好きっていいなよ。

2013年1月29日

評価/★☆☆☆☆(18点)


好きっていいなよ。1【期間限定版】 [Blu-ray]

制作/ゼクシズ
監督/佐藤卓哉
声優/茅野愛衣,櫻井孝宏,種田梨沙ほか


あらすじ
橘めいは小学生時代、クラスで飼っていたウサギが雑草を食べさせられた後で急死した時、その場に居合わせただけだったにもかかわらず、実際に食べさせた女子に一切の罪をなすりつけられてしまう。それ以後、めいは心を閉ざし、滅多に人と話そうとはしなくなった。

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好きって言う前にキスするのは今時の若者では普通らしい


原作は少女漫画な本作品。

基本的なストーリーは恋愛。
過去のトラウマが原因で他人との関わりを絶ち、
友達がいないまま高校生活を送っていたヒロイン。
そんなヒロインが男子生徒の悪戯でスカートを触られ、嫌悪感から回し蹴りをすると
学校一モテると噂の「黒沢大和」にあたってしまい・・・
というところからストーリーは始まる

序盤から微妙だ。
序盤の1番大切なヒロインが回し蹴りをするという場面の演出。
これが・・・あまりにも迫力不足。
ラブコメで言えば「曲がり角でパンをくわえた少女とぶつかる」くらいに
大切なシーンなのに、演出があまりにも下手すぎて大事なシーンの印象が薄い。

その後のキスの描写は軽い。
いや、そもそも本作品において「キス」の価値観があまりにも薄く、
もう序盤から何回もキスしまくりだ(苦笑)
尋常じゃないくらい短い間隔で何回もキスしまくり。
更にそのキスしまくりな状況で見せ方が悪いせいで
余計に登場人物たちがチャラく感じてしまう。

というよりも・・・いろいろな展開が急な上に希薄すぎる。
1話では急についたストーカーを守るためにヒロインにキス、
2話ではもう既に「黒沢」に惚れちゃったヒロインはキスされまくり・・・
3話ではすでに付き合っている。

心理描写があまりにも雑で見ているこっちがついていけない。
雑な心理描写と展開の速さのせいで物語の世界観に入り込めない。
私は少女漫画というのは女性が共感できる繊細な心理描写が特徴だと思ってたが、
この作品は雑だ。

その割にはメインのキャラではなく、
いきなり出てきたキャラを掘り下げるための過去描写があったりと
「え?心理描写するのそこなの?」と描くべきポイントが明らかにずれている。

そもそも、この作品のヒロインは「過去のトラウマ」が原因で
他人との関係を無視し、友達なんていらないと思っていた。
だが2話の段階ですでにその様子はない。
トラウマがやたら安易に扱われており、トラウマどこいった?という感じだ

さらに言えば作品全体のいわゆる性の乱れが半端ない(苦笑)
いわゆる「DQN」な男女が結構出ており、もう・・・乱れに乱れまくっている。
一応、ヒロインと「黒沢」は純粋な関係になっており、
そういう要素があるのは周りだけになっているものの、
あまりにも周りが乱れすぎており、ひとによって好みが分かれるだろう
(黒沢自体も傷ついた女子を慰めるために過去にやっちまってるw)

ストーリーが進んでも心理描写はあまり上手くなく、
「黒沢」のチャラさが目立っていく。
ヒロイン一筋な風に見せているのだが、一人暮らしの女の家には上がるわ
カップル間での「気持ち悪い」という冗談も通じないわ、
若干「引いてしまう」くらい駄目すぎるキャラだ。
普通にいたら彼女のほうが「冷めてしまう」行動を平気でする。

そんな行動を「恋愛初心者」という言葉でごまかしていたが、
そもそもそういう問題ではなく、恋愛したことがなくともそれくらい分かるだろと
思わず突っ込んでしまう。
恋愛初心者なら自分に好意を持っている事を知っている一人暮らしの女性の家に
彼女に何も告げずに行ってもいいのだろうか?
便利な言葉だ「恋愛初心者」(笑)

この恋愛初心者様は話が進めば進むほどブレにブレる。
一人暮らしの女の家に上がり込んでヒロインを不安にさせたあと、
それが解決したかと思えば、その上がり込んだ家の女に
「ヒロインが別の男とランド行くはなししてたよ~」という話を聞くだけで
ヒロインに対して怒る。いちいち行動や言動がズレていて引いてしまう。

ストーリーのパターンもワンパターンだ。
新しいキャラが出る→二人の関係をヒロインが不安に思う→解決という形。
話が進めば進むほどギャグ漫画のごとくキャラクターは増えていくのだが、
そのキャラクターの掘り下げが甘く、
ギャグ漫画のごとく、その都度そのキャラクターに合わせたシュチエーションに
ヒロインと「黒沢」が振り回されるという感じだ。

全体的に見てチャラい作品だった。
物語の中盤以降はヒロインの健気さのお陰で感情移入できるのだが、
そのヒロインの魅力に「黒沢」が合っておらず、
現実にいたら確実に「冷めて」しまう行動や言動の数々、
その上「一途」という描写がされているのでたちが悪い。
ヒロインが好きになっている男性キャラが「冷める」キャラなのはなんともいえない。

今の少女漫画を見ている人たちはこういう「男」がいいのだろうか???
振り回されたい願望が強い傾向にあるのだろうか・・・私個人としては理解できないが、
振り回されたい願望のある女子ならば、この「黒沢大和」という男は
ストレートに突き刺さる男性で、この作品も楽しめるかもしれない。

しかし、作画的ものは普通だが演出はあまりよくなく
本来なら印象深いシーンのはずなのに演出があまく画面から人物の感情が伝わらない
キャラクターデザインに関しても一部キャラ以外は若干見分けがつきにくく、
見分けがつきにくいうえにキャラ描写が甘い。

ストーリー的には1期だけで完結でも問題ないかもしれないが
原作はまだ続いているようなら売り上げ次第で2期というかんじなのだろうか?
コレ以上どういう風にストーリー展開するのか気になる所ではあるが・・・
コレ以上に冷める行動を黒沢がしてくれるのだとしたらある意味見てみたい(笑)