「RErideD-刻越えのデリダ-」レビュー

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SF

評価 ★★☆☆☆(24点) 全12話

あらすじ 2050年。技術者デリダ・イヴェンは、リビルド社で自身が開発に携わった自律機械DZにバグがあることに気付く引用- Wikipedia

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高難易度タイムリープ

本作品はTVアニメオリジナル作品。
監督はSTEINS;GATEでお馴染みの佐藤卓哉、制作はGEEKTOYS。

バタ臭いキャラクターデザイン


引用元:公式サイトより ©RErideD partners

見出して感じるのはキャラデザのふるさだ。
特に髪の描き方は2018年のアニメというよりは
2000年代前半の深夜アニメのようなデザインであり古い。
2000年代前半のアニメを何本か見れば似たようなデザインのキャラがいそうなほど、
個性をまったくもって感じない。

せめて主人公かヒロインのどちらかが特徴的ならば違ったかもしれないが、
地味の極みだ。見ている側が直感的に感じる「かわいさ」や「かっこよさ」がなく、
作画自体のクォリティも低いため余計に古臭さを感じる。
キャラ原案は灰羽連盟などの安倍吉俊さんなのだが、
とてもそうは感じない。

1話の時点で作画崩壊ギリギリのクォリティというのは
オリジナルアニメとしてはかなり厳しいと言わざる得ない。
予算なのかスケジュールのどちらの問題なのかはわからないが、
そういった制作側の都合が1話時点で作画から透けて見えてしまう。

ツッコミ所


引用元:公式サイトより ©RErideD partners

序盤からこの作品のツッコミ所は凄まじい。
作画の悪さによる演出の悪さもあり、
そのせいで「ギャグアニメ」のようなシーンになってしまっている。

主人公たちは自律機械を開発している技術者だ。
しかし、開発している機械にバグがある事がわかり、
自分たちの会社が開発している自律機械を軍事利用していることも分かる。
軍事利用をするため、バグが公になりリコールされるのを防ぐために
主人公たちは狙われるハメになる。

こんなシリアスな状況にもかかわらず、
車で逃げた先で大勢で追い詰めているのにあっさりと主人公を逃がす。
それだけならまだいいが、逃げた主人公は逃げている途中に「穴」におちる。
しかも都合よくそこにコールドスリープの装置があり、
主人公はまるでピタゴラスイッチのようにそこに吸い込まれて
コールドスリープしてしまう。主人公の意思ではない(笑)

あまりにも雑に敵も主人公も描きながら、
強引にコールドスリープさせてしまい、目が覚めると10年の月日が経っている。
色々とツッコミポイントが序盤からたくさんあり、
ギャグアニメなら良いのだがシリアスなSFアニメで
こんなギャグテイストはいらないだろう。

多くの視聴者を失ったと感じさせる1話であり、
せめて作画の質くらいもう少しなんとかならなかったのか?と感じるほど
低クォリティすぎる1話だ。

過去改変


引用元:公式サイトより ©RErideD partners

この作品はいわゆる「タイムリープ」の要素もある。
10年の月日が経って目覚めた主人公だが、バグがあった自律機械は
街中で大量に動き回っており、国は戦争状態。
自分が10年前になんとか出来ていれば止められていた現状が目の前に広がっている。

そんな中で主人公は「過去」に「意識」だけを送れることが分かる。
なぜそんな事ができるのか?というのはわからないままに、
主人公は何度も何度も過去改変を行おうとするがうまくいかない。

この作品の過去改変のルールは非常に厳しい。
まず人間の生死に直接関わるような過去改変はできない。
更に同じ時間にもう1度意識を送ることはできない。
しかも、過去改変を行うと主人公が知らない記憶も生成される。

非常に厳しいルールだ。
本来タイムリープというものは「同じイベント」の中で、
何度も繰り返す悪い結果の中で行動や言動を変えながらいい結果に導くものだ。
しかし、この作品の場合は同じイベントシーンには戻れない。

こういう細かいルールなどがわかってくるのが中盤であり、
序盤は敵から逃げつつ、過去改変をしようとするという展開であり、
主人公自体も何をどうして良いのかわからないうえに状況を把握しきれておらず、
みてる側も把握しきれない。
過去改変しても本当に微妙にしか変わらないのも地味なポイントだ。

しかし、こんな厳しいルールの中で主人公がどうやって未来を変えるのか。
この作品の面白さはそこにあり、それが気になってくる。

余計な設定


引用元:公式サイトより ©RErideD partners

ただ、この作品はそんな気になる部分をなかなか勧めてくれない。
特に敵キャラは良い所で邪魔をしてくる割には、
敵キャラの行動原理がいまいちわからなかったりする。

作画の質が悪いのにアクションシーンや戦闘シーンが多いのだが、
主人公が強いんだか弱いんだかよくわからないせいで、
戦闘シーンは完璧にギャグだ。
ついさっきまで全然銃弾が当たらなくて苦労してたはずなのに、
仲間がピンチになると全段命中するレベルでエイム力が上がったりする。
ご都合主義があまりにも強い。

終盤になるとさらに設定を足してくる。
「AIの自我の目覚め」というそれだけで大作SF映画一本できるような
設定が追加されストーリーも描かれるのだが、正直必要性を感じない。
この作品は色々なSF映画の設定をつまんでいることがみていても分かるのだが、
1クールの10話で更に設定をつまむ必要性はないだろう。

綺麗にまとまってるはずなのだが…


引用元:公式サイトより ©RErideD partners

この作品のストーリーは綺麗にまとまっている、いわゆるハッピーエンドだ。
ただ、そのハッピーエンドに至るまでの過程が非常に強引かつ雑であり、
きちんと設定や伏線も回収しており、
「なぜ主人公がタイムリープを行えたのか」というような設定もきちんと
説明されるのだが、説明されてもいまいち納得できない。

確かに説明はされているし「なるほど、そういうことだったのか」と
思える設定ではあるのだが、よく考えるとツッコミところが多い。
良くできているように見えて細かい部分が良くできていない。
「詰めの甘さ」みたいなのを感じてしまう設定が非常に多く、
確かに物語としては綺麗に終わっているのだがモヤモヤしたものが残る。

難易度が高い過去改変でどうやって未来を変えるのかという肝の部分も、
主人公の本当に些細な「選択技」の違いだけで、
戦争が起こらない未来につながってしまうのも微妙なところだ。

アドベンチャーゲームで言うなら最初の選択肢で
「ヒロインの意見にしたがう」「ヒロインの意見に従わない」という、
これだけの選択肢であまりにも未来が変わってしまう内容は、
どうにもスッキリするようでしていない感じの作品だった。

総評:ストーリー自体は決して悪くない


引用元:公式サイトより ©RErideD partners

全体的に見てストーリーを思い返すとそこまで悪くないストーリーだ。
1クールの中でタイムリープを何度も行い最終話で正解にたどり着き
ハッピーエンドになる。なぜタイムリープができたのか?などの
設定もきちんと回収しており、綺麗にまとめてる風に感じることのできる作品だ。
しかし、綺麗にまとめてるはずなのに引っかかる部分が多い。

1クールという短い尺の中で盛り込みまくった設定は使い余してる部分も多く、
戦闘シーンやアクションシーンは非常に多いが
作画が悪いせいでギャグにしか見えない。

ハッピーエンドなストーリーではあるものの、
そこに至るまでの展開が強引かつ雑にまとめ上げてる感じもあり、
特にキャラクター描写に関しては殆ど出てこないヒロインや、
流されるままの主人公だったりと掘り下げが甘いキャラクターが多い。
設定が多いせいで、その設定を綴るためのストーリーを展開するのに必死で
キャラ描写が雑になってる感じは否めない。

もう少し細かい部分をしっかりと描きつつ、
キャラクターたちもきちんと掘り下げつつ、丁寧にストーリーを見せてたどり着いた
最終話ならモヤモヤしたものは感じなかったかもしれない。
決してストーリーは悪くないのに素直に面白かったといえない
何ともいたたまれない作品だった。

個人的な感想:理解してるようでしていない


引用元:公式サイトより ©RErideD partners

結局ストーリーを思い返すと「結局アレは何だったんだ?」という部分も多く、
1度見た限りではきちんと内容を理解しきれない部分がある。
ただ、理解してもツッコミところもあるせいで、
理解した所でこの作品の面白さが増すわけではない。

もう少し掘り下げるべき部分を一切掘り下げずに
「がばーっと」ストーリーを展開しているような作品だ。
最終話まで見れば面白かったかもしれないと思える作品だが、
おそらく多くの視聴者は1話で見るのを辞めてしまっているだろう。

売上にもそれは響いているようで売上枚数すら出ていない。
爆死の中でも相当なレベルの爆死だ。
制作会社はこの作品が初制作の作品であり、できたばかりの会社だ。
そういった意味では「はじめて感」あふれる部分も多く、
初作品で気合が入りすぎて空回りしてしまった感じも否めない作品だ。

おそらく同じ内容でゲームとして発売されたら面白くなったかもしれない。
色々なエンディングを経て、そのセーブデータを持ったまま新しく始めると、
真のエンディングにたどり着ける選択肢が現れるみたいな作品だ。
やりたいことは分かるうえに惜しさは感じるだけに
制作会社のGEEKTOYSの次回作に期待したい所だ。

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