評価 ☆☆☆☆☆(4点) 全12話
あらすじ 皇帝の十三番目の子供という恵まれた地位、生まれつきレベル上限∞、従えた他人の能力を自分の能力にプラスできるチートスキルをもった世界最強の6歳・ノア。引用- Wikipedia
称賛!絶賛!大喝采!
原作は小説家になろうな本作品。
監督は福田道生、制作はCompTown
転生
1話冒頭、主人公が赤ちゃんに転生するところから物語が始まる。
この主人公の前世がどんな存在だったのかというのは殆ど描かれない。
いきなり赤ん坊になったものの、頭の中は元のままらしく、
自らのレベルが1であるということに驚きつつも、
ステータス画面などについての驚きはない。
つまりは彼の前世は、我々の世界とはべつの世界、
この作品の世界の中で転生したのかもしれない。
王の13番目の息子として転生し、
しかも生まれた瞬間から水のステータスが「SS」であることから、
部下たちからは「すごいすごい!」と称賛される。
色々と気になるところはあるものの、かなり丁寧な導入だ。
世界観を練り込んだんだろうなと感じるほど、
貴族社会をきちんと描いており、主人公が生まれ暮らしている国の詳細や
「親王」という呼称など、地味ながらそういった貴族の世界を描いている。
主人公は13番目の子であり、
他の12人に比べれば立場は低く、試されている。
だが、主人公は貴族であり、王の息子であり、チートな能力も持っており、
前世の記憶もあるようなので、子どもとは思えない思考能力で
出世していくというストーリーだ。
称賛
ただ、いちいち称賛がうざい。
主人公がただ着替えただけなのにメイドたちは
「今日もとっても男前でございます!
王者の風格ってやつなのかもしれないわね」
と、主人公が特に何もしていないのに常に「称賛」がつきまとう。
普通なら持てない魔剣を持てれば称賛される。
部下のメイドの故郷が洪水で被害にあえば助けるのだが、
その助けるための資金は彼の金ではない(苦笑)
主人公がなにかするたびに、何かを言うたびに
「流石です!」「すごいです!」と称賛の嵐だ。
決して主人公が努力したわけでも汗水垂らして稼いだわけでもない
お金で災害地を買い占め、そこで私腹を肥やすやからがいれば、
兄からもらった魔剣で無双する、全部もらいものだ。。
そんな全てもらいものの力でイキりまくる。
なにかするたびにさすがです、凄いですと
バカの1つ覚えの称賛の言葉を主人公に投げかけるのも
見ていてバカバカしくなる。
そうやって周囲に称賛させなければ見ている側に主人公のすごさを
伝えきれていない。
水戸黄門
1話も2話も、主人公は正体を隠して街におもむき、
そこでトラブルが起これば解決して、正体がバレて「親王様!」と言われる。
いわゆる水戸黄門的なことがやりたいのは分かるのだが、
それが特に面白みや盛り上がりにつながるわけではない。
結局、困ってる一般庶民を
一切自分の努力では手にしていない力を使って助けて
称賛されるということの繰り返しだ。
この称賛が本当に気持ち悪い、
主人公がもらった魔剣が貴族のパーティーで暴走しそうになるのだが、
主人公が魔剣を抑えると、それだけで貴族たちは大絶賛だ。
いかに主人公を称賛するか、それしか考えられていない。
街を歩けばレアなアイテムを手に入れ、街を歩けばレアな装備をゲットする。
脈絡なんてものは一切ない。
気になる女がいれば助け、金を使って囲い感謝され、
剣術の先生がつくという流れになれば魔剣のお陰で
教えることはない、教えるなどおこがましいと絶賛される。
ちょっと独特な気持ち悪さを内包している作品だ。
なにをやっても、称賛され、それが面白いわけでもない。
過去のなろう系作品だと「俺なんかやっちゃいましたか?」など周囲の称賛に対しての
主人公の返しがネタとして話題になったこともあったが、
特にこの作品にはそういったものはない。
ただひたすら称賛を繰り返し、主人公は特にそこにリアクションしない。
女
主人公はひたすら女を囲っていく。
自らのメイドの故郷がヤバければ故郷を救い、
街で見つけた歌姫には金を出し、女騎士がやってきたら採用する。
彼の周りは不自然なほどに女性だらけだ。
そんな女をはべらせながら、主人公はどんどん出世していく。
王から特殊な肩書をもらったり、役職についたり。
中盤であっというまに6年の月日がたち、主人公は12歳になる。
ただ成長したからといってなにか変わるわけでもない。
奴隷を引き取ったりなどのベタすぎる展開もあり
「あーはいはいはいはい」という感想しか浮かばない。
1話からほぼやってることは変わらない、
主人公がなにかして周囲が絶賛し、主人公がよくわからない間に出世し、
主人公が囲ってる女も出世していく。
主人公がそうしようと思ってそうなるのではなく、
なんか街をぶらついてたら問題が発生し解決し、
結果的に出世しているという流れだからこそ、面白みがない。
主人公が家にいるだけで懇意にしてる商人が絵を持ってきて、
そんな絵から精霊みたいなのが出てきて配下になる。
基本的にはこういう展開の繰り返しで、
配下が増えるほど主人公も強くなっていく。
作画
街ブラして、女を囲って、出世していくと国王から
どんどんと認められ「宝物庫」で、精霊をゲットする。
この過程もシンプルの極みであり、とんとん拍子に物事が進んでいく。
なにか大きなストーリーがあるわけでもなく、
恋愛要素があるわけでもなく、セクシーシーンがあるわけでもなく、
戦闘シーンは一応あるが、そこが見所ではない。
この魔剣による戦闘シーンも特に面白みはない。
1話から作画枚数をごまかすための演出が凄まじく、
1枚絵をカメラを動かして魅せてるだけだったり、棒立ちなキャラも多く、
アニメーションとしての最低限を保つのに必死だ。
リアルと言えばそれまでだが、画面も暗いシーンが多く、
そのあたりも作画の品質をごまかすための演出のように見えてしまう。
終盤
終盤になると、主人公が街ブラしていると自らを
賭けの対象にしてる女が現れる。また女だ。また女が追加される。
気に入った女に金を渡し囲う、この主人公の常套手段だ。
最終的に兄たちの目論見をとめ、婚約者と結婚して終わるのだが、
1話から最終話までやっていることは変わらず、
主人公がどんどん出世していくだけの物語だ。
もし2期があったとしても、
サスガデススゴイデスが続くことは想像できるがゆえに、
見ることはないだろう。
総評:バカの1つ覚え
全体的に見てバカの1つ覚えのような作品だ。
主人公が街ブラしてるとトラブルが勝手にやってきて、
それを解決すると凄いです、流石ですと称賛され出世し、
どんどんと主人公の周りに女が増えていく。
主人公自身がそうしようとおもってやっているのではなく、
向こうから勝手にイベントがやってきて、口を開けてるだけでいいという
棚からぼた餅な作品だ。
それに加え主人公に対する、称賛、喝采、絶賛が露骨すぎる上に多い。
その賞賛ぶりに本当に飽き飽きしてしまうほどだ。
大体が凄いです、流石ですという言葉で片付けられてしまい、
もう少し褒めるにしても他の言葉を使ってほしいと思うほど
「サスガデススゴイデス」の連呼に
ただただ呆れるしか無い。
作画のクオリティも悪く、それをごまかすための演出も多い。
キャラクター数だけは無駄に多く、女性キャラも多いのだが、
掘り下げはほとんどなく、主人公が手を出したりもしない。
この作品の面白みというのを最後まで見いだせなかった。
リアル?な貴族社会や権力闘いを描きたかったのかもしれないが、
結局はそれも主人公を称賛するためのスパイスでしか無く、
どこを楽しめばいいのかというのを最後まで考えてしまう作品だった。
個人的な感想:コミカライズ
この作品のコミカライズは大人気のようで、
スピンオフ漫画まで2作品も連載している。
それほど大人気な作品であり、
私が気づいていない面白みがあるのかもしれない。
久しぶりに「なろう系」の洗礼を味わったような作品だった。



