「名探偵コナン 瞳の中の暗殺者」レビュー

3.0
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映画
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評価 ★★★☆☆(53点) 全100分

あらすじ ある雨の日、江戸川コナンや少年探偵団は、奈良沢治警部補が拳銃で撃たれたのを目撃する。引用- Wikipedia

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左利き多すぎ問題

本作品は名探偵コナンの映画作品、コナンとしては4作品目の作品となる。
また塩沢兼人演じる白鳥刑事はこの作品で最後となる。
この作品以降はこの作品の犯人を演じた「井上和彦」が演じている。
監督はこだま兼嗣、制作はトムス・エンタテインメント。

思い出


画像引用元:劇場版名探偵コナン 瞳の中の暗殺者 予告
(C)2000 青山剛昌/小学館・読売テレビ・ユニバーサル ミュージック・
小学館プロダクション・東宝・TMS

映画冒頭、「工藤新一と毛利蘭」の思い出から始まる。
工藤新一がまだ黒の組織と出会う直前、
「名探偵コナン」の1話で描かれた遊園地でのデートシーン。

この時点でのコナンとの「毛利蘭」との工藤新一としての思い出。
あの日から彼はコナンとしての生活を余儀なくされている、
そんなデートシーンが今作では最大の伏線となっている。
あえて1話での舞台を映画に持ってくる。
粋な計らいと言えるかもしれない。

そんなほのぼのとしたシーンから、
コナンたちの目の前で「警察官」が射殺されるという事件が起こる。
その事件をキッカケに次々と射殺される警察官、
犯人の目的は一体何なのか。ミステリーとしての期待感を煽られる。

緊迫した状況の中で佐藤刑事まで襲われ、
そこに「毛利蘭」も居合わせてしまう。

記憶喪失


画像引用元:劇場版名探偵コナン 瞳の中の暗殺者 予告
(C)2000 青山剛昌/小学館・読売テレビ・ユニバーサル ミュージック・
小学館プロダクション・東宝・TMS

今回の映画ではヒロインである蘭が記憶喪失になる。
「記憶喪失」というのはシリーズ物の作品では1度しか使えない、
ある意味で反則とも言えるネタだ。
映画ならではのシチュエーションを映画全体の主軸に置き、
「犯人を見たが記憶喪失の毛利蘭」を中心に物語が進んでいく。

犯人の手がかりが過去の事件関係者であり
「左利き」であることは早急に分かるものの、
事件関係者に左利きが多すぎる問題が発生しており、
誰かはわからない。映画オリジナルキャラのほとんどが
左利きか両利きだ(笑)

犯人が誰だか皆目見当がつかないからこそ、
蘭が再び狙われるという状況に緊迫感が生まれているものの、
序盤をすぎると中盤は殺人事件がおこらないこともあり、
コナンが淡々と聞き込みで事件の捜査をしている印象であり、
やや地味な感じは否めない。

それでも少年探偵団の意外な活躍や、
1度は事件が解決したかのように見える展開など、
淡々としたストーリーの中でも盛り上がりどころがあり、
終盤の最大の盛り上がりへとつながっていく

トロピカルランド


画像引用元:劇場版名探偵コナン 瞳の中の暗殺者 予告
(C)2000 青山剛昌/小学館・読売テレビ・ユニバーサル ミュージック・
小学館プロダクション・東宝・TMS

原作やアニメの1話の舞台にもなったトロピカルランド。
本来は細かい舞台設定まではなかったようだが、
この映画を制作するにあたって細かい美術設定を作り、
「名探偵コナン版東京ディズニーランド」になっている。

ただ、流石に東京ディズニーランドをモデルにするのはまずかったようで
舞台の位置的には東京ディズニーランドではあるものの、
実際にモデルにしたのは志摩スペイン村のようだ。

そんな名探偵コナン版東京ディズニーランドで逃走劇を
繰り広げるのがコナン映画だ。
さすがにシリーズ恒例の「爆破」はできなかったにせよ、
架空とは言え東京ディズニーランドで
逃走劇を描いたのはこの作品くらいだろう(笑)

自分の正体を知ってしまった毛利蘭を殺すために、
犯人はキャストもお客も多く居る中で平気で銃をぶっぱなす。大暴走だ。
それまで自分が犯人と疑われないように工作し、
ニセの犯人まで用意していたのに後半では蘭を殺すために
東京ディズニーランドで大暴走する(苦笑)本末転倒だ。

映画としての盛り上がりどころとしての遊園地での
逃走劇はたしかに面白く、各アトラクションの待ち時間や立入禁止なんて
関係なくコナンと蘭があるとあらゆるアトラクションを駆使し、
ときにはスケボーで大ジャンプをしながら犯人から逃げまわる様子は
「遊園地」という舞台を上手く活かした迫力と緊迫感のある展開だ。

犯人がちょっと蘭を殺す事に夢中になりすぎてい待った印象はあるが(笑)

伏線


画像引用元:劇場版名探偵コナン 瞳の中の暗殺者 予告
(C)2000 青山剛昌/小学館・読売テレビ・ユニバーサル ミュージック・
小学館プロダクション・東宝・TMS

この作品の伏線の回収は気持ちの良さすら感じさせてくれる。
「蘭」と「新一」の思い出の場所の遊園地で犯人に追われる中、
新一との思い出の糸を手繰るように
頭のなかで思い浮かびながら徐々に記憶が戻っていく。

思い出の場所、思い出の瞬間で記憶が戻るという演出は
ベタではあるものの1つの映画の起承転結の結の部分として素晴らしく、
「工藤新一」と「毛利蘭」の関係性が合ってこそのストーリー展開だ。

犯人に至るまでの流れ、蘭の記憶を取り戻すキッカケ。
映画の冒頭で終盤の結末に至るまでの伏線がきちんとばらまかれており、
それがきちんと回収される面白さがある作品だ

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総評:ミステリーラブロマンス


画像引用元:劇場版名探偵コナン 瞳の中の暗殺者 予告
(C)2000 青山剛昌/小学館・読売テレビ・ユニバーサル ミュージック・
小学館プロダクション・東宝・TMS

全体的にみて作品全体として中盤の聞き込み調査の部分は
地味な印象はあるものの、序盤で伏線を散りばめ、
終盤でしっかりと回収するという初期のコナン映画らしい
ストーリー構成の作品だ。

記憶喪失というベタな要素を生かしながら犯人を探し、
コナンファンならば楽しめるキャラ描写で
淡々としたストーリーを支えつつ、終盤の逃走劇で
その地味な雰囲気を覆し、緊迫感と迫力のあるシーンで
ストーリーをまとめた印象のある作品だ。

ただ犯行のトリックや犯人の動機、
「犯人」がもう少し魅力あふれるという言い方はおかしいかもしれないが、
これぞコナン映画の犯人というようなインパクトが欲しかった所だ。
終盤の大暴走はコナン映画らしいともいえるのだが、
犯人の印象としてはやや薄い。

それでも1作目を思い返すような
工藤新一と毛利蘭のラブロマンス要素がありつつ、
ミステリーとして面白い作品に仕上がっている。

個人的な感想:Need not to know


画像引用元:劇場版名探偵コナン 瞳の中の暗殺者 予告
(C)2000 青山剛昌/小学館・読売テレビ・ユニバーサル ミュージック・
小学館プロダクション・東宝・TMS

この映画で記憶の残る「Need not to know」という
警察で使われていると言われている言葉だが、
調べたところ、実際には使われていないようだ(笑)

need to knowの原則という守秘義務に関するものはあるものの、
この映画のように口に出して「Need not to know」と
使われることはなく、あくまでもそういう守秘義務があるというだけだ。

まだクールな頃の灰原哀のちょっとしたセリフも、
今見ると懐かしい感じがする作品でもあった。

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