コメディ

「テルマエ・ロマエ」レビュー

3.0
コメディ
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評価 ★★★☆☆(41点) 全5話

アニメ「テルマエ・ロマエ」PV

あらすじ 。浴場を専門とする設計技師ルシウス・モデストゥスは、革新的な建造物が次々に誕生する世相に反した、昔ながらの浴場の建設を提案するが採用されず、事務所と喧嘩別れしたことで失業状態に陥ってしまう。引用- Wikipedia

ぬるい!!!

原作は漫画な本作品。
阿部寛出演で実写映画化もされている
一話10分程度のフラッシュアニメとして6話作られた。
監督は谷東、制作はDLE

DLE

この作品の制作は「鷹の爪」などでおなじみのDLEということから
察する方も多いと思うが、いわゆるFLASHアニメだ。
アニメーションとして飲みごたえは薄く、
基本的には止め絵を申し訳ない程度に口などを動かしているだけにすぎない。

ただ、そんな作画枚数の少なさを感じさせるアニメーションでは有るものの、
主人公の「ルシウス」のキャラクターデザインはしっかりしており、
1枚絵のクォリティもしっかりとしているからこそ、
作画枚数の少なさはそこまで気にならない。

もともと、この作品は内容的に動きの少ないアニメだ。
戦闘シーンが有るわけでもない、高度な会話劇が有るわけでもない。
この作品はおそらく世界初の「風呂」アニメだ。

タイムスリップ?

主人公は古代ローマの風呂専門の建築技師として働くルシウスだ。
彼は風呂の建築やデザインでスランプに陥っていた。
そんな彼が風呂場で溺れた途端、
現代の日本の銭湯へタイムスリップしてしまうところから物語が始まる。

古代ローマ人が現代の日本の銭湯に来たらどうなるのか。
やや出オチ感のあるネタでは有るものの、
そんな出オチ感のあるネタをこの作品はふくらましてくれる。

何気ない装飾、何気ない備品や扇風機に彼はいちいち衝撃を受ける。
我々にとっては当たり前だ、だが、そんな当たり前が
古代ローマ人だからこそ衝撃を受け、その衝撃を受ける姿が
ギャグになっている。

日本の銭湯でフルーツ牛乳を飲んで衝撃を受けたり、
露天風呂で温泉卵に感激したり、風呂の小物や道具、
様々なものに衝撃を受ける姿がこの作品の肝だ。

そして経験した全てを自分の仕事へ取り入れていく

出世

基本的には単純なストーリー展開であり、同じことの繰り返しだが,
いちいち日本の風呂に衝撃を受けるルシウスの反応が過剰で面白く、
そんな衝撃を受けて自分の仕事に取り入れ、
どんどんと出世していく彼を見ていて
「次はどうなるんだ?」「次は日本の風呂をどこを取り入れるんだ?」というストーリーの期待感が見れば見るほど増していく

彼の出世はあくまで「日本の風呂」が元ネタであり、彼の力量ではない。
古代ローマで現代の日本の風呂の道具や施設を再現させるのは
彼自身の力量では有るものの、アイデアそのものは簡単に言えばパクリだ。
出世をすればするほど、話題に慣ればなるほど彼の本来以上の力量の
仕事が舞い込んできてしまう。

そんな中でも四苦八苦しながらも仕事をこなし、
日本の風呂、銭湯、温泉を古代ローマで再現しようとする彼に
愛くるしさすら感じる作品だ。
ただ、物語的には全5話ということもあって中途半端で
終わってしまっているのは残念なところだ。

総評:お風呂が沸きました

全体的に見てFLASHアニメとしてはよくできており、
テンポよくストーリーを展開し、この作品の魅力を伝えていたが
その反面いろいろな部分で物足りなさを感じてしまい
面白いのだがアニメならではの魅力が薄い。

DLEアニメ特有の「FROGMAN」よる演技も気になるところであり、
更には秘密結社鷹の爪のキャラがいきなり出たりなど、
本来のこの作品の世界観とは違うはずのキャラがいきなり出るというのは微妙だ。
オリジナル作品ならまだしも、原作のある作品で自社キャラみたいなのを出すのは
やや失礼に感じてしまう。

放送時期などを考えると、おそらくは実写映画の宣伝も兼ねた
アニメ化だったと思われるが、
あくまでプロモーションのためのアニメならば納得できる感じの作品だった。

個人的な感想:原作

個人的に原作を読んでしまっていたこともあり、
アニメでの物足りなさを余計に感じてしまった。
実写映画もよく出来ており、2022年にはNetflixできちんとした形で
アニメ化されることも決定している。

そちらがどんな出来栄えになってるのか気になるところだ。

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