フィギュアスケートのアニメ化という企画は良かったが・・・「ENDLESS NIGHT」レビュー

2015年9月13日

評価/★★☆☆☆(24点)

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フィギュアスケートのアニメ化という企画は良かったが・・・

本作品は日本アニメーター見本市という企画の中の一本
監督は山本沙代、製作はスタジオカラー

見だして感じるのは癖のある描写だろう。
まるで漫画を動かしているような「トーン」が貼られているような描写、
白黒の世界の中で「服」や桜など一部の背景にだけ絵をつけることで
癖はあるものの「インパクト」を感じられる演出だ

そして、この作品で描写されているのはフィギュアスケート。
しかも、男子によるフィギュアスケートのシーンが描かれる
氷上だけでなく教室、電車、校庭、公園など様々な場所で
くるくると回るさまは面白いと思う反面でワンパターンな動きばかりでやや退屈だ。

素人がフィギュアスケートの採点で「コケル」以外よくわからないのと同じで
いろいろな技を描写しているのはわかるのだが、
基本的に回って飛んで滑っているだけであり、
いろいろな演出でその「ワンパターン」さをごまかそうとしているのはわかるが
結局のところ、動き的にはワンパターンになってしまっているので飽きる。

全体的に見てフィギュアスケートをアニメーションで描くという試みは
評価したいのだが、その一方で描写がワンパターンになってしまっており
それを若干癖のある演出でごまかそうとしているのだが、
演出で1番大事な「音」が無く、常にBGMが流れてしまっているため
もう1歩物足りない感じになってしまった。
氷がスケート靴の刃先で削れる音や、飛ぶ瞬間の風の音、
そういったものがないのが非常に残念だ

アニメーション部分も軽やかさから美しさを描写したいのはわかるが
大技を決める前の表情、体の動きなどがなく
スィスィークルクルーシュパッ!と動きが軽やかすぎて
全体的に迫力不足になってしまっている。

フィギュアスケートをアニメーションで描く。
そういった目的で作られたのはわかるのだが、
最初のインパクト以上のものを見続けていて感じることができず、
その底が見えないように演出でごまかしているのが目についてしまい、
見終わった後に何も残らない。
冒頭の1分で作品の底が見えてしまったような感覚だ。

ついでにいえば女性監督だからかもしれないが、
描写の所々に「BL」っぽい描写が非常に多く、
それを強く押し出しているわけでもないのに醸しだされている中途半端さが
見る人によっては気になる所だろう。

余談だがあれだけフィギュアスケートが流行ったのに、
フィギュアスケートを題材にした深夜アニメは殆ど無い。
フィギュアスケートアニメは女児向けのプリティーリズムを除けば
銀盤カレイドスコープくらいだがアレは色々と・・・w
(知らない方は画像検索などしていただければ非常にわかりやすいと思います)

フィギュアスケート漫画というのはいくつかあるようなので
もしかしたら近いうちに別の形でアニメでフィギュアスケートが見れるかもしれない
アニメーションの題材として「フィギュアスケート」は
動きや演出が監督の腕にかかってるだけに面白そうだ。

そういった意味で大人向けの「フィギュアスケート」アニメが
この作品をきっかけに生まれることを期待したい。