「Re:ステージ! ドリームデイズ♪」レビュー

スポンサーリンク
青春
スポンサーリンク

評価 ★★★★★(88点) 全12話

あらすじ 私立稀星学園 高尾校中等部。そこは芸能科のある本校と違ってごくごく普通の一般校。引用- Wikipedia

スポンサーリンク

この作品には愛と魂を感じるっ!

原作はメディアミックス作品。
ノベライス化やソシャゲ化もしており、本作が初のアニメ化。
監督は片貝慎、制作はゆめ太カンパニー、グラフィニカ

等身


引用元:©Re:ステージ! ドリームデイズ♪ 製作委員会

見出して感じるのはキャラクターたちの等身の低さだ。
やや懐かしさすら感じる萌えアニメ特有の等身の低さであり、
最近の深夜アニメというよりは「女児向け」のアニメのような感じにも見える。

この作品はいわゆる「アイドルアニメ」であり、
他のアイドルアニメと比べると、この作品は特に等身が低い。
やや顔の見分けもつきにくく、どちらかというと「髪色」と「髪型」で
見分けられるタイプのキャラデザだ。

いかにもな「萌え」なキャラクターデザインははっきり言って好みが分かれる。

ベタ


引用元:©Re:ステージ! ドリームデイズ♪ 製作委員会

1話早々に主人公は転校してくるが、
「廃部」の危機になっている「謡舞踊部」に入部することになり、
廃部の危機を逃れるために活動していくという感じだ。

もはやTheテンプレートといわんばかりのベタすぎる展開だ。
アイドルものでなくとも部活動系の6割位が、
大体は物語の序盤で廃部の危機になっており、それをどうにする流れだ。
王道といえば聞こえがいいが、はっきり言って使い古されたベタなものだ。

だが面白いのは主人公は「アイドル」に対してトラウマのようなものが有り、
勧誘されてもやや過呼吸になって逃げ出すほどだ。
しかし「熱意」に押されて彼女はアイドルを目指すようになる。

もう1度、あなたと一緒に。
タイトルの意味が主人公の過去ときっちりつながっており、
王道ではあるものの、その王道の良さを1話から感じさせてくれる。
2話では定番の部員集めだ、気持ちのいいくらい王道な展開だ。

部員集め


引用元:©Re:ステージ! ドリームデイズ♪ 製作委員会

この作品のキャラクター描写は非常に丁寧だ。
それぞれのキャラクターはアイドルに憧れがあり、アイドルになりたいと思っている
だが、アイドルに憧れがあるがゆえに生半可な気持ちでアイドルを目指せないと
思っているキャラもいる。

「アイドル」に救われ、「アイドル」に憧れる。
ストーリーが進むにつれてしっかりとそれぞれのキャラのバックボーンが描かれ、
そのおかげでひとりひとりのキャラクターにきちんと愛着が持てる。

最初は彼女たちのアイドル活動に否定的だったキャラクターも、
彼女たちの「熱意」に押され、自らもともにアイドルを目指すようになる。
物凄く王道だ。

その王道をこの作品はきちんと丁寧に描いており、
王道だからこそのキャラクター描写の大切さをきちんと意識し、
一人ひとりのキャラクターを繊細に描写している。

「もしできれば一緒に、夢を見ていいのかな」

少女と少女が出会いアイドルを共に目指し、そんな二人の熱意に影響され
仲間が増え、グループとしてプリズムステージでの優勝を目指す。
そこには彼女たちの友情と夢という名の青春がある。

それぞれのRe


引用元:©Re:ステージ! ドリームデイズ♪ 製作委員会

この作品のキャラは「アイドル」というものに興味があったり、
過去にはアイドルとして活動していたキャラクターも居る。
それぞれがそれぞれの事情のおかげで「アイドル」というものを諦めている。

だからこその「Re」だ。
それぞれのキャラクターが出会ったことにより、もう1度、アイドルを目指す。
この作品のキャラクターの定義はそこにある。
言い換えれば「挫折」していたキャラクターたちだ。

挫折していた彼女たちが熱意に絆され、もう1度アイドルを目指す。
「Re:ステージ」というタイトルの意味にきちんとそうような
キャラクター設定とストーリー展開を序盤から中盤まで描いている。

一歩間違えば重くシリアスな雰囲気になってもおかしくないが、
この作品は適度にギャグを入れつつコミカルな部分もいれつつ、
真面目にストーリーを展開する。
変に重くならず、変にシリアスにもならない。

「君たちが一緒に歌ってくれるならいいかもしれない」
一人では諦めてしまった夢を、みんなでもう1度目指す。
この王道で青春なストーリーが染み渡るように見れば見るほど面白くなっていく。

部員集めが4話までかかるのが、この作品が丁寧である証拠だ。
ストーリー進行としては遅いものの、その分、キャラ描写がしっかりとしており、
キャラ同士の「友情」がきちんと築かれていく。
序盤は彼女たちのリスタートが描かれている。

ダンス


引用元:©Re:ステージ! ドリームデイズ♪ 製作委員会

この作品は序盤からダンスシーンで「CG」に頼っていない。
昨今のアイドルアニメのダンスシーン、特にライブシーンはほとんどが
3DCGを利用したものだ。大勢のキャラを動かすための3DCGであり、
作品によってクォリティに差はあるものの、
「3DCG」という感じが強く出ている作品が多い。

だが、この作品は3DCGに頼っていない。
序盤のライブシーンから、練習シーンまできちんと「動いてる」のに
3DCGに頼らない。これははっきり行って地味なポイントではあるものの、
3DCGに頼ってもいいところを敢えて手書きの作画で描いている。
地味ながらに恐ろしい労力だ。

この作品は他のアイドルアニメと違って人数が少ないというところもあるのだろう。
メインキャラクターたちのグループは6人であり、
だからこそギリギリ手書きで描ける範囲とも言えなくはないが、
それでもこのダンスシーンに対する制作側のこだわりを強く感じる。

序盤こそ、激しいダンスもなく人数も少ないため凄さが伝わりにくいが、
徐々に人数が増え、ダンスが激しくなるにつれて、
この作品の地味な部分での凄さをひしひしと感じることができる。

特に「7話」のライブシーンは驚きだ。
一人ひとりがきちんと動く「ダンス」、切り替わる「カメラワーク」、
歌詞に合わせてきちんと変わる表情とウィンクなどの細かい描写、揺れる髪。
これを「手書き」の作画で描いているのは驚愕だ。

2分ほどのライブシーンに制作側が全力を注いでいる。
そのライブシーンに対する熱意がキャラクターを通してきちんと
見てる側にも伝わってくる。

これがメインキャラたちのグループだけなら感動までは覚えなかったかもしれない。
だが8話でわざわざOPを削ってまでサブキャラのグループのライブシーンまで
きっちり手書きで描いてきたときには本当に感動してしまった。
制作側がきちんとこの作品に対する「愛情」を持ってこの作品を作っている。

要素


引用元:©Re:ステージ! ドリームデイズ♪ 製作委員会

この作品のいいところは変にいろいろな要素を引っ張らないところだ。
キャラクターの問題も基本的に1話で解決し、
曲作りも1話で出来あがり、練習における悩みも1話で解決する。
主人公の「トラウマ」という部分も1話で解決される。

だが、それが決して浅い描写というわけではない。
この作品は1つ1つの要素を引き伸ばしすぎず、だが、きっちりと
端的に描写し、解決に導くことで変なシリアスにならず、だが、熱い展開にはなる。

1話1話が濃ゆく、1話で1話でしっかり区切る。
そして全体のストーリーにつなげ盛り上げていっている。
1話1話の起承転結がしっかりしていて、その1話1話が
全体としての起承転結にもつながってる。

この作品が「王道」だからこそグダらせない。
王道を王道のままに、まっすぐにストレートに寄り道せずに描くことで、
この作品で描きたい1つ1つの要素が明確になり、わかりやすく伝わる。
まっすぐな青春模様が彼女たち一人ひとりのキャラを際立たせている。

百合


引用元:©Re:ステージ! ドリームデイズ♪ 製作委員会

この作品はカップリングを意識したキャラクターの立ち位置が多い。
二人一組な組み合わせでキャラ描写をすることが多く、
カップリング感を強くしている。それが百合につながる。

序盤では友情だったが、
終盤ではその友情がやや百合めいた感じになってる部分が大きく、
それがよりキャラクター同士の可愛さと関係性を際立たてせている。
「ユニット曲」をアニメでやるのは珍しい。

二人の関係性が強まり、全体の絆へとつながっていく。

可能性が残るラスト


引用元:©Re:ステージ! ドリームデイズ♪ 製作委員会

11話、終盤の終盤で彼女たちは自らがプリズムステージで勝てない事がわかる、
本来ならもっと暗くなったり諦めたりシリアスになってもおかしくない状況で、
彼女たちはそれでも、なんとかしようと試みる。
自分たちが今できることを精一杯、形にして本番に挑む。

そして最終話、勝ち抜けるのはたった1組だ。
彼女たちだけでなく、主人公の姉のグループ、知り合ったグループとも
戦わなければならない。

本番前に弱気になってしまうキャラも居る、緊張してしまうキャラも居る。
だけど彼女たちは大丈夫だ。支え合う仲間がいる、
努力し合ったこと、互いが互いを理解し、みんなで1つになる。
微笑ましい関係性の描写が最終話の直前でもきっちりと生きてくる。

余計な要素は一切ない、抱える問題も解決し、あとは全力で挑むだけだ。
風邪をひいて歌えなくなるキャラなんて居ない。いじわるしてくるキャラも居ない。
むしろあまりいい印象のなかったライバルキャラクターも、
最後のステージで彼女たちをかばってくれる。

最高の舞台だ。互いが互いを見合って、今までの自分を思い起こしながら
今の自分を精一杯見てる人に届ける。
観客も、ライバルも、見ている視聴者も思わず
「涙ぐむ」ようなライブを見せつけてくれる。

そして結果。6人で一緒にやって凄く楽しかったライブだ。
絶対に忘れない思い出だ。
「もっとみんなで一緒にやりたい、優勝したかった」
彼女たちの涙は結果を見てる側に実感させる。

優勝までは行かなかった、だが「可能性」は残したラストで終わる。
彼女たちのアイドル活動はまだまだ続く。
完結ではなく、可能性で終わる続く形でのラスト。
1クールで綺麗に王道なラストをこの作品は描いてくれた。

スポンサーリンク

総評:王道をまっすぐ描くということ


引用元:©Re:ステージ! ドリームデイズ♪ 製作委員会

全体的に見て素晴らしい作品だった。
猫も杓子もアイドルものが多く、やや擦り倒した感すら出てきている
「アイドルアニメ」というジャンルに於いて、この作品はあえて奇をてらわずに
The王道なまでのアイドルストーリーを描いている。
だが、その王道をこの作品は最後の最後まで貫いてくれた。

1つ1つの要素を明確に、だが、引き伸ばさずに、1話1話で
描きたいことをきっちり盛り込んでおり、一人ひとりのキャラクターを
しっかりと掘り下げ、百合一歩手前の関係性を描写し、
それが「アイドルグループ」としての形とまとまりを生んでいる。

本当に気持ちがいい作品だった。
見ていてストレスがなく、変な癖もなく、奇をてらうこともない。
この作品だからこその「要素」というのははっきり言えばない。
だが、そんな特別な要素がないにもかかわらず、既存の要素だけで、
この作品は完璧とも言える1クールでのアイドルアニメを見せてくれた。

1話ではこの作品の「良さ」というのは感じにくい。
だが、2話、3話、4話と話が進めば進むほどにキャラに感情移入し、
最終話まで見た方は必ず涙ぐんでしまう最終話だ。
この作品が王道だからこそ、本当にまっすぐと描かれており、
そのまっすぐな描き方がストレートに見てる側に突き刺さる。

素直に、本当に素直に「面白かった」といえる作品だ。

個人的な感想:キャラデザだけは…


引用元:©Re:ステージ! ドリームデイズ♪ 製作委員会

惜しむべき部分としてはキャラデザかもしれない。
「いかにも」な感じのキャラデザは人によっては見る前から
拒絶反応が出てもおかしくはない。

見てるうちになれるものの、この部分だけは好みがはっきり分かれるところであり、
そこさえ乗り越えてしまえばあとは1クール、この作品を楽しめる。
もう少しだけ等身が高くてもよかったのでは?と感じる部分はあるものの、
こればかりはノベライズやソシャゲでのキャラデザも有り
あまり大胆な変更はできなかったのだろう。

全体的に制作側が「愛」を持ってこの作品を作っている事が本当に伝わる。
一人ひとりのキャラクターを大切にし、この作品を面白いものにしようと
思ってるからこその「手書き」のダンスは本当に感嘆するしかない。

彼女たちの続きが見たいと感じる部分はあるものの、
1クールできれいに終わってると言えば終わってる。
2期がなくても1期だけで気持ちのいいラストが描かれている、
そういう作品は少ないだけに少し高めに評価してしまった(笑)

ぜひ、この王道でまっすぐなアイドルアニメを見ていただきたい。

コメント