世紀末オカルト学院

評価/★★★★☆(66点)

世紀末オカルト学院 評価

全13話
監督/伊藤智彦
声優/日笠陽子,水島大宙,茅原実里,高垣彩陽,花澤香菜ほか

あらすじ
時はまさに世紀末の1999年。長野市松代の皆神山頂にある私立ヴァルトシュタイン学院では、学長や生徒が日夜オカルト研究に明け暮れており、敷地内では怪奇現象もしばしば起こるため、周辺の人々は「オカルト学院」と呼んでいた。

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スプーン曲げは世界を救う

ソラノヲト、閃光のナイトレイドと続けてきた
アニメノチカラの3作品目の本作品。

基本的なストーリーはSfファンタジー。
1999年の世紀末、山奥にある学園長が死に、その娘である「マヤ」が転校してくる
オカルトが好きな父親だったが、彼女自身はオカルトが嫌いだった。
そんな彼女が転校してきた学校は不思議な事が起こるため「オカルト学園」と呼ばれていた。
そんな時、宇宙人に侵略されている未来から
ノストラダムスの大予言を起こさないため、1人の男がタイムスリップしてきた。

序盤は未来からやってきた文明とオカルト嫌いのマヤを中心とし様々なオカルト現象が起こる。
20代後半の方なら懐かしさすら感じる
「チュパカブラ」や「キャトルミューティレーション」や「スプーン曲げ」、
そして「ミステリーサークル」などの
流石、雑誌ムー監修の作品だけあって胡散臭さと同時にオカルト本来の好奇心を
くすぐられるようなオカルトを題材にしている。

そんな怪しげなオカルト要素を混ぜつつ、未来からきた男は「マヤ」と協力しつつ
宇宙人に支配された未来を救うため、ノストラダムスの大予言が起こる鍵を探しながら
ストーリーが展開される。
時には天狗と戦い、時には臨死体験をし、時にはUFOを追いかけて。
こういうオカルト好きならばたまらない展開ばかりだろう

オカルト要素だけだと緊迫した空気が流れるのだが、適度にギャグが入ることによって
シリアスになりすぎずキャラクターに感情移入しやすい
様々な伏線を張りつつ、ホラーとギャグとSFを合わせたストーリーは
テンポよく軽快に進み、安定感のある面白さを得ることが出来た。

しかし、終盤。
1クールでオリジナルストーリーなので仕方のないことなのだが
あまりにも展開が早く詰め込みすぎた内容になっていた。
特に11話あたりからストーリーが急に進んだような感覚になっており、
それまでたしかに怪しかったキャラクターだったが、
あまりにもあっさりと正体をさらけ出してしまっており、
彼女の事情やバックボーンが「魔女」という言葉だけで片付けてしまっているのは残念だ

ただ、本当に11話は色々と衝撃的で1話から一切予想ができない内容だ。
いきなり登場人物の変身シーンが描かれ、魔法合戦が始まると誰が予想できたでしょうか(苦笑)
さらなる急展開の最終話も人によっては若干戸惑うかもしれない。

終盤の急展開は様々な伏線や設定をぶっ飛ばしながら進んでいた感もあり、
あの方法以外では見終わったあとに細かい設定や伏線が気になってしまったかもしれない
ある意味ではプラスに働いたともいえるだろう。

序盤からの重要な要素である「ノストラダムスの鍵」の正体、
そして、その正体が分かっているのに起こってしまう「ノストラダムスの悲劇」など
最終話にして「怒涛」としか言いようのない展開は、
残り10分もないのに物語が終わるのか!?というような不安さえ感じさせる(笑)

しかし、そんな不安さえも吹き飛ばす。
最後の最後で「主人公」が「主人公」として行動する。
最終話の「スプーン曲げ」は、このシーンを描くためにこの作品が作られたのではと
感じるほどの名シーンだ。
SF、オカルト、ファンタジー、ギャグなど色々な要素を入れて進んできた作品は
最後に「タイムパラドックス」で物語が終わりを告げる。

ただ、1クールで綺麗に締めてはいるものの気になる部分も多い
終盤の登場人物の豹変や街の住人の豹変など2クールなどでじっくりと
徐々に、徐々に、徐々に、描けばオカルト作品本来の「怖さ」が描写できそうだっただけに
1クールという尺の短さゆえに、終盤で一気に話をすすめるしかなかったのは残念だ。

それこそ、もっとオカルト話はあるだけに2クールでも問題はなかったはずだ
内容はいいだけに、1クールという尺の短さが名作ではなく
B級作品の中の名作になてしまっている、面白いのだが、名作とは言い難い。
ただ、1クールという短さ故にしばらくするとまた見たくなる作品の1つだ

全体的に見ると全話しっかりと楽しむことができ、伏線の回収やSF設定の甘さなどもあるものの、
荒を探さなければ素直に楽しむことができる作品だ。
キャラクターデザインは1999年という設定のせいもあるのだろうが若干が古く感じるが
90年台の雰囲気とオカルトの雰囲気を後押ししており、
たまに崩れそうな感じはあるものの安定している。

更に声優さんは非常にレベルの高い方が多く安定していた。
「次回予告」で流れる声優さんによる1999年代のカバーソングはある意味必見だろう。
ラブマシーン、BE TOGETHE、アジアの純真など懐かしくいいアイデアだった
EDではなく予告というところがこの作品らしい(笑)

1クールという短さゆえの練り込み不足は感じるものの
「世紀末オカルト学院」というタイトルらしい作品になったといえるだろう。
このタイトルにピン!と来た方は是非身てほしい。
B旧作品の名作とはこういう作品なんだなと感じるはずだ(笑)

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