とある魔術の禁書目録


とある魔術の禁書目録感想

評価/★★★☆☆(55点)


とある魔術の禁書目録感想

制作/J.C.STAFF
監督/錦織博
声優/阿部 敦,井口裕香,佐藤利奈,岡本信彦ほか
全24話


あらすじ

超能力が科学によって解明された世界。能力開発を時間割り(カリキュラム)に
組み込む巨大な学園都市。その街に住む高校生・上条当麻のもとに、
純白のシスターが現れた。彼女は禁書目録(インデックス)と名乗り、
魔術師に追われていると語る。こうして上条当麻は、
科学と魔術の交差する世界へと足を踏み入れてゆく。




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俺の拳を顔面で受け取りやがれ

原作はライトノベルな本作品。
現在の段階で25巻も出ており、かなりのハイペースで刊行されている。
基本的なストーリーはファンタジー。
魔法と超能力が存在する世界で、あらゆる異能を打ち消すことができる
右手を持っている主人公を中心とし、空から降ってきた少女や電気を放つヒロインに
巻き込まれながら魔法と超能力交差するストーリーを展開する。
序盤は主人公がベランダに干さっていた少女と出会う所から始まる(笑)
まあ、典型的なラノベ的ボーイ・ミーツ・ガールな展開ではある、
ただ序盤から専門用語が多くキャラの魅力があるからこそついていけるものの
時折「なんのこと?」というくらい専門用語が多い。
これは作品の性質上仕方ないかもしれないが、もう少し工夫が欲しかったところだ。
しかしながら世界観とキャラの魅力はしっかりと作られている。
特に2話の戦闘シーンは作画のレベルも高く、
更には魔法と超能力が存在している世界で敵に右ストレートをぶつけることで
決着を付ける主人公の印象を強く残した
ストーリーの流れはリズム感があり心地が良い。
特に序盤の一話から六話までの展開は気持ちがいいまでにストーリーがまとまっており
ボーイ・ミーツ・ガール的展開から、ヒロインを救う主人公、
そして主人公はヒロインを救った結果、記憶喪失になるが
それを隠して一緒に暮らしていく・・・という展開は六話も咲いてはいるが
この作品の特徴も言うべき登場人物たちの会話や主人公の説教がうまく折り重なっていた。
中盤からは今度は科学の世界の話になる。
魔術の世界とは打って変わり、科学の世界では超能力が発達し
学園都市では超能力開発がおこなわれている。
この中盤からは魔術サイドのヒロインである「インデックス」を始め
主人公以外のそれまでに登場したキャラクターの出番がどんどん減る、
世界観が違うから仕方ないのかもしれないが、
今までメインで活躍していたキャラが脇役のようにあ疲れているのは微妙なところだ。
だが、ここで評価は下がらない。
その原因は科学サイトのヒロインである「御坂美琴」の魅力が大きいだろう。
彼女と彼女の妹たち、主人公、そしてアクセラレーターと呼ばれる能力者の話が
中盤からのストーリーの基軸となる。
ここからの展開は若干残酷な描写はあるものの、
敵キャラのアクセラレータの圧倒的なまでの能力や、
それに立ち向かる御坂美琴の行動がキャラクターの魅力を深めており、
魔術側の世界と違い科学側のストーリーでは用語がわりとわかりやすく理解しやすい。
そしてまたも戦闘の決着は右ストレート(笑)
ここらへんで気づくが、このアニメのストーリー構成はきっちりと
「あぁ、ここらへんが第一巻なのかな?」「あ、第二巻の入ったのか」というふうに
ストーリーの区切りが分かりやすく、だいたい5~6話で原作の一巻の構成になっており
分かりやすいくらい物語の雰囲気が変わる。
中盤以降、魔術、科学の世界が交互にストーリー展開していく。
ただストーリーのわかりやすさやキャラの魅力も科学側のほうが優っており、
魔術側のストーリーは難解な用語が多く、キャラ的に深みが浅い人物も多い。
終盤はダークヒーロー的なアクセラレーターの話にもなる。
小さい御坂妹こと打ち止めはロリ可愛く(爆)、
それに対して冷たい態度を取るくせに、打ち止めを自らを犠牲にして救う様は
敵として登場した彼のキャラクター性を深め、魅力を存分に引き上げた
彼の贖罪ともいえる行動は1つのストーリーとしても一人のキャラクターとしても
完成度が高いものになっていた。
むしろ、私は主人公よりもアクセラレータのほうが気に入っている。
アクセラレータと打ち止めとの関係は今後気になるところだ。
ただ最終話も中途半端なところで終わってしまっていて
なんとも尻切れトンボな感じはぬぐいきれない.
更には魔術と科学のストーリーが交わることも少なく、終盤にちょこっと交わったぐらいだ
全体的に見るとチグハグな感じがしてしまう部分がある。
個人的には早めに科学側と魔術側の戦闘が観たかったというのが本音だ、
超能力と魔法の対決なんて・・・ワクワクするじゃないか!(笑)
だが、そういう期待をいだいていたのにちょっとしか描かれてなかったのは、
肩透かしをくらってしまった感が強い。
ただ原作が完結していない点や2期も製作されている所を考えると
一期の段階でこれ以上の出来栄えを求めるのは原作がある作品としては無茶かもしれない。
全体的に見ると、主人公は科学や魔法の世界を行ったり来たりとしているが
他の登場人物は基本的にあまり関わっていない。
24話まで観終わってもストーリー的には「序章」というカンジだ、
色々な伏線や設定が進むのはこれから・・・というところで全24話終わってしまう。
ただ、見ていて思ったのだが、そもそも記憶喪失って設定は必要だったのだろうか?
確かに随所で「記憶喪失」の設定を生かしたシーンはあったが、
全体のストーリーを見たときに「記憶喪失」の設定が必要だったのか微妙なところだ、
もしかしたら、物語の一番大事な部分に関わってるのかもしれないが、
一期の時点では記憶喪失を明かすこともなく終わるので、なんとも言えない。
早い段階でインデックスに記憶喪失であることを明かしたほうが、
物語の起伏ができ、1つのターニングポイントとして
作品の質を高めることができたと思うが、記憶喪失を明かすというシーンを
一期の最終話まで描いていないことで
「本当に記憶喪失とい設定が必要だったのか?」という疑問が生まれてしまった。
ストーリーの方も説明不足な点があり、原作を読んでいないと付いてけないい部分はある。
ただ、そこは魅力あるキャラクターでカヴァーしている部分もあるが
逆に言えば、多いキャラクターの中で誰かに愛着を湧かなければ
ストーリーに付いて生きづらいかもしれない。
物語が完結していない、説明不足などの点が高い評価をしづらくはしているが、
一度見る分には魅力あるキャラクターや独自の世界観にハマってしまう要素はある、
アニメでストーリーが完結した際は評価をあげられるかもしれないが、
今のところこれ以上の評価はしにくいというところだろうか。
2期以降に期待したい作品の1つです。