ラブコメ

「おとなりに銀河」レビュー

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評価 ★★☆☆☆(26点) 全12話

TVアニメ「おとなりに銀河」第1弾PV | 2023年4月放送開始!

あらすじ 少女漫画家・久我一郎(ペンネームは「ここねモモティ」)は、父親が亡くなったことをきっかけに、妹や弟を養うために日々懸命に働いていた引用- Wikipedia

男だけ理不尽すぎるラブコメ

原作はgood!アフタヌーンで連載していた漫画作品。
監督は木村隆一、制作は旭プロダクション。
同時期にNHKでドラマ化もされていた。

ヤングケアラー

主人公はいわゆる「ヤングケアラー」だ。
父が亡くなり、年の離れた姉弟の面倒を見ないといけない。
彼は漫画家であり、忙しい日々を送っている。
幼い兄弟の世話、締切匂われる日々、お金にも余裕はない。
それでも二人を大学に活かせるためにもお金を稼ごうとしている。

そんな彼のもとに「美人」のアシスタントがやってくるところから物語が始まる。
喪服のように見える真っ黒な服を着ている。
若い未亡人のような見た目をしており、
1話冒頭では誰かの葬式に参加している。

どこか不思議なバックボーンを匂わせつつも、
彼女は漫画家のアシスタントとして優秀だ。
だが言動が常に怪しい。

主人公の幼い姉弟を見て「子どもたち」といったり、
3人の事情をしると
「交信がなくても高度なコミュニケーションをえてるんですね」
と意味深なことをいったりする。

1話はそんな二人が出会い、主人公の漫画家としての日常が描かれるが、
淡々と描かれてしまっており、
ややテンポ感の悪さを感じてしまう。

尻尾

そんなヒロインにはなぜか「トゲ」のような尻尾が生えている。
主人公は徹夜明けの寝ぼけ眼でそれを触ってしまうと、
強制的に「婚姻関係」が結ばれてしまう。
そんなヒロインは「流れ星の民」の姫であることが発覚する。

意味不明だ。簡単に言えば彼女は「宇宙人」だ。
正確に言うと宇宙人ではなく寄生生物にちかいもののようで、
そんな寄生生物が流れ星に乗って地球にやってきて、
ヒロインの祖母にとりついてる。
そんな寄生された人々の三代目にヒロインはあたるらしい。

そもそも宇宙人らしさというのもまるでない。
お尻にはトゲのような尻尾が生えてるくらいで、
電撃を放ったり、空を飛べたりするわけでもない。
せいぜいヒロインの生まれ故郷である島の民と
ある程度近くにいるとテレパシーみたいなものが使えるくらいだ。

漫画家のアシスタントとしてやってきたヒロインが実は宇宙人で、
そんな宇宙人と偶然、婚姻関係になってしまった。
話の展開としてはわかりやすいものの、
それこそ「うる星やつら」や「Toloveる」、
最近では「トニカクカワイイ」など似たような設定の作品も多いせいもあって
新鮮味も薄い。

うる星やつら、Toloveる、トニカクカワイイなどの
1話のインパクトと比べると、この作品はインパクトも薄く、
漫画家としての作業シーンなど地味すぎる1話になっており、
ヒロイン自体は可愛く描かれてはいるもののそれだけだ。
アニメーションとしてのみごたえすらない。

許嫁

ヒロインは本来は親が選んだ相手を結婚する予定だったものの、
漫画というものをしり、主人公の漫画を読み「恋愛」にあこがれて、
島を抜け出している。
この時点ですでに「宇宙人」という設定がいらない。

田舎の古いしきたりが残っているところに住んでいた
世間知らずの女の子が、漫画で恋愛に憧れて、
親がきめた結婚に反対して家を出て主人公の漫画家のアシスタントになる。
これだけで十分、話が成立しているのに
「宇宙人の子孫」的な訳のわからない設定が邪魔をしている。

しかも、主人公が尻尾に触ってしまったことで「縛り」のようなものも生まれている。
二人は一定距離離れると苦痛や発熱などの症状がでる。
主人公は彼女の「支配下」にあるらしく、
姫を守るために婚約者はそういう縛りが発生する契約のようだ。

契約

ヒロイン側にはそういうリスクはないらしく、
主人公だけが一方的に不幸な目にあっている。
勝手に彼女の尻尾を触ってしまったことは彼の責任では有るものの、
彼女に「ペン先」が刺さっていると勘違いしたからこその行動だ。

尻尾の構造がどういうふうになってるかはわからないが、
本来なら隠さないといけないものを徹夜明けで寝ている状態とはいえ
絶対に触られてはいけないものを丸出しにしているヒロインも意味不明だ。

一定距離離れると発熱などの症状が出る。
これは百歩譲っていいとして、例えばヒロインの機嫌を損ねるだけでも
主人公の体調が悪くなる。常に彼女のご機嫌を取らなければならない。
主人公が原因でなくとも「満員電車で不愉快」になったくらいでも
主人公の体調は崩れる。彼女に無許可で体に触れると鼻血まで出る始末だ。

こんな設定の中で「対等な男女関係のラブコメ」を描くほうが無理がある。
完全な支配下、主従関係だ。
支配に置きたい男にトゲを触らせれば、その男は一生、
離れることは出来ず、機嫌も取り続けなければならない。

そういうものがあるからこそ、普通の恋愛に憧れる
ヒロインの気持ちも分からなくはないのだが、
ラブコメというよりは支配隷属関係が序盤で形成されてしまっているため、
そのあたりの設定をどうにも飲み込めない。

大家

主人公は漫画家兼大家をしている。
そんな大家をしているアパートに主人公家族もヒロインも、
従姉妹も住んでおり、更に他にも住民がいるものの、
この住民に関してはほぼ出番がない。
「アパートの大家」という設定が序盤の時点で死んでいる。

かつてアパートに住んでいた住民が訪ねてきたりするが、
特に居ても居なくてもいいキャラクターも多く、
ラブコメでは有るものの「恋のライバル」が出てくるわけでもない。

二人にとって「恋愛の障害」になるような人物がおらず、
恋愛する余裕にない主人公と、恋愛という概念をはっきりと
自覚できていないヒロインが少しずつ近づいていきながら、
イチャイチャを繰り返している感じだ。

主人公の漫画家という設定も活かされていたのは最初くらいで、
あとは中盤にヒロインが他の漫画家のところにアシスタントに
行くぐらいで、ろくに活かされない。

漫画家、宇宙人、大家。

見守るだけ

そういった低刺激ラブコメは最近多いが、この作品もそのたぐいだ。
シリアスな展開もなく、ラブコメにおける障害やライバルもなく、
淡々と主人公とメインヒロインのイチャイチャを描いている。
話における盛り上がりが生まれておらず、その盛り上がりを作るための、
ヒロインの謎の宇宙人設定だ。

その設定がただのヒロインの機嫌取りにしかなっておらず、
ヒロインがちょっと嫉妬したりすると、主人公がそれを察し、
彼女の気持ちをカバーしに行く。
トゲの設定がなければ、この機嫌取りシーンにはならず、
ヒロインが不機嫌になって喧嘩したりというパターンがラブコメの常だが、
この作品はそういうストレスになる展開を一切描いていない。

だからこそ盛り上がりがない。
強いギャグもなければ少年漫画のようなラッキースケベもない、
そもそもラッキースケベをやれば下手したら主人公が死ぬような設定だ。
あくまでも、何の障害もない二人の男女の恋愛を見守るだけの作品だ。

序盤の段階で二人は相思相愛になっており、
宇宙人設定による謎の契約は有るものの、
そんな契約はさておいて二人は付き合うことになる。
トントン拍子に関係性が進展していき、進展するたびに、
ヒロインが顔を赤らめる。

このヒロインをかわいいと思えるかどうかがこの作品のすべてといってもいい。
家庭事情故に、ろくに恋愛経験もない二人が、
まるで高校生のようなウブな付き合いを繰り広げている。

本来は作画のクォリティや演出でその可愛さを際立てるのが
「アニメ」という媒体での肝では有るものの、この作品はそこが普通だ。
ヒロインの可愛さが印象づくような演出や作画がなく、
盛り上がりどころであるヒロインの可愛さを感じるシーンの
盛り上げ方が甘いせいで、盛り上がりどころになっていない。

序盤こそそこまで作画のクォリティは悪くない感じだったが、
中盤くらいからはところどころ息切れも見えるだけに
余計に淡々と物語が進んでしまっている印象だ。

特に5話の動物園の動物たちが、
動物によってクォリティが違いすぎるのは
ちょっと笑ってしまったくらいだ。

プロポーズ

中盤、実質プロポーズ的な流れになる。
亡くなった父への墓参り、そして報告、
このあたりの流れも「めぞん一刻」などを意識したのであろうことを
感じるシーンであり、二人の距離がどんどんと近づいていく。
季節もどんどん過ぎ去っていく、中盤をすぎると季節は冬だ。

クリスマスや温泉旅行、正月など
イベントをこなしていきながら二人の仲がどんどんと進展していく。
主人公に恋心的なものを抱いていた従姉妹などもいたり、
幼馴染もかつては主人公に想いを寄せていたようだが既に既婚者であり、
特に障害にもならず盛り上がりどころにもならない。

終盤になっても「トゲ」の問題は残っている。
ヒロインが自分が納得できないこと、自分の意見を押し通すために
不機嫌になり悲しくなると主人公が倒れる。
女性の言うことを聞かないと男性が体調不良になる。
この女尊男卑ともいえる状況が最後まで飲み込めない。

終盤になると、ようやく「障害」ともいえるヒロインの親がやってくる。
彼女はなくなった祖母の遺言が有るからこそ自由にできている、
だが、母親の理解を得ていない。
母親は主人公とヒロインの付き合いすらも許していない。

ヒロインは流れ星の民の姫として民を治める星の子らしいのだが、
それがそもそもよくわからない。
別に姫が居なくとも民が死ぬわけでもなく、民は民で
島で暮らしているうえに人間と見た目はほぼ変わらない。

「姫」の重要性が作品の中で描かれておらず、
民と近くにいるとテレパシーで通じあえるくらいの設定でしか無い。
これでいずれは宇宙へ帰らないといけないとかならば、
まだ母親側の主張は理解できるのだが、
このあたりの設定の詰めの甘さのせいでシリアスな展開になっても
盛り上がりに繋がるわけでもない。

両親から1年という猶予をもらい、両親の問題は解決し、
「トゲ」の問題もあっさりと抜ける。
トゲがあるからこそ本気で喧嘩も言い合いも出来ない、
それは真の意味で男女の付き合いとはいえないという
二人の感情の流れ自体はいいのだが、そんなトゲがあっさりと抜けてしまう。

わざとかと思うほど盛り上がりどころがない。
棘を抜くために島から二人やってくるものの、
その二人の掘り下げもろくになく、印象も薄い。

「トゲ」の契約が消えたら互いの気持ちも消えてしまうのではないか?
そんな不安が二人につきまとうが、結局消えない。
そんなシリアスな展開にならない低刺激なラブコメだ。
最終話はデートをして終わりだ。

原作は完結しているようだが、
アニメでは話の区切りをつけたくらいで終わっており、
なんだかなーという印象で終わってしまう作品だった。

総評:これがトニカクカワイイってやつですか?

全体的にみて設定は多いのだが、その設定を使いこなせていない作品だ。
漫画家という設定も序盤以外はたまに思い出したくらいでしかなく、
アパートの大家という設定も、アパートの住民はほとんど出てこず、意味がない。
ヒロインの宇宙人という設定もよくわからず、
お尻にトゲのような尻尾があるというくらいだ。

序盤はそんな突飛な設定が飲み込めず、ヒロインにとって都合のいい
関係性をなかなか飲み込めず、終盤になってその関係性があっさり解消されてしまうこともあって、
この設定は果たして必要だったのだろうか?とすら感じてしまう。

キャラクターも使いこなせておらず、
従姉妹や幼馴染など別に居ても居なくてもいい存在であり、
島の住民も終盤にやってくるが、ほとんど出番はない。
アパートの住民と同じく居ても居なくてもキャラクターが多すぎる。

設定、キャラクター、どれも出したはいいものの使いこなせていない。
根本に有る「家庭事情故に恋愛ができなかった」大人の男女の
恋愛模様自体は悪くないものの、
そんな恋愛模様を邪魔する設定があまりにも多く、ノイズにしかなっていない。

ストーリー的にも淡々としており、
二人がイチャイチャしてる様子をただただ眺めるような作品だ。
ヒロインの可愛さを感じられればもう少し違ったかもしれないが、
作画も中盤からはクォリティがおち、演出面でも力不足な部分が多く
決定的なシーンの盛り上がりに欠けてしまっている作品だった

個人的な感想:代償がでかすぎる

宇宙人の設定がなければもう少し受け入れられたかもしれないが、
トゲの設定だったり宇宙人の設定がどうにも受け入れきれない作品だった。

例えば序盤に出てくるヒロインの「父」がなぜか車椅子に乗っており、
終盤には腕を骨折した状態で出てくる。
これはヒロインの「母」がヒロインのことでイライラしているせいで
トゲの契約の代償として貧血などで体勢を崩して怪我をしているようだ(苦笑)
あまりにも理不尽すぎないだろうか…

トゲの契約自体は解消したものの、
二人が将来的に結婚する時にまた契約をするのか?など
細かい部分も気になってしまい、作品を楽しめなかった。

「トニカクカワイイ」などこの手の低刺激なラブコメは最近増えてきているが、
私はこの手のジャンルが苦手なことがはっきりと分かる作品だった。

土鍋で炊く白飯だけ、それだけでも十分だ「甘々と稲妻」レビュー
評価★★★★★(85点)全12話 あらすじ 半年前に妻を亡くした高校教師犬塚公平は、男手ひとつで幼稚園に通っている幼い娘つむぎを育てていたが、料理がほとんどできないため、出来合いの食事や外食ばかりの日々を送っていた。 引用 - Wikipe...
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  1. 匿名 より:

    宇宙人設定は必要性が無い
    大屋設定もほぼ死に設定
    漫画家要素も途中から空気化
    これらの要素を上手く使えば独自の面白さは出て来そうだけど、活かせずに無味無臭なラブコメ?になってしまった