「あるゾンビ少女の災難」レビュー

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サスペンス
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評価 ★★☆☆☆(20点) 全79分

あらすじ ある夏休みにオカルト研究部メンバーが大学敷地内の図書館資料庫に肝試しとして侵入する。中にお宝があると聞かされていたメンバーが手分けして物色する中で高貴な女性のミイラの入った棺を発見する引用- Wikipedia

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これはひょっとしてギャグでやっているのか?

原作は2007年に発売されたライトノベル作品。
2013年に実写映画化もされており、なぜか2018年にWebアニメになった。
監督は岩見英明、制作はGONZO、スティングレイ

古い


引用元:©2018 池端亮・KADOKAWA刊/スティングレイ

見出して感じるのは作画の質の古さだ。
キャラクターデザインの段階から妙にバタ臭く、
とてもじゃないが2018年制作のアニメとは思えないほど古い。
15年くらい前のアニメですと言われたほうが納得できるくらいだ。

制作にGONZOが関わってるという部分も大きいが、
2000年代前半の深夜アニメっぽさすら感じる。
キャラクターデザインに特徴らしい特徴もなく、
非常に淡々とした始まりは逆に独特な雰囲気すら感じさせてくる。

都市伝説を信じた大学生5人が「徳川埋蔵金」を探すために
誰も居なくなった山間の大学にこっそり侵入する所から物語が始まる。
そこには「良家のご令嬢」のミイラがいて、大学生の一人が
ミイラの体から「石」を取り出し持ち帰ってしまい…
という所からストーリーが始まる。

言わずもがな、この作本はホラーアニメである。
ホラーだからこそ逆にこの古臭い作画は悪くないと感じさせてくれる。
古い作画だからこその独特な雰囲気がホラー感を増長させている。

テンポ


引用元:©2018 池端亮・KADOKAWA刊/スティングレイ

この作品は致命的なまでにテンポが悪い。
最初のミイラを発見し、石を取り出すという物語の導入部分に10分も掛けており、
そこに至るまで差して面白い話やキャラ描写があるわけでもない。
非常にどうでもいいシーンを無駄に入れることで尺を稼いでいる感じすらある。

淡々としているという言葉が1番わかりやすいかもしれない。
常に一定のテンポでストーリーが進んでおり、もう少し省いて描いてもいい部分も
もう少しじっくり描いてほしい部分も同じようなテンポで描いている。

話が盛り上がってくるのが開始15分くらいからとやや遅い。

えぇぇぇぇ!?


引用元:©2018 池端亮・KADOKAWA刊/スティングレイ

おそらく最初の「被害者」のシーンで誰もが思わず声を上げてしまうはずだ。
それはホラーだからこその怖さではなく、
とんでもなく突然かつ滑稽な死に様だからだ。

ミイラの状態から目覚めた「お嬢様」が大学の図書室に
忍び込み情報をパソコンで集めている最中に
管理人のおじいさんがそんな彼女を発見し、何をしているのかと問い詰める。
見た目は普通の少女な彼女は「あの~その~」と言い訳を考えていると、
管理人のおじいさんは手を引っ張って、いいからこっちに来いという。

ここまでは自然な話の流れだ。だが次の瞬間、彼女が思わず
管理人のおじいさんの手を振りほどこうとすると、勢いよく
管理人のおじいさんの体がぶっ飛び、壁に叩きつけられて死ぬ(笑)
あまりにも唐突な管理人のおじいさんの死に笑うしか無く、
無駄に脳みそが飛び出ているグロさと相まって大爆笑するしか無い。

脈絡や流れなんて無い、唐突すぎるキャラクターの死が
あまりにも唐突すぎて、グロ描写も激しすぎてギャグにしか見えない。
この瞬間にこの作品がホラーの皮を被ったギャグアニメだと認識してしまう。

管理人のおじいさんの死体をミイラの少女の一人が食べだしたかと思えば、
そのおじいさんの姿に変身している。
どういう仕組なのか?と一瞬考えてしまうが、突っ込むだけ無駄である(笑)

次々と…


引用元:©2018 池端亮・KADOKAWA刊/スティングレイ

話が進めば進むほどどんどんとキャラクターは殺されていく。
が、もうギャグアニメとしか思えないほど唐突だ。
ゾンビな少女に鼻の下を伸ばし、肩を組もうとすればその腕をいきなりちぎり、
逃げ惑う彼の頭もちぎり取る(笑)

文章で書くととんでもなく「グロ」いシーンに感じてしまうが、
映像としては作画の質と唐突すぎる展開も相まってギャグにしか思えず、
淡々としたテンポで次々と犠牲になる大学生たちと、
どんどんと殺していくゾンビという構図に何の怖さも感じない。

二人のゾンビが可愛らしい少女だからというのもあるかもしれない。
早見沙織さん演ずるご令嬢はどこか抜けており、天然みたいなキャラクターだ、
思わずぶっ飛ばして殺してしまったり、腕を引きちぎってしまったりと、
ドジっ子のように人を殺していく。
もうひとりのゾンビは彼女に使える使用人であり、
ロリロリな見た目で彼女に真面目に使える姿は可愛らしい。

ご令嬢が奪われた石は彼女たちの肉体を維持するために必要なものであり、
取り返すために次々と殺していく。
設定だけ見ればホラーなのだが、淡々としたテンポと唐突な展開、
可愛らしいキャラクターのせいでシュールな笑いを生んでしまっている。

便器


引用元:©2018 池端亮・KADOKAWA刊/スティングレイ

3人目の被害者は便器を投げつけられて死ぬ(笑)
死に様としては確かにグロいはずなのだが、便器を投げつけられるという
最後はもはやわざとギャグにしているようにしか見えない。

ホラーとしてはある意味、正しいのかもしれないが
「どんな死に方にするか」に重きをおいており、
見る側もそんな死に様を楽しんでいる。
唐突に壁に叩きつけられたり、腕引きちぎられたり、便器を投げつけられたり、
急に殺される大学生たちの姿はシュールなギャグだ。

「通信教育」で空手を習ったキャラとのバトルシーンなどもあるものの、
最終的には無残なまでに叩きつけられて死ぬ。やりすぎなくらいである。
ゾンビたちにヤラれるのは理解できるが、人間サイドが人間を殺す場合もあり、
色々とメチャクチャである(笑)

設定


引用元:©2018 池端亮・KADOKAWA刊/スティングレイ

意外にも設定はきちんとしている。
二人のゾンビの少女がゾンビになった原因やバックボーンもしっかりあり、
ゾンビがなぜミイラになったのか、なぜ石が盗まれたのかなど
シュールなシーンと違ってストーリー部分は悪くない。

ただ、基本的な部分は悪くないのに展開がどうにもギャグだ。
ゾンビ少女の「石」を狙っていた兄妹は、妹に永遠の命を与えるために
石を探していたようで、妹の体内に石を入れている。
兄は妹ラブであり、キスシーンなんかもあるのだが、キスした直後に
妹に心臓をえぐり出されて殺される(苦笑)

正直、展開が非常に唐突すぎて、どうしてこうなった?と思うような展開が多い。
シリアスシーンなのに唐突にバスケットボールでドリブルしだし、
ゾンビ少女をゴールポストに投げ込んだりと、
もはや笑わせるためにやってるとしか思えないようなシーンばかりだ。

結局、ほとんどの人間が殺され、ゾンビが石を取り戻して終了である(笑)

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総評:このシュールさ悪くない


引用元:©2018 池端亮・KADOKAWA刊/スティングレイ

全体的に見て非常に荒唐無稽な作品だ。
唐突に殺される人間たち、ギャグのような死に様の数々、
笑わせるためにやってるいのか?と思うほどのシーンの数々、
そんなギャグなシーンに加えて基本的な設定は割としっかりとしており、
二人のゾンビな少女たちも可愛らしさがある。

何とも評価に困る作品だ。
いわゆるB級、いやC級のゾンビやホラー映画のノリがある作品であり、
安易に頼るグロ描写や唐突な展開の数々は本来なら怖さを感じる描写だが、
なぜだか笑ってしまう。

声優陣も無駄に豪華であり、感覚的には吹き替えだけはやたら豪華な
深夜にやってるアメリカ映画のような感覚で見終わってしまう作品だ。
素直に面白い作品と言えない部分は多いものの、
逆に駄作と切り捨てるにはもったいないとも感じてしまう。

こういうC級で低予算で安易な展開の数々が好きな人にとっては
たまらない作品かもしれない。

個人的な感想:低評価が多かった


引用元:©2018 池端亮・KADOKAWA刊/スティングレイ

一昨日くらいに初めて知った作品であり、割と評判は悪かったが
一部の人は大絶賛しており、興味深い作品だった。
見てみるとその両者の反応が納得できるような内容であり、
確かに賛否両論が別れる作品だ。

二人のゾンビな少女を早見沙織さんと小倉唯さんが演じており、
敵の兄を杉田智和さん、妹を白石涼子さんが演じている。
何とも豪華な配役だ(笑)

早見沙織さんと小倉唯さんが演じてるからこそ、
二人のゾンビ少女に妙な愛着が湧いてしまい
最後まで笑いながら見ることができた作品だ。

現在は各配信サイトで見放題で配信されてるので、
ぜひ、このC級のノリがきらいじゃない方は見てみると
ツボに入ってしまう作品…かもしれない(笑)

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