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「アクションヒロイン チアフルーツ」レビュー

アクションヒロイン チアフルーツ 青春
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評価 ★★☆☆☆(37点) 全12話

あらすじ 全国各地で地域おこしのためのご当地ヒロインが話題となり、政府もその活動の助成に乗り出した世界。引用- Wikipedia

ヒーローの居ない特撮なんて。

本作品はTVアニメオリジナル作品。
監督は草川啓造、制作はディオメディア。
タイトルではやや分かりづらいが「ご当地ヒロイン」を題材にした作品だ

見出して感じるのは「特撮要素」の強さだろう。
冒頭から何処かで見たことのあるヒーローショーが描かれ、
懐かしさ全開テイストのOPは特撮好きにはたまらないだろう。

ちなみに1話のOPを手がけているのは
スーパー戦隊シリーズの作曲家でおなじみの「渡辺宙明」さんである。
ストーリー構成も特撮作品ではお馴染みの「荒川稔久」さんを起用するなど、
特撮好きな方の琴線に触れる要素が非常に多い。

アクションヒロイン チアフルーツ引用元:©チアフルーツ製作委員会

作中では細かい特撮パロディがかなり多い。
ただ多いうえに細かすぎるため気づきにくく、
元ネタも古いため特撮ガチ勢でもない限り全ての元ネタはわからないだろう。

パロディネタが多すぎるうえに細かいために「どれがパロディ」なのかが
わからないと言う問題点も生まれており、
はっきりいってしまうと「ただ特撮のセリフを言ってるだけ」だったり、
「ポーズ」を取っているだけの場合も多く、
パロディとしての面白さが薄い。

各話のタイトルもパロディになってるのだが、コレがまた厄介であり、
なぜか特撮のパロディではない。
他のアニメのタイトルや実写映画など特撮無関係のパロディ要素は、
この作品でやる必要性を感じず、ちょっと意味がわからない。

アクションヒロイン チアフルーツ引用元:©チアフルーツ製作委員会

1話からやや作画も不安定だ。
妙にお風呂シーンなどの「裸」になるシーンやパンチラの要素もあるのだが、
作画が不安定ぎみでありキャラデザ的にもあまりセクシーとはいえず、
露骨なエロ描写は必要なのか?と感じる点が多々ある。

ストーリー自体はかなりサクサクと進む。
分かりやすいストーリー展開ではあるものの、
学生がご当地ヒロインを作り、盛り上げていくという流れは悪くないのだが、
サクサクと進みすぎており、トラブルもスグに解決してしまう。

本来なら1話かけて描く事をAパートだけで描いてるような感じであり、
シリアスな内容も変に引っ張らずにサクサクと進むのは
見やすく肩の力を抜いて楽しめるのだが、
その反面でストーリーの盛り上がりを作るための溜めが欠けてしまっており、
盛り上がりそうで盛り上がらない。

アクションヒロイン チアフルーツ引用元:©チアフルーツ製作委員会

本来はきちんと描くべき「ご当地ヒロインショー」が
ダイジェスト気味なのもその要因だろう。
アイドルアニメで言えば重用なのはライブシーンだが、
ご当地ヒロインを扱っているこの作品でいえばショーがその重用な部分だ。
本来ならそこが見たい、そこが主軸なのに、毎回ややダイジェストで描かれる

話が進むほどどんどんショーが派手になっていってるのは分かるのだが
作画の不安定さから見るに「作画の予算」が足りなかったのだろう。
予算的にがっつりとショーを描けないがゆえに
ダイジェストチックにされてしまっている感じも強い。
キチンと描かれるのは9話と最終話くらいなのは残念な所だ。

アクションヒロイン チアフルーツ引用元:©チアフルーツ製作委員会

キャラクター描写もいまいち下手だ。
序盤の段階で加入するキャラクターに「車椅子」に乗ってる女の子がいる。
彼女はBGM担当として主人公たちを助けるメインキャラの立ち位置だ。
だが、そのキャラが車椅子に乗ってる理由はなかなか明かされない。

見てる側としては非常に気になる要素なのだが、
その気になるキャラクターよりもぽっと出のキャラクターの
過去が「回想」で描かれてこういうキャラですよと言う描写がされる。
キャラクターを深めるために過去回想を使う方法が
お約束になってしまっており、ややワンパターンだ。

しかもキャラクター数が多い、なにせメインのキャラが9人もいる。
やや1クールの話としてはメインとなるキャラが多く、
そのせいか一人ひとりの担当回を終えてしまうと
キャラ描写が少なくなってしまっており、バランスが良いとは言えない。

アクションヒロイン チアフルーツ引用元:©チアフルーツ製作委員会

ただ、ヒロインショーも人数が増えることで派手になり、
豪華な衣装、ワイヤーアクション、ド派手な爆発と
ご当地ヒロインとは思えないほど見ごたえのあるものに仕上がっていき、
ショーの完成度が高まっていくに連れて
キャラクターが成長しているのはしっかりと感じられる。

しかし終盤になるとストーリーが微妙になってくる。
序盤こそご当地ヒロインでみんなで地域を盛り上げようとしているのだが、
終盤は主人公の一人である「御前」の個人的事情が
あまりにも中心になりすぎている。

彼女の目的は元市長の祖父が残した「文化会館」を一杯にするということだ。
ど田舎にキャパ3000人規模のホールという無茶すぎる箱物を作っている時点で、彼女の祖父の無能さは際立っているのだが、
その文化会館と「御前」以外のキャラクターは特に関係がない。

だが彼女は文化会館の存続をかけて奮闘している。
ご当地ヒロインもそのためだ。
他の8人は特にその文化会館がどうなろうと関係ないうえに、
明らかに「負の遺産」と「税金の無駄」の文化会館を
御前が守ろうとしていることにこちらは感情移入できない。

結局、文化会館はあっさりと3000人埋めることができてしまっており、
最後の最後で9人全体としての目的が達成されたというよりは、
「御前」というキャラの目的のみが達成されて終わってしまった感じだ。

アクションヒロイン チアフルーツ引用元:©チアフルーツ製作委員会

総評

全体的に見てやりたい事は分かるのだが1つ1つが浅い。
突っ込まれればボロがでるようなストーリー展開や、
ただ特撮のセリフやポーズをしているだけのパロディ要素、
脱がしてるだけなセクシーシーンと、もう一歩踏み込めばきちんとした
面白さになるのにその一歩手前で踏みとどまってしまっているような作品だ。

突っ込みどころの多い荒唐無稽な面白い作品もある。
ただそういった作品は敢えて荒唐無稽にして勢いで笑いにかえているのだが、
この作品は展開自体はサクサク進むのに勢いがない。

ラブライブ的なノリで「ろこどる」を描きたかったのは分かるのだが、
ラブライブが王道であり、ろこどるは地味に積み重ねてよくまとめていた。
その両方のいい所どりを使用した結果、
中途半端に仕上がってしまった印象の残る作品だ。

アクションヒロイン チアフルーツ引用元:©チアフルーツ製作委員会

個人的な感想

個人的にはハマりそうでハマらなかった作品だ。
要素としては好きな部分が非常に多い。
特撮だったりご当地だったりヒーローショーだったりと、
1つ1つは好きな要素なのに最後まで
素直に面白いとは感じられない作品だった。

売上的には500枚前後と爆死。
売れないたぐいのアニメではなく売れる要因は多かったと思うのだが、
結局、良くも悪くもディオメディアらしい作品で終わってしまった(苦笑)

「」は面白い?つまらない?

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