あの夏で待ってる 特別編

☆☆☆☆☆(8点)

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謝れ!井出安軌監督に謝れ!

本作品はあの夏で待ってるでOVA作品。
TVシリーズから2年後が舞台の作品

あの夏で待ってるは一応「お願いシリーズ」の流れをくむ作品だ
恐らく多くの「お願いシリーズ」のファンにとって
お願いシリーズの特別編といえば本編では描けない「過激」なシーンが
有ることでお馴染みなはずだ
明るいノリのテイストが多かったため本編よりも好きという人も多いだろう
だが、その期待は大きく裏切られる。

OVAらしいセクシーシーンは「中途半端」な女性キャラクターの裸の描写くらいで
あとはキャラクターたちの日常を淡々と描いている。
石垣哲朗と北原 美桜の2人は付き合っており、ラブラブな感じの描写はあり
「やってることはやっている」というセリフも出てくるのだが、それだけだ。

お願いシリーズOVAならばホテルやテントでのアレやこれなど
視聴者に対してのサービスシーンや想像を掻き立てるシーンが多く、
恋愛の決着がついたからこそのセクシーシーンが面白かった
だが、この作品は本編の中途半端さがそのままOVAにも響いてしまった

特に「谷川柑菜」に関しては見守る役に徹してしまっており新しい恋の対象がいるわけじゃない。
本編同様に報われないヒロインのまま終ってしまっている。
彼女の可哀相な感じなだけがより際立ってしまう。
時系列的に「イチカ」がまだ地球に帰ってこれていない時なのだから
彼女がもう1度アプローチするような展開があっても良かったかもしれないが
達観して見守ってしまっている。

ストーリー的にも中途半端だ。
TVシリーズの最終話では「イチカ」が2年後に帰ってきたよというのを匂わすシーンで終っており、
終盤はごちゃごちゃしてしまっていた。
その「ごちゃごちゃ」してしまっていた部分がOVAで描かれるなら
補完的な意味合いのストーリーとして評価できるのだが、
この作品は中途半端なものをより中途半端にしてしまっている。

わざわざ時系列を巻き戻してイチカが居た時の日常を描いており、
キャラクターたちが酔っ払う姿を見れるくらいでOVAらしいセクシーシーンにはなっていない
イチカが帰ってくるまでのストーリーを描かずに、
本編でやったような日常シーンを描いているだけで
中途半端にキャラクターがワイワイしてるシーンを描写しているだけだ。
このOVAで一体何がやりたかったんだろうかと見終わった後にヒシヒシと感じてしまう

全体的に見て期待はずれな作品だった。
これがBD最終巻に付属のOVAならファン向けとして納得できるレベルだったが、
OVAとして単体発売されるような内容ではない。
この作品のキャラクターが好きで仕方ない人なら楽しめるが、
TVシリーズの最終話でごちゃごちゃシてしまった部分の描写に期待した人にとっては
期待はずれの作品だろう。

この作品で一番気になったのは主人公のイチカのセリフだ
「あの時、もし先輩にでわなければ僕達はきっと違う生き方をしてて」
というセリフだ。
その違う生き方の方を本編で見たかったと強く感じてしまった。
イチカさえいなければ「谷川柑菜」も報われたかもしれない。

そもそも正確に「帰ってくる」シーンが描かれず、
このOVAの直後に帰ってくるような雰囲気のシーンはあるのだが、
それさえなければ「一夏の恋」でしかないイチカよりも
ずっとそばにいてくれる「谷川柑菜」との恋愛に目覚めるかもしれない。

考えれば考えるほど魅力のない「イチカ」というヒロインよりも
魅力のある「谷川柑菜」というヒロインへの感情移入が強まってしまい、
強まってしまってるからこそ報われない位置に収まって締まっている彼女の
表情やセリフが可哀想で仕方がない。
OVAを見ると余計にその思いが強まってしまい、主人公のセリフに強く同意してしまう。
この作品は「イチカ」というヒロインが居なくても成立したはずだ

本当にこのOVAで何がしたかったんだろうか。
セクシーシーンも中途半端、帰ってきた理由も明かされず、
微妙にキャラクターの進路が見えたくらいで後は何も変わらず何もわからない
TVシリーズのすっきりしない最終話以上にすっきりしないOVAだった

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