劇場版 HUNTER×HUNTER 緋色の幻影

☆☆☆☆☆(0点)


劇場版 HUNTER×HUNTER 緋色の幻影 (JUMP j BOOKS)

制作/マッドハウス
監督/佐藤雄三
声優/潘めぐみ,伊瀬茉莉也,藤原啓治ほか


あらすじ
ゴン=フリークスと共に旅をしていたキルア=ゾルディックは兄のイルミ=ゾルディックに「お前には友達はできない」と迫られる夢にうなされていた。
しばらくして二人はマリオネットを操って路上ライブにいそしみ、ライブ終了後に投げ銭を受け取る人形師に出会う。人形師の名はレツといった。




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2013年最駄作作品早くも決定


原作は週刊ジャンプで連載中の漫画作品
現在TVアニメでも放映されており、「ハンターハンター」としては
初の映画化作品となっている。

基本的なストーリーはアクション。
ハンターである父を探すためにハンター試験を受けたゴン。
そんな彼が友人の「クラピカ」の仲間であるクルタ族の生き残りが居たという情報を
「レオリオ」から聞き、ゴンとキルアはその場所を訪れるが
既にそこでクラピカが「緋の目」を奪われていたという所からストーリーは始まる

序盤からつまらない。
本作品の上映時間は約1時間半なのだが、盛り上がるシーンが有るのは中盤以降だ
序盤は緋の目を奪われたクラピカの過去回想があり、これがもう・・・グダグダだ。
グダグダの割りに描かれた「パイロ」というクラピカの親友が出るのは最初と終盤だけ。
出番が少ないキャラを掘り下げるために20分以上も過去回想を使うという
意味不明なストーリー構成だ。

しかも、この過去回想は映画を見るとついてくる0巻で描かれており
そちらのほうがよっぽど面白く、0巻をはじめからつけるなら
過去回想はもっと簡単にあっさりとしたものでいいはずだ。
最初と最後にしか出ないキャラのために「20分」の回想をするのは厳しい

本来なら序盤で「クラピカの目が奪われる」というシーンが
盛り上がるシーンのはずなのだが、クラピカが目を奪われた状態での回想で
しかも奪われるシーンはあっさり(苦笑)
シーンの見せ方があまりにも下手すぎる

更にその後はクラピカの目を奪った犯人の居場所探しが始まる(苦笑)
その最中に映画オリジナルキャラも登場したりするのだが、
このストーリー展開もとにかく遅く、本筋が本当に進まない。
恐ろしいまでのテンポの悪さだ。

しかもストーリーがブレる。
序盤こそ「緋の目」と「クルタ族」という主軸で進むように見えたのだが、
そうかと思えばゴンとキルアの安っぽい友情ストーリーになったり、
そうかと思えば「幻影旅団」の話になる。
色々と描きたいのは分かるのだが、その割にはテンポが悪く面白みを感じない。

特にキルアとゴンの友情ストーリーはかなりの違和感を覚える。
例えば「ワンピース」なら仲間、「ナルト」なら忍道と映画で強調される場合があるが
「ハンターハンター」という作品で友情、しかもかなり安っぽい友情ストーリーで
原作では重要だった「呪縛」もあっさり取っ払ってしまっており、
しかも、この安っぽい友情ストーリーが何故か物語の中心に来ている。

映画のCMを見た方なら「クラピカ」がメインの映画に見えるはずだ。
そこに幻影旅団もからみ合って・・・というのを予想している方が多いはずだが、
クラピカが出るのは序盤と終盤だけ(苦笑)
中盤は安っぽいキルアとゴンの友情ストーリを展開してしまっている。

そして敵。
もう、この敵があまりにも無茶な設定で物語の違和感を強調してしまう。
ネタバレになってしまうが本作品の敵である元旅団のメンバーは
念能力で「人形」を作ることができる。
この人形を作るという定義がかなり曖昧なのだ。

最初こそ「死んだ人物から人形」を作ることができ、
それを生前能力を残したまま操れる念能力かな?と見ているときは感じるのだが、
実際は生きている人物の人形も作れるらしく、それって最強なんじゃ?と思うのだが
実際はかなり弱く、せっかく蘇ったキャラクターたちがあっさりとやられる(苦笑)
拍子抜けもいいところだ。
せっかく蘇ったパクノダなど一言も喋らない。

この人形を作る能力の定義や設定が曖昧すぎて物語に違和感を生んでいる。
それ以外にも根本の設定、人物描写、そういった要素のすべてが
「あれ?こんなんだっけ?」と感じてしまうほど改変されており、
おそらくはハンターハンターに思い入れがあればあるほど怒りを感じてしまう作品だ

そして戦闘シーン・・・、いや・・・もう・・・酷い。
演出のレベルが低すぎる上に戦闘が短く、
演出がむしろ「笑える」レベルのものになっており、迫力や面白みの欠片もない。
唯一評価できるシーンは「ウボーギン」の右ストレートパンチのシーンだが、
彼もあっさりとやられてしまうため、せっかく盛り上がったのに腰を折られてしまった

ストーリー自体は心底どうでもいい話だ。
このレベルの話ならばキャラを変えればワンピースでもナルトでもブリーチでも
いくらでも改変できて作れるレベルの低いストーリーで、
「ハンターハンター」らしさというのを一切感じられないストーリーだ

全体的に見て声を大きくして「駄作!!!」と叫べる作品だ
ここまで清々しいほどに面白くない作品は久しぶりだ
グダグダなストーリー展開、期待はずれのクラピカ、原作や設定を無視したキャラ設定、
ハンターハンターじゃなくてもできるストーリー、短く演出のレベルの低い戦闘シーンと
いいところを探すのが本当に困難な作品だ。

前述したようにいいところはウボーギン」の右ストレートのシーンくらいだ。
それ以外はない、本当に褒めるべき箇所がそれ以外に見つからない
映画館で見たため見直すことができないため今必死に思い出しているが・・・
やはり無い(苦笑)

個人的には「団長」の人形が出てきた時に一体どんな戦闘をするか楽しみだったのだが、
この脚本を書いた人は団長の能力を原作で描かれている部分意外に思いつかなかったらしく
まさかの「インドアフィッシュ」と「ナイフ」による戦闘のみw
もう正直笑いました、団長が能力を使わずにシュールにナイフで斬りかかるシーン(笑)

本作品は誰を対象にしているのだろうか、新規で見る方向けの内容では無く、
ファン向けならばとてもじゃないが「違和感」だらけのキャラ描写に満足できるわけはなく
気持ち的には特典の「0巻」を1800円で買った、映画はおまけ。
本当にそんな感じになってしまっている。

90分という尺を使い余している印象も受けた。
本来60分の「TVスペシャル」で作らればこのストーリーでも
もっとすっきりと楽しめる内容になるはずなのだが、
90分で「映画」で作られてしまったため余計な設定の肉付けやテンポの悪さを生んでいた

それとこれは余談だが「ハンターハンター」のテーマ曲に「ゆず」はどうなんだろうか。
ゆずの曲は終盤で流れるのだが、ヒソカが空を見つめる横顔のシーンの
バックで流れている曲が「ゆず」というのは合っている合っていないを超えて
シュールなギャグにすらなっていた。

上で「2013年最駄作」と書いたが、もしかしたらアニメ史上とも言えるかもしれない。
私個人の話で申し訳ないが「アニメ映画を映画館で見ている時に眠くなった」という
経験を本作品で初めて味わった(苦笑)中盤本気で危なかった

今年、この作品以上の駄作が生まれないことを願いたい・・・。

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