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ハヤテのごとく! CAN’T TAKE MY EYES OFF YOU

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評価/★☆☆☆☆(14点)

ハヤテのごとく! CAN'T TAKE MY EYES OFF YOU 第1巻 (コンサートチケット先行販売申し込み券付 初回限定版) [Blu-ray]

制作/マングローブ
監督/工藤昌史
声優/白石涼子,釘宮理恵,井口裕香ほか

あらすじ
夏休みが終わり、いつも通りの日常を過ごしていた三千院家にネバダ州警察から「ナギの父親の遺品が見つかった」と連絡が入り

誰得とはまさにこの作品。

本作品はハヤテのごとく!3期。
前作から3年、劇場版から1年という月日が流れ、
更に1期、2期とアニメーション制作も監督も変更され
3期と劇場版はマングローブ制作の作品となっている。
監督さんはほぼ初監督(一応、1本だけOADでの経験はあり)

見だして感じるのはキャラデザの変化だろう。
1期、2期でも若干の変化はあったが3期からは劇的だ。
より原作絵に近づいたといえばそれまでだが、
異様に「細く」頭身の「高い」キャラデザは、まるで吹けば倒れそうなキャラデザ。
人によっては「髪の量が多い」と感じるほど違和感を感じてしまう

更に劇場版でもあった「原作」を読んでいない人にはわからない新キャラが
いつのまにか自然に参加する点や不自然なまでに「ルカ」を入れるシーンなど
原作を読んでいない人放置で序盤からストーリーを進める。

1話冒頭で
「原作ファン、今までのアニメシリーズのファン、そして新規のお客さん
全員が楽しめるように原作者があれこれ手をつくした」
という説明を主人公であるハヤテがしているのだが、大嘘だ。

少なくとも1話で原作を読んだ人意外には
「誰コレ?」となってしまうキャラも結構おり、
それがあくまで自然に物語の流れに参加してしまっている。

特に「ルカ」の歌やライブシーンは頻繁に物語の中で「不自然」に差し込まれ
ストーリーのテンポを崩し、物語を素直に堪能できなくさせている
この「水蓮寺ルカ」という人物に関するエピソードは
アニメでは一切描写されていない。
それなのにEDを歌い劇中でも差し込まれまくり。意味不明だ。

設定や時系列に関しても「2期」~「3期」の間の話が抜けており
原作を読んでいない人は完璧にこの建物は何なんだ?というような部分もあり、
1話冒頭での説明は何だったのだろうと思わざるえない。

そもそも何で時系列を飛ばしているんだろうか?
劇場版でも原作を読んでいない人にはわからない部分もあったが
あれは劇場版という枠だからこそ許せたファンサービス的な要因だったが、
3期では説明がないことで話しについていけない部分が多すぎる。

また、情報によると放送当時は「単行本」にもなっていない内容の設定もあったらしく
毎週きちんとサンデーを読んでいないとわからない。
不親切にも程がある。
これだけのマイナス要素を抱えた状態の作品を「面白い」と感じるのが難しい。

更にキャラクターの可愛さ。
キャラクターデザインのせいもあるが、せっかくの可愛いシーンが
作画の乱れで「可愛くない」という残念な結果になっている。
1期、2期ではキャラクターの可愛さを感じることができるシーンも多かったが
3期では「可愛く感じさせる」シーンが「可愛くない」という結果になってる。

終盤はアニメオリジナルキャラを生かしたストーリー展開になるのだが、
完璧にシリアス展開だ。
これまでのハヤテのごとく!らしからぬシリアスな内容はファンタジー的な要素が多く
「別のアニメでやれ」と言いたくなるほどハヤテのごとく!の世界観らしくない感じだ

しかし、そのシリアスな内容も釘宮理恵さんの熱演があったからこそ見れるシーンはあった。
ナギが号泣するシーンの演技や、ナギの父親など
確かにそこまで至る経緯は厳しいが、話自体の出来栄えは悪くはない。

しかし終盤にシリアスがあるせいなのか全体のギャグのキレも悪い。
声優さんの演技で何とか「笑い」に繋がってはいるものの
全く笑えないギャグシーンも多く、
前半の笑えないギャグから後半のシリアスと作品としてちぐはぐになってしまっている。
いっそ、前半部分がなく2時間ほどでOVAや映画で後半のシリアスストーリーだけ
展開していれば、随分と印象の違う作品だったかもしれない。

全体的にこの三期を見てはっきりわかったことがある。
ハヤテのごとく!は1期の完成度が素晴らしく高かった、
2期までは何とか維持できていたが、劇場版や3期からは完全に別物だ。
ストーリーの出来栄え、ギャグのキレ、キャラクターの可愛さ。
全てわざとやっているのか?と思ってしまうほど劣化してしまっている。

特にルカのゴリ押しは本当に何なんだろうか。
前述したとおり、彼女のエピソードを一切アニメで描写しない原作未読者無視のキャラで
頻繁に彼女の歌やシーンが差し込まれる。
一応、ストーリーを暗示するかのような内容になっているといえばなっているが、
はっきり言って「必要がない」シーンだ。
彼女の歌を売りたいのかもしれないが、逆効果にしかなっていない。
終盤のライブシーンなど、アップ多用で動かないライブシーンで笑えてくるくらいだ

話が終わると、あっさりと新キャラはどこかへ行ってしまうのは正直萎えてしまった。
尺が足りなかったのかもしれないが、彼女は3期では重要なキャラクターだったはずなのに
いとも、あっさりと去っていくのは何とも・・・
物語を終わった感を味わうことがなく慌ただしくあっさりと終わってしまう

結局何がしたかったのか。
原作ファン向けならばギリギリ納得できる内容なのかもしれないが、
アニメシリーズのファンには知らないキャラが多すぎる、
新規閲覧者にはキャラの関係性が既に完成済みでキャラの紹介もない。

「原作ファン、今までのアニメシリーズのファン、そして新規のお客さん
全員が楽しめるように原作者があれこれ手をつくした」

との言葉が反映されている部分が見当たらないのだが・・・

こんな評価になってしまったが、一応、4期をやるらしい。
4期は各ヒロインがメインになるオリジナストーリーを展開していくらしいが
このキャラクターデザインのままで、どれほど可愛さや萌えを発揮できる内容になるのか
ある意味、見るのが楽しみですw

「」は面白い?つまらない?

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