「劇場版 巨蟲列島」アニメレビュー

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映画
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評価 ☆☆☆☆☆(4点) 全75分

あらすじ 私立鳳翔高等学園の生徒たちを乗せた旅客機が謎の事故によって墜落し、織部睦美たちはとある島へと流れ着く。引用- Wikipedia

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ただひたすら歩く主人公

原作は漫画な本作品。
監督は高橋丈夫、製作はパッショーネ。
クラウドファンディングで資金集めをして劇場公開された

動かない


画像引用元:劇場版「巨蟲列島」 本予告より
©藤見泰高・REDICE (秋田書店)/巨蟲列島製作委員会

映画の冒頭、もう恐ろしいほど動かない(笑)
登場人物たちが無言で見つめ合っていたり、
「ハチ」が近寄っているという状況なのに回避行動が異様に遅かったり、
妙な間と鈍すぎる動き、明らかに質の悪い作画を味わわせる。
これが本当に劇場で流れて映画作品なのか?と思うほどに低クォリティだ。

特に冒頭の30分は明らかに手を抜いている。
それっぽい音楽を流しながら1枚絵を左から右へ、
時折無駄に揺らしながら画面が動いている「風」な冒頭は何1つ面白くない。
ひたすら画面が左から右に動くシーンを2分ほど見せられてようやく話が始まる。

いいかげんにしろ思うほどの手抜き具合は頭を抱えるレベルだ。

飛行機墜落


画像引用元:劇場版「巨蟲列島」 本予告より
©藤見泰高・REDICE (秋田書店)/巨蟲列島製作委員会

物語冒頭で主人公たちが乗った飛行機がなぜか墜落している。
墜落して島に行き着いた主人公たちだが、墜落しているはずなのに
誰一人怪我をしていない(笑)この時点で色々と無理があるが、
どこの島についたかもわからないという状況でギスギスだ。

明らかにガラの悪い男たち、セクシー担当の女性たち、
そんな男と女があーだこーだと、どうでもいいことを言い争う。
飛行機でどこに行こうとしてたのか、そういった事は全くもって説明されない。
「原作を読んでればご存知でしょ?」といわんばかりの説明不足感だ。

キャラクターの名前もほとんどわからない。とにかく全員イライラしっぱなしだ。
全員が全員イチャモンを付けあっている。
主人公の虫の知識によって助かっているのに、そんな主人公にも
「キモい」「虫女」と責めてくる。なんなんだろうか。


画像引用元:劇場版「巨蟲列島」 本予告より
©藤見泰高・REDICE (秋田書店)/巨蟲列島製作委員会

タイトルである意味全てが分かってしまうが、
彼らがたどり着いた島の虫は巨大化しており人間たちを襲ってくる。
出てきて数分で自己紹介もしていないようなキャラがあっさりと
虫に襲われて殺される。

本来は衝撃的なシーンで「グロさ」や「怖さ」を感じさせるシーンのはずだが
あっさりと襲われ殺され、虫もあっさりと主人公に殺されるため
ギャグのようなサクサク感が生まれてしまっており笑うことしかできない。

キャラクターの作画が2Dにたいして虫の作画が3DCGで描かれており、
無駄にリアルではあるもののキャラの作画の雰囲気との違いが大きすぎるせいで
よりギャグっぽさが増してしまっている。

主人公は虫の知識が豊富のようだが、
「虫を殺しちゃった」と謎の罪悪感に襲われたりするのだが、
同じ人間を殺すならまだしも、虫に対してなぜそこまで感情移入してるのか
ちょっと理解できない。

虫を殺せば罪悪感があるのに、虫に襲われて死にかけな先生は囮に使う。
彼女にとって人間より虫のほうが大事なのだろうか(笑)

黒い影


画像引用元:劇場版「巨蟲列島」 本予告より
©藤見泰高・REDICE (秋田書店)/巨蟲列島製作委員会

この作品が地上波のTVアニメとしてではなく
OVAや劇場版として作られたのは原作の表現が過激だからだろう。
虫に襲われ卵を産み付けられたり、全身を幼虫に食べられたりと
そういったシーンが多い。ただ、この作品の作画の質はお察しのとおりだ。

確かにセクシーなシーンも多く地上波ならアウトなシーンも有る。
しかし、わざわざOVAや劇場版といった制限の緩い媒体でやっているのに
「黒い影」で隠している部分もかなり多い。
セクシーとグロはこの作品の魅力の1つなのだから、
本来はそこの描写にこだわらなければならないが、何のこだわりも感じない。

そもそも「そこを黒い影で隠す意味は…?」と思うような所で
規制が入ることも多く、ちょっと意味不明だ。

90秒


画像引用元:劇場版「巨蟲列島」 本予告より
©藤見泰高・REDICE (秋田書店)/巨蟲列島製作委員会

映画の終盤、主人公がひたすらに歩くシーンが有る。
ロックなBGMが流れる中で廊下をただひたすら歩くだけだ。
色々なアングルから主人公を映すが別にセクシーな格好をしているわけでもない。
正面、上、下、後、横。ただただ歩いてるだけの主人公の姿だ。

何の意味もない歩くだけのシーンを約90秒見せられる(苦笑)
もはや手抜きを隠すこともしていない。あからさまな尺稼ぎだ。
それならばセクシーシーンや衝撃的なシーンをもう少したっぷり描いたり、
あっさりぎみな虫との戦闘をしっかりと描いたりもできる。

だがしない。予算もなければやる気もないのだろう。
90秒ただ歩く主人公で尺稼ぎをしている。
状況は違うものの主人公が歩くシーンというのは非常に多く、
あるものを目的地まで運んだり、ひたすら主人公に移動ばかり見せられる印象だ。

意味不明


画像引用元:劇場版「巨蟲列島」 本予告より
©藤見泰高・REDICE (秋田書店)/巨蟲列島製作委員会

主人公も主人公で意味がわからず、
「サイレン」を鳴らして虫を誘導するのだが、
そのサイレンを起動した際に虫に対して
「熊よけサイレンよ!ついてきて!」と言い放つ。虫に対して(笑)

今そのセリフを言った意味はあるのか?というような台詞も多く、
本来は緊張感のあるシーンなのにこういった変なセリフや間、
ひたすら歩く主人公を見せられるせいで緊張感は皆無だ。
終盤になっても虫を殺して大号泣する主人公は本当に意味がわからない。

グループのリーダーも何故か主人公ではなく主人公の友達がなる。
なぜリーダーに任命されるのか、意味不明だ。
エンドロールもたっぷり3分30秒流し、意味ありげなシーンを映し終わる。

話はなに1つ解決していない。主人公たちは助かるのか、なぜ虫が巨大化したのか。
驚くほど何も解決しておらず話の区切りとしても悪すぎる。
私達の戦いはこれからだで終わっており、最後には乾いた笑いしか出ない

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総評:価値に見合わない


画像引用元:劇場版「巨蟲列島」 本予告より
©藤見泰高・REDICE (秋田書店)/巨蟲列島製作委員会

全体的に見てクラウドファンディングで資金集めをしたのに
こんな出来栄えなのか?と絶望するほどの低クォリティだ。
レベルの低すぎる作画、違和感のある3DCG、明らかに尺稼ぎをしているシーン、
演出の悪さ、ストーリー構成の悪さetc…
アニメ映画としての最低限のクォリティも出せていない。

これをわざわざ劇場で見ようなどとかけらも思えない出来栄えだ。
地上波ではできない規制のゆるい映画やOVAという媒体でやるからこその
過激なシーンはほとんどなく、規制がゆるいはずなのに黒い影で規制している。
いっそ年齢規制をR18くらいにして描写をもっと大胆にすれば
面白くなったかもしれないが、そもそもの予算的にこれが限界なのだろう。

制作側がこの作品を「面白いものにしよう」としていない。
それをひしひしと感じてしまう。見せ場のはずの虫との戦いや
セクシーシーンは何の面白みもなく、緊張感もセクシーさもない。
主人公がひたすら歩くようなシーンで尺稼ぎをしてなんとか75分の映画にしよう
という仕事感しか感じない作品だ。

クラウドファンディングで資金集めをした作品は総じて駄作に成りやすいが、
この作品も類にもれず、低クォリティな作品だった。

個人的な感想:高橋丈夫監督


画像引用元:劇場版「巨蟲列島」 本予告より
©藤見泰高・REDICE (秋田書店)/巨蟲列島製作委員会

監督の高橋丈夫さんはあの「ヨスガノソラ」を手掛けた方だ。
だからこそ、少なからず期待したのだが、期待はずれで終わってしまった。
最近では女子高生の無駄遣いなども手掛けており、
監督としての手腕は疑う余地はないが、この作品は単純にやる気と
予算がなかったのだろうなと感じてしまう作品だ。

しっかりとした予算で、しっかりとした尺でやれば
B級パニックホラーアニメとして面白い作品になったのかもしれない。
安易にクラウドファンディングで作られてしまったために、
誰も得をしない作品が作られてしまった、そんな印象を受ける作品だった。

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