがちな要素の数々、そんな要素を最高級の作画と
最高のキャラクターでハイテンションに見せてくれています。
TVアニメ版では感じなかったエンタメらしさ。
それを全開にしたストーリー構成や演出の数々は本当に最高で、
ストーリーとしてはシンプルではあるものの、
そのシンプルなストーリーをこれでもかと盛り上げてくれます。
「レゼ」という少女に恋をした男の子、
しかし、そんな少女は自らの敵であり戦う宿命にある。
そんな二人が出した答えとラストは素晴らしい感覚を残してくれるもので、
前半のしっとりしたムードから後半のハイテンションな戦闘、
そして静かなラストが染み渡る作品です。
MAPPAらしいハイスピードな戦闘シーンも最高にクールで、
映画館で見る意味をしっかりと感じる、最高の映画でした。
最高で最低な9月
振り返ってみると9月は落差というものがすさまじかったかもしれません。
チェンソーマンやミルキーサブウェイなどの最高な作品を味わった一方で、
週刊ラノベアニメなどの最低な作品も味わう。
良い作品ばかり見続けても飽きてしまう、悪い作品ばかり見続けても飽きてしまう。
そう考えるとバランスのいいラインナップだったかもしれません。
レビューしていても楽しかった9月でした。
というわけで10月もよろしくお願いします。
