To LOVEる -とらぶる-

評価/★☆☆☆☆(20点)

To LOVEる -とらぶる- 評価

全26話
監督/加戸誉夫
声優/渡辺明乃,戸松遥,矢作紗友里,花澤香菜,福圓美里ほか

あらすじ
主人公・結城梨斗(以下「リト」と表記)は、恋愛に奥手な男子高校生。クラスメイトの女子高校生・西連寺春菜に恋しており、実は彼女とは両想いだが、互いにその事実を知ることはなかった。 そんなリトのもとに、ララ・サタリン・デビルークと名乗る宇宙人の女の子がやってきた。彼女はデビルーク星の王女で、婚約者候補との見合いが続く日々に嫌気が差し、デビルーク星から家出をしてきたという。彼女を追っ手から守ったリトは、その後の勘違いからララの婚約者候補となってしまう。

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アニメオリジナルはほどほどに。

原作はジャンプレで連載していた漫画作品。
現在続編である「ToLOVEる ダークネス」がジャンプスクエアで連載されている
本レビューはそんな「ToLOVEる」の1期。

基本的なストーリーはラブコメ。
主人公であるリトは恋愛に奥手な高校生、そんな彼は「西蓮寺春菜」という同級生が好きだった
何度か彼女に告白しようとしていた彼だが数々のトラブルに見まわれ失敗する。
そんな彼が何度目かの告白をしようとすると空から「隕石」が落ちてきた
またも失敗に終わり落ち込む彼、そんな夜に風呂にはいっていると
突如「女の子」が目の前に現れた・・・というところからストーリーが始まる

1話目からお色気要素が強い(笑)
OPの段階から水着でヒロインたちが描かれ、
更にメインヒロインである「ララ」の初登場シーンは裸w
ジャンプを読んでいた方なら馴染み深い「エロ」のある「ラブコメ」がこの作品だ。
健全な男子少年のための健康的なエロスがメインの作品とも言えるだろう。

健康的なエロスなため、ヒロインのララは裸になってもそこまでエロくない。
彼女は「リト」と初対面で一緒に風呂に入っているが、
彼の視線を感じて恥ずかしがったり、彼を殴ったりはしない。
本来ならパンツを見ただけでも殴られるラブコメが多い中で、
健康的にオープンに明るく見せてくれる(笑)
描写としてはエロいのだが、そんな雰囲気は感じない

そんなヒロイン「ララ」は宇宙人だ。
彼女はお見合いするのが嫌で家出してきた宇宙人だ
そんな彼女を助け、そんな彼女に間違って告白してしまった主人公であるリトは
「ララ」と一緒に暮らすことになる。

宇宙人のヒロインと普通の高校生の主人公、この二人を中心としドタバタラブコメを繰り返す。
それは宇宙人であるララの作った「発明品」に振り回されるトラブルだったり、
新しいキャラクターが出たことに因るキャラクターの関係性の変化や
そのキャラの個性を活かしたドタバタラブコメを繰り返す。

ただ話によって当たり外れがでかい。
キャラクターの可愛さとお色気要素だけでストーリーを作っている話も多く、
その話によっては面白いときと面白くない時の差が大きく、テンポがやたら悪い話などもあり
本筋のストーリーが中々進まないままお色気要素だけでストーリーをつなげているような
そんな感覚を覚えてしまう。

これは2クールと言う尺も原因だ。
話によっては15分で収まる話を30分に伸ばしているせいで、尺稼ぎを強く感じてしまい
そのせいでストーリーの内容が薄まり、お色気要素だけが際立ってしまう。
こういうお色気要素の嫌いな人にとっては余計に「嫌悪感」を感じやすいストーリー構成になっており
これが怒涛のテンポでそんなことを感じる前にストーリーがドタバタと展開すれば
お色気要素よりもドタバタ感じが目立ち、そこまでの嫌悪感を感じ買っただろう。
健康的なエロスをどんどん出されてしまうため、余計にお色気描写が変に際立ってしまう

更にそのお色気描写に関しても健康的であるがゆえに突き抜けた何かを感じない。
この作品と同時期に放映されていた「かのこん」や「ストライクウィッチーズ」が
テレビ放映時もDVDでも突き抜けた描写が多かった事を考えると、
この作品のお色気描写は負けてしまっていた。
似たようなお色気シーンも多く、そのせいで2クールという長さゆえに
後半になればなるほどこの作品の特徴でもあるお色気シーンでマンネリを感じてしまった

更に後半になると明らかに原作にはない「オリジナルストーリー」だなと分かるほど
退屈な話が増えてしまう。
作中のスピンオフ作品である「マジカルキョーコ」の話など明らかに話数稼ぎの話もあり、
終盤になるほど序盤から中盤までの勢いがなくなってしまっていた。

また話によってはあまりにも内容が薄すぎる話もあり
あまりにも薄くて「え?コレで終わり?」と肩透かしを食らってしまう時がある。
逆に奇をてらった話もあるのだが、あまりにも奇をてらいすぎていて面白みにかける
特に終盤にかけてマンネリを打破しようと突拍子もない話になることが多いが、
それが単純につまらない(苦笑)

全体的に見て序盤から中盤までは悪くないのだが、
中盤以降の話のレベルが一気におちてしまった作品だ
序盤から中盤までの健康的なお色気描写でキャラクターの魅力を感じさせると同時に
定番ラブコメ的ストーリーとヒロインが宇宙人という設定を活かしたストーリー内容は
ドタバタラブコメらしく1話完結で面白いのだが、
中盤以降のストーリーの内容は明らかに脚本の質が落ちてしまった。

そもそもスポットを当てるべきキャラクターがおかしい。
サブキャラである「猿山」がメインになる話が2度ほどあるのだが、これが2つとも面白くない。
彼にスポットを当てる意味は一切なく、彼にスポットを当てるくらいだったら
他にも出番の少ないヒロインはたくさん居たはずだ。
そもそもハーレムラブコメな本作品においてサブキャラ男子にスポットを当てること自体、意味不明だ
キャラクターとして魅力があるとは思えない。

そのせいでキャラごとの描写のバランスに偏りが生まれてしまい、
思い出したかのようにしか出ないヒロインや、メインヒロインなのに影が薄いなど
魅力的なキャラクターはいるのに、そのキャラクターを上手く動かせていない。
上手く動かせていないせいでスポットを当てなくていいキャラのメイン話を作ってしまったり、
グダグダで中身の無いストーリーが出来上がってしまっている。

当時の原作ストックは9巻ほどだったようだが、
その9巻では2クールは足りずにオリジナルストーリーと入れなければならないのは分かるが、
それでも、もう少しオリジナルストーリーも自然に出来たはずだ
明らかにオリジナルストーリーとわかってしまうオリジナルストーリーほど
見ていて面白くないものはない。

終盤も「俺達のラブコメはこれからだ」と言わんばかりに特に状況が変わらないまま終わってしまう。
原作が終わっていないから仕方ないとも言えるのだが、
さんざん引き伸ばしたストーリー構成なのに最終話も投げられてしまったのは低評価につながった。

この1期以降の作品の出来栄えは悪くないため、
原作を読まずにこの「ToLOVEる」という昨日を見ようと思った人が
この出来の悪い1期を見なくてはならないのは「ToLOVEる」というアニメシリーズ全体の
ネックになってしまっていることは残念でならない。

今からもし見る人は微妙な作品と割り切ってみるか、
1期の部分だけ原作を読んでこの1期を飛ばすというのもありかもしれない。

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