「八月のシンデレラナイン」レビュー

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青春
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評価 ★★★☆☆(44点) 全12話

あらすじ 立里ヶ浜高校に通う有原翼は、野球部のないこの学校に「女子硬式野球部」を立ち上げる。引用- Wikipedia

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まっすぐなスポーツアニメはお好きですか?

原作はソーシャルゲームな本作品。
監督は工藤進、制作はトムス・エンタテインメント

唐突

八月のシンデレラナイン

八月のシンデレラナイン


引用元:©Akatsuki Inc./アニメ「八月のシンデレラナイン」製作委員会

この作品の始まり方はなかなか斬新だ。この作品は「野球」を
扱った作品であり、いわゆるスポーツ部活者だ。
この手の部活やスポーツの場合は予め「部活」があり、
そこに主人公がなんやかんやで入り、物語が展開していく場合が多い。

しかし、この作品の場合は高校の入学式の日に主人公自らが、
「女子硬式野球部」を勝手に立ち上げて、
部活説明会の際に生徒の前で宣伝するシーンから始まる。

彼女が何故「野球」にこだわってるのか、
彼女が立ち上げた野球部を見て出てきたキャラがどう思い、
どうやって野球部に入る流れになるのか。
物語の導入部分としてはシンプルかつストレートに
視聴者の期待感を強めてくれるものになっている。

キャラの多さ

八月のシンデレラナイン

八月のシンデレラナイン


引用元:©Akatsuki Inc./アニメ「八月のシンデレラナイン」製作委員会

ソシャゲ原作アニメにありがちな「Ⅰ話から大量のキャラを出す」要素は
あるものの、他のソシャゲ原作と違ってスポーツアニメの場合は、
そのスポーツをする上での最低人数が必要であり、
「ソーシャルゲーム」におけるキャラガチャとの相性は悪くないのだろう。

この作品も、当然、野球を扱う上からこそ「9人」以上のキャラが出る。
少し唇の部分とまつげの部分ややや特徴的なキャラクターデザインは癖が強く、
主人公などまつげが「青」だ(苦笑)
髪の毛の色は茶色なのになぜまつげが青なのか、そもそもまつげなのか
まぶたなのかわからない部分の色がカラフルに塗られてるのは非常に気になる。

しかし、そんな癖のあるキャラクターデザインのおかげもあって
意外とキャラクターの印象は付きやすい。ベタといえば聞こえは悪いが、
シンプルなキャラクター付けも印象に残りやすく、
「わかりやすい」主人公や「わかりやすい」幼馴染という
それぞれのキャラの属性がそのままキャラクターの性格になってるような
キャラクター描写はキャラ数が多い作品だからこそ悪くない。

序盤は定番の「部員集め」から始まることで、
少人数のキャラクターを徐々に掘り下げながら物語を進めている。
野球に興味をなかった娘が野球にきちんと興味を持ち、
野球に興味はありつつも自身の性格からやりたいと言い出せなかった子が
自身から野球をやり始めたりと丁寧なキャラクター描写が光る。

「野球」の楽しさにキャラクターが目覚めていく流れを
見てる側もきちんと実感できる。

ストーリー

八月のシンデレラナイン

八月のシンデレラナイン


引用元:©Akatsuki Inc./アニメ「八月のシンデレラナイン」製作委員会

この作品のストーリーは王道だ。
部活系アニメやスポーツ系アニメでは、やや見慣れた展開ではあるものの
まっすぐでわかりやすいストーリーとストーリー展開は
「王道」だからこその良さが出ている。

部員集めをしつつ、道具を集めつつ、練習場所を探してと
「ご都合主義」ではなく、彼女たちが野球を始めるまでの流れを
ものすごく丁寧に描いており、その始めるまでの流れを描く中で
多くのキャラクターをひとりひとりきっちりと掘り下げている。

ソシャゲ原作アニメの場合はキャラを出せばいいみたいな感じで
多くのキャラクターを画面狭しと出して、ろくに掘り下げないことも多いが、
この作品は非常に丁寧にキャラクターを掘り下げている。

キャラクターは多い。だが、その多さが気にならないほど
一人ひとりのキャラクターをきちんと掘り下げながら
ストーリーも丁寧に進める。
「グローブ」の手入れまで解説するアニメなんて
このアニメが初めてかも知れない、

それほど、この作品は「真摯」に野球というものに向き合い、
丁寧に話を進めている。

練習

八月のシンデレラナイン

八月のシンデレラナイン


引用元:©Akatsuki Inc./アニメ「八月のシンデレラナイン」製作委員会

この作品の野球シーンはほぼ練習って言っても過言ではない(笑)
この手の部活物の場合、ろくに練習もせずにプロの腕前を
披露してしまうこともあるが、この作品はメチャクチャ練習をする。

野球経験のないキャラクターは、最初バッドの持ち方も知らず、
ろくにボールをキャッチできない。
しかし、そのキャラクターたちも繰り返し練習していく中で
徐々に上達していき、その上達がキャラクターたちを
「野球の楽しさ」に目覚めていくようにもなっている。

経験者であり、男子に混ざって野球をしていた主人公も
経験者としてみんなに教える中で彼女自身も
1度はやめた野球を「もうⅠ度」野球を楽しむチームを作ろうとするさまも
主人公らしく、女性が野球をやるという難しさみたいなのも
少し描いている点も興味深いところだ。

4話でようやく部員も集まり、9人として試合ができるようになる。

作画

八月のシンデレラナイン

八月のシンデレラナイン


引用元:©Akatsuki Inc./アニメ「八月のシンデレラナイン」製作委員会

この作品の最大の欠点が作画だ。
序盤からアップの多様、止め絵を動いてるふうに見せる演出など
かなり省略された作画は気になる部分が多かったが、
これも「試合描写のため」と思えば我慢できる部分はある。

しかし、そんな「試合描写」が1番駄目だ
彼女たちの初試合という大切な試合の描写も「顔の作画」は手を抜きまくり、
バッティングの瞬間の作画はいいのに、その直後の作画はヘタる。
カットされた動きのせいでカクカクしたキャラの動きや
違和感のあるシーンが非常に多く、試合のシーンがまったくもって面白くない。

ギリギリだが作画崩壊はしていない、
だが、本当にギリギリであり「見応え」のある試合シーンはまるでない。
せっかくストーリーが面白く、キャラクターもきちんと掘り下げてるのに、
肝心の試合シーンの作画が悪すぎるのは本当に残念でならない。

明らかにコピペしただけでカメラを徐々にアップにしてごまかすような
シーンも有り、作画崩壊したくないからこそ、
こういう「ごまかした」演出が多いのは分かるが、
ごまかす演出が気になって作品に集中できなくなってしまう。

これならば作画崩壊したほうがマシだ。ごまかすのは1番たちがわるく、
ごまかすための演出や作画ありきで野球試合運びの描写自体にも
違和感が生まれてしまってる。

新キャラ

八月のシンデレラナイン6

八月のシンデレラナイン


引用元:©Akatsuki Inc./アニメ「八月のシンデレラナイン」製作委員会

中盤になるとキャラも追加される。
中盤までで9人のメンバーが揃うものの、そこから更に二人追加される。
ソーシャルゲームという特性が中盤に来て出てしまった感は否めず、
必然的に試合に出れるメンバーと出れないメンバーも出てくる。

しかし、この作品はきちんと「ベンチ」に居るキャラにも
スポットを当て、ストーリーの中で生かしている。
キャラクターが増えてもキャラクターを無駄にしない、
ソーシャルゲームのアニメ化において1番大切な部分を
この作品は忘れていない。

当然、メインキャラたちが練習試合や試合をする際には戦う相手がいる。
戦う他校の生徒は全員が全員名前のあるキャラクターではなく、
メインキャラとモブキャラたちというチーム構成ではあるものの、
きちんとキャラ立ちした敵キャラなおかげで、
しっかりと敵キャラクターにも魅力が出ている。

終盤

八月のシンデレラナイン7

八月のシンデレラナイン


引用元:©Akatsuki Inc./アニメ「八月のシンデレラナイン」製作委員会

この作品は最後まで王道だ。
序盤で練習試合をしたチームと大会でもう1度戦うことになる。
それぞれが成長したと感じさせるシーンをはさみつつ、
1クールの積み重ねを感じさせ、丁寧にやったキャクター描写が
最後の試合で光る。

それまでは空振り続きだった子がホームランをうち、
どちらかというと足手まといだった子がファインプレーを見せ、
そして、それが彼女たちの試合の結果につながる。
丁寧に練習してきたからこその勝利は思わずグッときてしまう展開だ。

試合には勝ったものの、大会を勝ち抜くことはできていない。
新入部員が増えて、彼女たちの野球はこれからも続いていくことを感じさせる
ラストはいわゆる「俺たちの戦いはこれからだ」で終わるものの、
非常に爽やかな終わり方であり、1つの作品としてまとまっている。

最初から最後まできれいに王道なストーリーを展開してくれた作品だ。

総評:作画だけがっ!

八月のシンデレラナイン

八月のシンデレラナイン


引用元:©Akatsuki Inc./アニメ「八月のシンデレラナイン」製作委員会

全体的に見てストーリー、キャラクターは本当に素晴らしい作品だ。
やや癖のあるキャラクターデザインではあるものの、
多くのキャラをきちんと描き分けられて特徴づけされ印象に残りやすい。
ソーシャルゲーム原作という特性上、キャラクター数は多いものの、
その多さを感じさせない丁寧なキャラクター描写は素晴らしい。

ストーリーは王道だ。
ひねりがなく、まっすぐなストーリー展開は予測しやすい展開は多いが、
王道だからこその良さが出ており、王道なストーリーの中で
きちんと一人ひとりのキャラクターに愛着を持つことができ、
それが最終話の感動につながる。

余計な小細工がない、まっすぐなストーリーは心地よく、
最後まで気持ちがいいストーリー展開だ。
青春、スポーツ、部活、この3つのキーワードにピンとくるかたは
この作品のストーリーとキャラクターを必ず気にいるはずだ。

しかし、この素晴らしいストーリーとキャラクターを作画で殺している。
日常描写でもアップなカメラワークが目立ち、作画崩壊ギリギリ、
肝心の試合シーンも止め絵の連続で色々とあらが目立ち、
せっかくの試合のシーンなのにアニメーションとしての面白さがない。

本当に作画だけが残念な作品だ。
作画がもっときちんとしていれば、もっと多くの人に受け入れられただろう。
それほどまで惜しい作品であり、もし2期があるならば
ソシャゲの開発費のすべてを注ぎ込んで本気を見せてもらいたいところだ

個人的な感想:惜しい

八月のシンデレラナイン

八月のシンデレラナイン


引用元:©Akatsuki Inc./アニメ「八月のシンデレラナイン」製作委員会

ソシャゲ原作のアニメというと基本的に色々と問題が多い作品が多いが、
この作品は作画以外の問題点はほぼない。
むしろ、多くのソシャゲ原作アニメはこの作品のキャラ描写を学んでほしい。
一人ひとりをきちんと掘り下げるキャラ描写は本当に素晴らしかった。

9人+後半から二人キャラがメインキャラに追加されても、
11人のキャラクターが誰ひとり腐らない。スポーツだからこそ
多くのキャラクターを活躍させやすかったのかも知れないが、
それでもきちんとストーリーの中で11人のキャラを生かしていたのは驚いた。

個人的には最終話で新入部員として追加されたキャラが可愛かったので、
2期があるなら彼女たちの活躍を見たいところだが、
原作も少し気になっている。
ソシャゲ原作のアニメで原作のゲームが気になるのは久しぶりな
作品だった(笑)

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