のだめカンタービレ フィナーレ

のだめカンタービレ フィナーレ感想

評価/★★★★☆(69点)

のだめカンタービレ フィナーレ感想

制作/J.C.STAFF
監督/今千秋
声優/関智一,川澄綾子,伊藤静,日野聡など

あらすじ
!もうこれでお別れデスか?のだめと千秋の恋のシンフォニー、いよいよ最終楽章へ。 日本から巴里、そして巴里から世界へ。 世界を股にかけ、音楽に恋に迷子になるのだめと、見守っていたはずの千秋。 2人の音楽と恋もいよいよクライマックスに…。

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たった1音で変わる人生がある

第一話、アパルトメンに住む面々がピアノを披露する。
そのさまはこれから始まるフィナーレへの序曲のように
激しく、若く、躍動感のあるリズムで紡ぐ
1話目は全体に激しいピアノが流れまくる、更にこの話はのだめワールド全開だった。

ピアノの音、ちあきの洗濯物を嗅ぐのだめ、オーケストラで指揮をする千秋。
この作品を見ていない人がフィナーレ単体を見ることは少ないだろうが、
この作品の魅力をふんだんにつめた味のある1話だった。

1話だけレビューしても仕方がない。その後の話も非常にに良かった。
テンポのあるストーリー展開は、のだめの奇人ぶりもプラスして
見ていて一切ダレない話の構成は3期やってきた成果を垣間見ることが出来ました。

この作品の基板には「若い音楽家の苦悩」がある。
有名ピアニストの悩み、音大生の悩み、20代の若者の悩みetc….
そういった悩みを多く詰め込んでいるのも隠れた魅力とも言えるかもしれない。

私は音大生になったこともない
だけど、そういった分野に関わりたいと思える若者には
非常にいいメッセージを秘めたアニメになっていると言える。

肝心のストーリーだが、フィナーレ単体で見るとワケワカメですが、
3期通してみるとストーリーの流れは
非常に軽快でまさにカンタービレ、歌うようなリズムに載せて
クラシック音楽と悩みと恋を紡いでいく。
全体を見ると本当に一曲の少しだけ長いクラシック音楽を聞いているようにも感じる。

次のステップ進むために苦悩する「のだめ」、
千秋のピアノのウマさに嫉妬したり、ライバルに近いピアニストのルイが千秋と共演、
なかなか千秋に追いつけない苛立。

ユンロン、ターニャ、黒木。
サブキャラにもきちんと掘り下げを行っており、挫折や驚きのあい告白まで(笑)
2期では出番が少なかったキャラクターが生き返ったような空気が流れていました。

これは私だけかもしれませんが、巨匠シュトレーゼマンとのだめが共演したあとに
シュトレーゼマンが「生きててよかった」とつぶやくシーンは
何故か非常に印象に凝っています、のだめが成長した。あの頃とは違う。
色々な出来事の凝縮がそこにあったように感じました。

そして、二人は最初に戻る。
あの時のように、あの時の曲を、でも、あの時とは違う。
二人の音楽はこれからも流れていく。

若干、最後の方は強引にまとめちゃっていて物足りなさはあるものの
クラシック音楽という個性のある題材、3期目にして動きが出てきた演奏シーン、
のだめと千秋のウブなのに色気のある恋愛、サブキャラの深み。
よくまとめたな~という印象を受けました。

しかし、この作品の本質として人によって好き嫌いが分かれます。

クラシック音楽という題材だと、どうしても作中でののだめや千秋の凄さが伝わりにくい。
原曲を知っていれば比べることも可能なのかもしれませんが、
それは視聴者側に求める知識が高すぎる。
この部分は本来演出で補うべきポイントであり、3期ではそこそこ補えていた。

しかし、3期に到るまでの1期、2期ともに演奏中の止め絵問題などもあり
3期まで辿りつかない人も結構いたのではないかと思います。
3期のクォリティが1期と2期にあれば、全体としての評価は上がっただけに
非常に惜しいと思える作品です。

1期1話が気に入れば、全話とおして楽しめる純粋な音楽アニメです。